木公は、おたふく風邪の抗体を手に入れた

 めんどくさくて当blogには書いていなかったが、僕は5月中旬ころにおたふく風邪にかかっていた。当blogには書かなかったけれど、twitterではつぶやきまくったので、当方の知人の間ではわりと知れた話(その時のログの一部)。

 それから2ヶ月経った現在、おたふく風邪だと判明したが、当時は原因不明であった。耳の下が腫れて、高熱が出ていたが、おたふく風邪かどうかは判定不能だった。

 その経緯について、ちょっと書いておこう。


 おたふく風邪(どうも医学用語では「流行性耳下腺炎」というらしい)は、ムンプウィルスに感染することで発症するそうだ。
 そして、一度ムンブスウィルスに感染すると抗体が作られ、二度と感染することはないという。「おたふく風邪は一度かかると、二度とかからない」といわれる所以である。

 さて、僕が病院で聞いてきた話では、患者の体内にムンプスウィルスが存在しているかどうか、もしくは、感染しているかどうかを直接知る方法はないという。だから、即座におたふく風邪かどうか判定する方法は、基本的にないという。

 その代わり、ムンプスウィルスに対する抗体の有無を調べることによって、「過去におたふく風邪にかかったことがあるかどうか」を判定するしかないそうだ。
 そして、抗体ができるのに最大1ヶ月ほどかかるそうだ。

 5月に僕の耳下が腫れて病院に行ったとき、血液を採取してムンプスウィルスの検査をした。その時の結果は、「抗体無し」だった。このことから、僕は過去におたふく風邪にかかったことがないことがわかった。自分でもおたふく風邪にかかった記憶がなかったのだが、その記憶が客観的な証拠で裏付けられたわけだ。
 その時点では、とりあえず、自分の記憶の確かさに感激しておいた。

 そして、その事実は、今自分の耳が腫れているのはおたふく風邪の可能性もありうるという事だった。もちろん、同じように耳の下が腫れる病気の可能性もある。とにかく、判断がつかないのだ。

 無事に僕の身体は回復した。
 しかし、あの時の病気の正体は気になる。おたふく風邪だったとするなら、今後一生かからないから安心した老後を迎えることができる。おたふく風邪じゃない、何かヤバげな病気だったら、すぐに入院→治療→長期入院→幸薄い感じに痩せていく→可愛い看護婦さんの母性本能をくすぐる→ねんごろになる→桜の花びらが舞う春の陽の中を、彼女に車椅子を押してもらう→「この病気が治ったら結婚しよう」とプロポーズ→ハッピーエンドという筋書き通りにことを進めなくてはならない。

 いずれにせよ、白黒はっきりさせたい。だから、おたふく風邪の抗体ができるであろう1ヶ月後に、再び血液検査をした。
 その結果、僕のムンプスウィルス抗体の数値は著しく上昇していた。つまり、5月におたふく風邪にかかっていたと、今になって判明したのである。

 もっとヤバい病気じゃなかったことに安心する反面、即入院→(中略)→ハッピーエンドという人生ルートを辿れなくなったことは残念でもある。
 とはいえ、検査で抗体があるとわかったので、次に耳の下が腫れることがあったら、それはおたふく風邪じゃないとすぐに分かる。もっとヤバい病気かもしれないから、即入院→精密検査→(中略)→ハッピーエンド という道筋になるのである。

 早く耳下が腫れないかな、と少しだけ思う。

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