槙尾山・施福寺: 西国愛染明王ツアー(15)

施福寺の愛染明王朱印

西国愛染十七霊場の15番、大阪府和泉市の施福寺(せふくじ)に行ってきた。

施福寺仁王門車で山道を登り、広々とした無料駐車場に車を停めた。30-40台分の区画のうち、半分以上埋まっていた。あとで分かったことなのだが、このあたりはハイキングコースになっているようで、山歩きの人々が多かったようだ。

駐車場から意気揚々と歩きだしたときは、この後、当方の見仏史上最大の難関が待っているとは知らなかった。

仁王門に続く参道には、茶屋が1軒。大阪南部~和歌山らしく、美味しそうなみかんが軒先に並べられていた。中サイズが10個ほど入って200円くらい。買わなかったのだけれど、帰宅した現在、とても後悔している。
茶屋の隅には「当店のお客様専用」と書かれた箱に、杖が20本くらいささっていた。
「寺参りするのはジジババが多いし、そういう人たちが利用するんだろうな」
と、この時点では僕もまだ余裕をかましていた。




駐車場からのんびり歩いて5分ほど。やっと仁王門に到着。
少々朽ちかけているが、立派な仁王像が睨みを利かせていた。木肌がボロボロなのだが、眼光だけは鋭い。

納経所までの所要時間30分ふと阿形のそばの張り紙があるのに気づいた。

納経所までの所要時間約30分

1日ののべ歩行時間が20分にも満たないと言われている当方が、30分も歩けるのか?
しかも、門から向こうを見ると、登り坂が果てしなく続いている。
駐車場からここまでの5分で、かなり息が上がっているのに。
そして、降りてくる人々はみな、言葉少なだ。

しかし、そこに愛染明王ある限り、行くしかないのだ。

ひたすら山道僕はユニクロのジーンズにユニクロの薄手ナイロンジャンバー、ユニクロではない革のローファー、メーカー不明の布製おちゃらけ肩掛けカバンという、どこからどう見ても「ちょっと休日に車で軽くドライブに来ましたよ」という姿。しかし、山から降りてくる人は、動きやすいスニーカーにウィンドブレイカー、ちょっとしたナップザックという、いかにも「山歩きに来ました!」という格好。
装備の違いだけで泣きたくなる当方。

彼らはいかにも山歩きで、すれ違う度に「こんにちは」と声をかけてくださる。
僕はハンチング帽にサングラスという、とてもヤクザな格好なのだが、フレンドリーに「こんちゎ」と挨拶を返す。息苦しくてハッキリ発音できないやら、しんどくて笑顔が作れないやらで、相手はかなり不気味な思いをしたことだろう。もうしわけない。

かなり急な坂で、石段の幅も一定ではないので、とてもシンドイ坂。
シンドいけれど、新春の山林は清々しい思いがするし、脇を流れる小川の水の音も耳に心地良かった。体力的にはヘロヘロになり始めたのだけれど、精神的にはトリップし始める寸前まで来た。

はるか昔、花山法皇という人物がこの寺を訪れようとしたとき、日がくれて道に迷ったそうだ。その時、聞こえてきた馬のいななきに誘われてたどり着いたという逸話があるそうなのだが(本堂の前にこのエピソードに拠った馬の像がある)、僕もなんだか聞こえるはずのない声が聞こえる寸前まで来たような、来なかったような。

愛染明王のお堂

愛染明王「もう30分くらい歩いただろ、そろそろ勘弁してくれよ」
と思った頃、右手に小さなお堂があった。調べると、どうやらここが愛染明王の祀られているお堂のようだ。
愛染明王像は秘仏で直接拝むことはできなかったが、苦労して登ってきた分、他で見るよりも心の高揚感は大きかった。

しかし、ここでは御朱印をいただくことができなかったので、お堂の前から伸びている最後の石段を登る。そこを登れば本堂で、寺務所もあるのだ。

施福寺 本堂

たっぷり30分歩いたつもりでいたのだが、写真のタイムスタンプを確認するとおよそ20分くらいで登ってこれたようだ。歩きなれた人なら、15分くらいで登れるのではないだろうか。
本堂の前の広場では、ハイカーらしき人々がベンチでおにぎりをほおばっていたり、併設の茶屋に集まって談笑していたりした。
黄砂で空がもやっていたのは残念だったが、展望台からは金剛山を見ることができて、風景はよかった。


【施福寺(せふくじ)】
住所: 大阪府和泉市槙尾山136
電話: 0725-92-2332
駐車場: 30-40台。ただし、そこから本堂まで30分ほど山歩きを覚悟すること。


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