NHK『カーネーション』第86回

今週の『カシャッと一句!フォト575』に篠原ともえが出演していることを嬉しく思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第86回目の放送を見ましたよ。

* * *
第16週「揺れる心」

1946年(昭和21年)。
大繁盛というわけではないが、安岡髪結い店のパーマは好評だった。玉枝(濱田マリ)はあいかわらず二階の寝室に引き篭もったままだったが、八重子(田丸麻紀)はそんな悩みを表に出すこともなく、客(山本真由美)との関係も良好だった。

突然、黒い和服を来た奈津(栗山千明)が安岡家に訪ねてきた。泰蔵(須賀貴匡)と勘助(尾上寛之)のために線香をあげたいというのだ。八重子が玉枝を呼びに行っている間ひとりになった奈津は、初恋相手である泰蔵の遺影をじっと見つめて涙ぐんだ。

八重子は無駄だと思いつつも、玉枝に奈津の来訪を告げた。すると意外なことに、玉枝は奈津に会うという。驚きながらも、八重子が手を貸して階段を降ろした。
しかし、いざ奈津と玉枝が対面しても、ふたりはぎくしゃくしていて、ほとんど何もしゃべらなかった。傍らの八重子も居心地が悪かった。

すると突然、玉枝が店のことについて話し始めた。引き篭ってばかりで誰とも口を聞かず、八重子が勝手にパーマ機を購入したことにすら腹を立てていた玉枝である。そんな玉枝が仕事の話をし始めたことは、八重子にとっても寝耳に水だった。

玉枝は、「安岡髪結い店」という店名は古臭く、店構えも野暮ったいと言うのだ。もっとハイカラな店にして、店名も今風にしたいと奈津に相談した。奈津がふと思い付きで「安岡美容室」という店名を提案したところ、玉枝は気に入った。洒落た制服を糸子(尾野真千子)に作ってもらって、店を華やかにしようと言い出した。
事前に何の相談もなく、口を挟む余地のない八重子だったが、悪い気はしなかった。

さらに玉枝は、奈津に美容室を手伝って欲しいと言い出した。
突然のことに驚き、躊躇する奈津だった。自分には多額の借金がある上、夜の女に身をやつしてしまった。今さら、カタギの仕事などできないと言いかけた。

みなまで言う前に、玉枝が自分の手で奈津の口を塞いだ。
玉枝は、今日を限りに自分の辛い過去を忘れ、新しい未来に向けて進みだすつもりだ。奈津もそれに従えというのだった。奈津はそれを受け入れた。

奈津は毎月コツコツと借金を返すことにした。話を聞いただけで、糸子はすぐにその保証人となった。
店の経理を見ている昌子(玄覺悠子)と松田(六角精児)は、八重子のパーマ機代金の立替分も残っているのに、さらに借金の保証人になったことを嘆いた。けれども糸子は聞く耳を持たず、仕事で稼げばいいと言って逃げるのだった。

直後に、奈津がオハラ洋装店を訪問した。
しばし見つめ合った後、先に口を開いたのは糸子だった。糸子は奈津を座らせもせず、後ろを向くように指示した。すると、手探りで奈津の体の採寸をした。そして、一切口を聞かず、その場で奈津の洋服を縫い始めた。奈津も何が起きたのかわからず、その場に立ち尽くすだけだった。

最後に糸子は、これで貸し借りなしだと告げた。
自分の結婚式の時、花嫁衣裳の無い糸子のために、奈津が白無垢を貸してくれた。その時に礼を言い忘れたのがこれまでずっと気にかかっていたのだ。今さら、改めて礼を言うわけにも行かない。糸子は無償で洋服を作ってやる代わりに、花嫁衣裳の件を帳消しにしろと言うのだ。だから、奈津にも礼を言わせなかった。

以後、奈津は明るく甲斐甲斐しく働いた。
安岡美容室の新しい看板が完成し、糸子の作った白い制服も完成した。
安岡一家の再出発を祝し、店の前で記念撮影をした。その時、遠慮する糸子を強引に真ん中に立たせて撮影した。糸子の両隣には奈津と玉枝が立ち、満面の笑顔で糸子と腕を組んだ。
それはとても良い1枚で、糸子のお気に入りの写真となった。

だんじり祭りの時期になった。
なんと、今年から女の子でもだんじりを曳くことが許されるようになった。
はっぴ姿の直子(二宮星)が出かけていくのを見送りながら、糸子は新しい時代の幕開けを感じた。
* * *



奈津が更生してよかったですね。
それに合わせて、玉江と八重子が和解しましたし、めでたしめでたしです。安岡一家と奈津の新しい生活のスタートです。
女性にだんじりが解放されたということで、新しい時代の幕開けを象徴させていたのも綺麗な締めでした。


糸子と奈津の、一筋縄ではいかない友情も復活しました。良いことです。
糸子が借金の肩代わりをし、奈津がその礼を言うべきことは互いに理解しています。しかし、気風のいい糸子はそれを言わせようとしません。糸子は「花嫁衣裳の恩返しとして洋服を作ってやった。あの時の借りを返しただけだから、洋服の礼はいらない」と言います。本当は借金の保証人のことなのに、それを洋服にすり替えているのです。ましてや、花嫁衣裳の対価にしては大きすぎる返報です。
それを互いに理解しているのに、表面上は何もなかったかのように装うふたりの友情が美しいですね。

それと、巻尺を使わずに、糸子が手で奈津の体をまさぐって採寸するのがエロチックでした。ええもん見ました。

同時に、娼婦として見知らぬ男達の手によって汚されてきた奈津の体を、糸子が自らの手によって浄化するという意味のある、象徴的なシーンだったのでしょうか。

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コメント (1)

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