『どこまでやったらクビになるか: サラリーマンのための労働法入門』 大内伸哉

>普段、おバカなblog記事ばっかり書いていて、各方面から
この人、本当に仕事をしている社会人なんだろうか?会社とかクビにならないのかしら?
と心配されているような、されていないような当方ですが。

対外的にはツッパリを演じている当方ですが、内面は弱虫チキンな当方なので、『どこまでやったらクビになるか: サラリーマンのための労働法入門』なんていう本を読んで勉強してみた次第。

本書では全部で18の話題が取り上げられ、実例(フィクションもあれば、ノン・フィクションもある)をあげ、法律および判例に照らしてどのような判断(解雇の是非)がされうるかということを解説してくれる。

扱われている18のトピックから気になることを取り上げれば、
・1章: ブログに社内事情を書くとどうなるか(blog 書きとしてビクビクしている)
・3章: 社内不倫への懲罰(当方には縁遠いが、いつかそういうこともあればいいなぁと希望を持ったり、持たなかったり)
・6章: 給料泥棒がクビになる可能性(自分ではがんばってるつもりでも、周りがどうみなすかはわからないしね)
・11章: セクハラ問題(結構失言の多い当方なので、普段からビクビクしていたり)
などなど。
皆さんも、もしかしたら気になるトピックがあるかもしれない。


ただ、一通り読んでみた率直な感想は
「わかったような、わからんような・・・」
という感じ。
個別のトピックに関しては、web で検索したりマスコミ報道を注意深く見ていれば、なんとなく理解できる内容を超えることはなかった。

僕がこの本を通して読もうと思ったきっかけは、「雇用(もしくは、採用と解雇)の問題に関して、体系的な知識を授けてくれるかもしれない」という期待があったから。
つまり、基本的な原則というか、一般的な考え方というか、そういったものがバーンと最初に提示されていて、その後に個別の問題にブレイクダウンして説明してくれるような書物を期待していた。

しかし、それぞれのトピックがすべて独立していて、統一的な見解というものが僕には読み取れなかった。
そういう話題はたいてい、”まえがき” とか “あとがき” に書かれているようなものなのだが、まえがきには通り一遍のことしか書かれていなかった。さらに、あとがきもなかったので全体としてどういうメッセージを読み取ればいいのかわからず、消化不良だった。

つーか、今、まえがきを見直したら

本書を読んでさらに詳しく知りたいと思った方には、拙著、『雇用社会の25の疑問 -労働法再入門』(弘文堂)をお読みになることをおすすめします。

なんて書いてあった。

『雇用社会の25の疑問』は未読だが、今にして思えば「はじめっから、そっちを読んだほうがマシだったかもしれない」とちょっと後悔しているとか、いないとか。
#でも、価格差が4倍もあるんだよなぁ・・・。

コメント (1)

  1. 姿の見えないアンバランスな法律:どこまでやったらクビになるか―サラリーマンのための労働法入門

    どこまでやったらクビになるか―サラリーマンのための労働法入門 (新潮新書)作者: 大内 伸哉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/08メディア:…

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