NHK『カーネーション』第143回

本作において一番気に入っているエピソードは周防の話であるというロマンチストな当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第143回目の放送を見ましたよ。

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第25週「奇跡」

奈津(江波杏子)が突然病室から姿を消していた。糸子(夏木マリ)は彼女が急死したのではないかと肝を冷やした。しかし、彼女が退院したのだと知って、糸子はほっとするのだった。
けれども、奈津の行き先は知れなかった。高齢で身寄りのない奈津のことが心配になった糸子は、病院に彼女の自宅住所を尋ねた。しかし、患者の個人情報は他人に明かすことはできないと言われ断られてしまった。

糸子は、世の中が自分には理解できない世界に変化していることを感じた。幼馴染の住処すら、個人情報などという小難しい規則によって教えてもらえない。ルーズソックスやガングロ・ギャルなど、少女達のファッション・センスにもついていけなくなった。糸子はなんと小難しい世になったのかと嘆息するのだった。

それでも、だんじり祭りだけは昔と変わらない。
2001年(平成13年)9月15日、糸子はいつものように自宅で宴会を開いた。大勢の人々が集まり、賑やかになった。ただし、昔とは違って、近所の人はほとんどいない。糸子や娘たちが有名人になったため、付き合う人々も変わったのだ。業界の有名人ばかりが集まる社交の場となった。

糸子は、それら名士のほとんどを知らなかった。今さら一人ひとりの顔を覚えるのも難しかった。それでも、家が賑わうことは嬉しかった。今や、糸子にはひ孫もいる。その子たちに囲まれることはとても嬉しいことだった。

一方で、糸子は奈津のことが心に引っかかっていた。
病院で再会した時、奈津は自分を見ても少しも表情を変えなかった。長い間に容姿が変わってしまったのだから、通常なら奈津は糸子の姿を見てもそうだとは気づかず、怪訝な表情をするはずだ。けれども、奈津はつい最近糸子に会ったかのような反応を示した。
糸子は想像した。奈津は、雑誌などで自分の活躍を見ていてくれたのではないか。記事に出ている写真を見て、自分の風貌をきちんと知っていてくれていたのではないか。表面ではよそよそしい奈津であるが、心では自分のことを気にかけてくれているのではないか。そう思うと、糸子はじんわりと嬉しくなった。
再び音信不通になってしまった奈津であるが、ファッションショーの時にひょっこりと姿を現すかもしれないと期待し、彼女との揃いの衣装の準備を進めるのだった。

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だんじり祭りのシーンでは、里香(小島藤子)と神山(榎田貴斗)が登場。高校時代に、ちょっといい雰囲気になっていたふたりが再会し、語り合うというしっぽりしたシーン。当時から15年の月日が流れているのだが、ふたりともまだ若々しく、色っぽい雰囲気を醸し出していた。
里香は東京で優子(新山千春)の店を手伝っている。神山は地元・岸和田に就職しているようだ。互いに、転勤でそばに住むことができればいいのにそれができない、などと意味深なことを話しあっている。

互いに初恋(?)の相手と10年以上の時を経て、再び結ばれるとか、なんてロマンチックな展開なんだ!と、自分の見た目と歳と性別にも関わらず乙女心満載でロマンチストな当方は、思わずジーンと来てしまいました。

すると、なんと!
ふたりとも、すでに結婚して子供もいるという流れ。ふたりが話している所へ、双方の子供が現れるのだ。

俺のロマンチックを返してくれ。

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