言語の壁

blog ではお久しぶり.
相変わらず,Starwars Galaxies (SWG) 三昧ですよ.
今日のネタも SWG ですよ.
#以下,久しぶりなので加減がわからず,長くなっちゃったよ!


映画をご覧の方はご存知かと思いますが,Starwars の世界にはウーキーという種族がいます.代表選手は,ハン・ソロ(演:ハリソン・フォード)の相棒のチューバッカですね.
彼,サルみたいな格好(ていうか,火星人あたりが宇宙から地球の生物を観察した時,人間を指して「あの毛のないサル」って言うんだろうケド!)で,人間の言葉を喋れません.いつも「できるかな」のごん太君のように「ごほっ,ごほっ」って言ってるだけ.映画では字幕すら出てこないので,彼が何を言ってるのか,我々にはさっぱり.
しかし,映画の主要登場人物は,チューバッカの話している内容がわかるわけです.

さてさて,そんな Starwars ですが,ウーキーのほかにもたくさんの種族がいます.そして,たくさんの言語が存在しているそうです.
かの C3PO (俺的表現「丸っこい百式」)は,実は愛玩ピエロロボットではなくて,翻訳ドロイドなわけで.映画の中のせりふでも,「600万語の通訳ができる」と言ってるし.
んなわけで,C3POがいれば,僕らにもチューバッカのせりふがわかっちゃうわけでしょうな.

こんな世界観を大事にするために,SWG(ゲームね)にも言語に関する壁が用意されています.


なんと,ウーキーの話す言葉は文字化けしていて,普通の人には理解不能なのです.芸が細かい.
んで,ハン・ソロやルークのようにウーキーの言葉を直接理解しようとするなら,彼らの言語を学ばなければならないのです.学んでしまえば,文字化けが解消されます.
SWGを始めた当初は,相手が何を言ってるのかわからないので苦労したなぁ.今は,ウーキーの言葉を学習したので,へっちゃらですが.むしろ,初心者の人への通訳をかってでたり.

しかし,このゲーム詰めが甘かった・・・.
何も制限がなく,ほとんど無償でウーキーの言葉が学べちゃう.おかげさんで,3日もしたら自然とウーキーの言葉を理解可能になってしまいます.
コミュニケーションには苦労しないけれど,雰囲気がぶち壊しなんですよね.例のC3POもゲームの中では翻訳機能を持ってないし.3POがいないと,他種族の言語が理解できないとかのルールにしてくれたら,それはそれで面白かっただろうに.(仮定法現在)



ところで,ゲームの中では「一流エンターティナー」のAlm君です.
一流エンターティナーになると,演奏を通じて一時的に他の人の能力値をアップさせてやることができます.
酒場にたむろしていると,これから旅に出かける戦士達が集まってきて,能力値のアップをお願いされます.このときのチップが僕の収入源.

さてさて,普段は砂の惑星タトゥイーンの片田舎でひっそりと演奏している僕ですが,週末はちょっくら大都会に出て流しをやろうと思いました.
で,行ってみると,いるわいるわ.能力値アップを授ける側(エンターティナー)と受ける側(戦士).
あちこちから「能力値アップをお願いします!」だの「いいよー,やってあげるよー」だの声が聞こえて,大混乱.田舎者の僕には,その雰囲気だけで圧倒されてしまって,商売どころではありませんでした.

そんなわけで,酒場の隅っこでひっそりと,みんながどうやって稼いでいるのかを観察してみたり.
すると,どこかから英語で能力値アップをお願いする声が聞こえてきた.しかし,どのエンターティナーからも相手にされていないみたい.きっと,みんな他の人への能力値アップで忙しいのだろう(「お前ら,こんな簡単な英語もわかんねーのかよ!?」と思ったようで,思わなかったのが僕の人の良さ;-p).
僕は人ごみに圧倒されていたので,やっぱりすみでこっそりと座っていたら,僕を「一流エンターティナー」と見抜いたのか,英語の彼が個人通話(まぁ,Starwarsの世界だから,そういうデバイスもあると思いねぇ)で,やはり英語で直接お願いをしてきた.

頼まれちゃイヤと言えない・・・,というか,僕を「一流エンターティナー」と見抜いた彼に気を良くして,よっこらしょと腰を上げて能力値アップのお手伝い.
能力値アップするまで10分弱かかるので(しゃかりきになってやったら5分とかからずに終わるんだけれど,いつもおしゃべりをするためにわざとゆっくりやってる),色々とおしゃべりしてみたり.

Alm「てめぇ,日本人ばっかりのサーバーにログインしてるくせに日本語も喋れねぇのかよ?」
相手「ごめんよ.僕はアメリカ人なんだ.君は日本人なのかい?」
Alm「当たり前だろ!このタコが!この妙に Yellow Jap チックなヘタな英語見たらわかるだろ!ぼけがぁ!」
相手「日本人なのかぁ.でも,まぁまぁ英語は上手なほうだと思うよ.僕の旅の仲間は国際色豊かだよ.ほら,あそこにいる彼,彼はドイツ人なんだよ.英語も上手だけどね」
Alm「気に入ったぜ,兄弟!俺はタトゥイーンのはずれで街の市長をやってんだ.今度遊びに来てくれよ」
相手「きっと行くよ」

みたいな,ほのぼのした会話がなされたり.

