同志社大学黄竜陣(万城目学『ホルモー六景』)

『ホルモー六景』の第4章「同志社大学黄竜陣」を読んだ。

物語の舞台がついに京都市内を飛び出し、京田辺市に移った。
京都府民以外の人にはよく分からんかもしれないが、京田辺市には同志社大学のサテライト・キャンパスがある。
そして、僕の自宅から5kmくらいのところが描かれるのである。
近鉄興戸駅とか。
とはいえ、あっという間に舞台が今出川付近に戻されてしまうんだけれど。


それはそれで仕方ない。

がしかし、それを補って余りある、道産子にして北大出身者の当方にとっては嬉しい展開が!
北大関係者でもっとも有名な人物だと思われる、アノ人が書いた手紙が出てくるじゃあーりませんか!
ベッドで寝転びながら読んでたんだけれど、思わず小躍りしてしまいました。
#もっとも有名な人物とは、とりあえず毛利衛ではありません。

そして、オチはしっかり2章の「二人静」とリンクしてるし、かなりオモロイ。

妄想の奇想天外さと文章の面白さは森見登美彦に軍配が上がるけれど、郷土の歴史的を話にうまく埋め込むのは万城目学が一枚上手だと思った。
『鴨川ホルモー』の主人公の名前しかり、『鹿男あをによし』の設定しかり。

ところで、北大関係者にとっては、羊ケ丘のアレじゃなくて、中央ローンの横にあるアレだよね(そういや、クラ館にも1基あったっけ?)。
「同志社・・・」の主人公の巴ちゃんにも、ちゃんと北大のキャンパスに足を運んでもらいたかった。
確かに、羊ケ丘のやつのほうが派手で見栄えはするんだけどさ。

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