これはこれで,楽しかったなぁ.
楽しかったけれど,もっと流暢に会話ができたら,中の人(操っている人)が男なのか女なのかとか,男だとしたらせめて金髪のグラマーな姉妹がいないかとか,その金髪でグラマーな姉妹の歳とか,彼女らはフリーなのかとか,俺なんてどうよ? とか聞けたのになぁ.残念でした.
600万語もいらねーから,日英をきちんと翻訳してくれる C3PO (しかも,ウィットが聞いている)が現実世界で欲しいなぁと思った.


で,ここまで書いて,今日の翻訳エンジンの開発状況とか有望な技術の紹介とか,将来への展望などの話へ続ければ,すごく研究者っぽくて,「木公クンってカッコいい!頭いい!惚れちゃう!」と女性読者のハートをがっちりキャッチするはずなのであるが,いかんせん,そこは文系研究者(しかも三流)の当方には無理なわけで.


そういや,3年前にもオンラインゲームでアメリカ人の友達ができたなぁ,と感傷に浸り始めたわけで.
週末にSWGで会ったガイジンさんの名前は3時間後には忘却のかなたであったが,3年前に出会った友人の名前は,今でも覚えてる.きっと一生忘れない.

その時はSWGのガイジン君と逆の状況で,僕がアメリカ人がほとんどのサーバーに遊びに行って出会った.
僕と旅の仲間(日本人)がうろうろしていた時に,殺人者(これは他のプレイヤーです)に殺されてしまった.その一部始終を見ていた彼が,その殺人者を追いかけて行き,仇を売ってくれた.(当時,そのゲームでは相手を殺すと「生首をとる」ことができたので,首を持ってきてくれた.その後,クレームがついたのか,首はとれなくなった)
僕らは,カタコトの英語でお礼を言い,たまたまゲーム内での家の場所が近かったので友達になった.それから数日は,僕らが再び殺人者に襲われないように,家の周りのパトロールなどもやってくれた.いいヤツだった.

さらにいいヤツぶりってのは,僕らの下手クソな英語を,嫌味なくやんわりと指摘して,直してくれたこと.何か表現がおかしいたびに「それは,××じゃなくて,○○と言った方がいいよ」とか.そして,彼も僕らに話しかけるときだけは,ゆっくりと,かつ,美しい英語で話しかけてくれた.
具体的に言うと,現地の人間は矢継ぎ早にチャット画面に全て小文字のまま,しかも略語を入れまくりで会話をするわけだけれど(e.g. “i dont know”),彼は書き出しはきちんと大文字だし,こちらが目で追えるスピードを予想してタイピングを行ってくれた.
いい先生でした.

いい英語の先生であったばかりではなく,物事の考え方にいたるまで,いろいろ議論した.
特に,折りしもアメリカの航空機テロのあった時期で,何を話したかは覚えていないが,その話もしたと思う.(そして,ある日彼の家の火災報知器が誤動作し,テロかもしれないと言ったきり彼は消えてしまい,彼が帰ってくるまでの1時間,太平洋を挟んだPCの前でやきもきした思い出も.:p)


彼は教師であっただけではなく,僕らの生徒でもあった.
ある日,こちらが “Good morning!” と声をかけると ”kobanwa!” と返事が返ってきたり.彼は僕らの言葉をどこかで一生懸命習ってきたらしい.”n” が抜けていたのはご愛嬌なので,いつもとは逆に僕が直してあげたり.


彼は僕に会いたがっていたし,僕も彼に会いたかった.
いつか会うことを約束したのだが,まだ果たされていない.
僕はもう,そのゲームをやめてしまったし,彼も続けているかどうかわからない.
僕がゲームをやめて1年後くらいに,ひょっこりとメールが来た.
僕は学生を終えて就職したこと,有名な “Kyoto” に引っ越したこと,今でも会いたいと思っていることを伝えた.

その後,彼からの返事はないし,僕からも送っていない.
彼から返事がないのは,きっと僕の英語があまりに下手くそで,spam フィルターに引っかかってしまって,彼の目には留まってないのだろう.悪いのは spam フィルターなのに,彼は僕のことを「Flosen Jap」(Paul McCartneyの歌かも)と思ってるかもしれない.
惜しい人間との関係が切れてしまった.


今のところ,プライベートな外国人の友人は彼が最初で最後だし,その味も知ってしまった.
SWGで数年ぶりのオンラインゲーム復帰だが,外国人の人を見たら積極的に友達になろうと思った.
外国人の能力値アップのお願いを聞き流している日本人の皆さんは,なんて貴重な機会を放棄しているのだろうかと思った.

せめて2ヶ国語対応の C3PO が早くできればいいのにと思った.

600万語もいらねーから.
そもそも,生涯で出会う人が全員違う言語を喋っていたとしても,一生のうちで600万人に会うことなんて不可能だろうから,そんなにいらねー.
#「現実世界に600万語も言語はねーだろ!」という野暮な突っ込みお断り.

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