フジ『北の国から』第1回

このドラマを一言で表すなら「クズばかり出てくるドラマ」とあちこちで吹聴している当方が、BSフジ『北の国から』の第1回を見ましたよ。

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1980年(昭和55年)秋。
黒板五郎(田中邦衛)は、小学4年生の長男・純(吉岡秀隆)と小学2年生の長女・蛍(中嶋朋子)を連れ、北海道富良野市の布部駅に降り立った。

それまで五郎は、東京で妻・令子(いしだあゆみ)と家庭を持っていた。しかし、令子は別の男と不倫関係になり、半年前からその男と一緒に暮らしている。五郎と令子は別れることになったが、五郎は2人の子供を決して手放そうとはしなかった。そして、子供たちを連れて、自分の生まれ故郷に帰ってきたのだ。

五郎の生家は、富良野市街から20kmほど離れた山の中にある麓郷にあった。現在その家には誰も住んでおらず、何年も打ち捨てられたままになっている。五郎が上京した直後、貧しかった五郎の両親は夜逃げしてしまったのだ。その両親も夜逃げから3年後に次々に死んでしまった。

五郎の故郷とはいえ、ほとんど身寄りはなかった。唯一、従兄の清吉(大滝秀治)が富良野で酪農を営んでおり、妻の正子(今井和子)と共に五郎の両親の墓を守ってくれていた。駅に到着した五郎たちを車で迎えに来てくれたのも、清吉の息子の草太(岩城滉一)だった。草太はひょうきんで人懐っこい性格だった。初対面で緊張する純や蛍たちとすぐに打ち解けた。その晩は清吉の家に泊まった。

翌朝、五郎は幼馴染みの中畑(地井武男)、および中畑の部下のクマ(南雲佑介/現・南雲勇助)の助けを借りて、生家の修繕と掃除を行った。そこに一家で住むつもりなのだ。その家は、そもそもが粗末な小屋であった上に、屋根や壁が破れてボロボロだった。しかも、隣家が一軒もなかった。それどころか、水道も電気も引かれていなかった。水は家の裏の森を抜けた沢まで汲みに行かねばならないし、炊事や暖房は薪でまかなわなければならない。

蛍は、北海道の大自然をたいそう喜び、環境をひどく気に入った。沢に水を汲みに行く途中に見かける動物には目を輝かせて見入り、ランプの下での素朴な食事も楽しくて仕方がなかった。

一方の純は、気分が滅入って仕方なかった。テレビも冷蔵庫もない生活は、純には到底信じられなかった。このような所に住むと自分の人生が台無しになると思った。一刻も早く東京に帰りたいと願った。
しかし、純は自分が東京には帰れないだろうことも知っていた。純は両親が別れたこと、母に好きな人ができたことを知っている。母がどんなに頼み込んでも父が子供たちを手放さなかったことも知っている。母のいる東京に帰りたいと言ったところで、父が承諾しないだろうことは簡単に予想できた。純は、妹にだけは東京に帰りたいと本音を漏らしたが、言っても無駄だと思い父の前では何も言わなかった。
その上、純は父と母が夫婦として釣り合っていなかったと思っている。母・令子は美人で頭もよく、美容師として忙しく働いている。それに比べて、父・五郎は愚鈍で学もない。とても相性が良いとは思えなかった。

その頃、東京の喫茶店では、令子と雪子(竹下景子)が喫茶店で会っていた。雪子は令子の実の妹であるが、令子を責めていた。雪子ですら五郎らを見送るために上野駅に行ったのに、令子が全く姿を見せなかったことが気に喰わないのだ。別れの原因は令子にあるにも関わらず反省の色を見せないことが不満で堪らないのだ。
令子は子供がかわいくないわけではない。実際、令子も上野駅まで行ったのだが、姿を見せることを躊躇していたのだ。そのように言い訳するが、雪子の腹の虫は収まらなかった。

手伝いを終えた中畑は、清吉の家に顔を出した。五郎の家の現状を説明し、これからやって来る冬を越すのは難しいだろうと話した。五郎はよくても、子供たちに越冬は無理だというのだ。清吉の妻・正子も納得し、五郎を翻意させることに同意した。
しかし、清吉だけは、五郎には五郎の考えがあるのだろうと言って、彼らのしたいようにさせて見守るべきだと主張した。

一夜が明けた。
蛍はご機嫌で朝を迎えた。すでに起きて作業をしていた五郎と連れ立って、沢へ洗顔に行った。
そこで五郎は、蛍の本音を聞こうとした。六郷へ連れてきたことを恨んでいないか、率直に聞いた。すると蛍は、心の底からの笑顔を見せ、恨んでいないと元気よく答えた。

続いて五郎は、純はどう思っているか蛍に尋ねた。蛍はよくわからないと断りつつ、きっと大丈夫だろうと答えた。本当は純に愚痴を聞かされていた蛍であったが、父に対しては善意の嘘をついた。

逆の蛍が質問した。自分たちがいなくても五郎はここに住むつもりか尋ねた。五郎は即答できなかった。しかし、寂しくてもきっと一人で暮らすだろうと答えた。人は誰だって最期は一人になる、だから一人でも構わないというのだ。
その答えを聞いて、蛍は自分がずっと一緒に居るから心配はいらないと勇気づけた。五郎は慌てて川の水をすくって顔を洗った。

その時、一人小屋に残っていた純は、東京に逃げ出す作戦を考えぬいていた。

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ついうっかり、まとめ記事を書いてしまった当方です。このドラマ大好きだから。

ていうか、今日からBSフジで『北の国から』の再放送が開始されることは、会社の昼休みに知った。しかも、17時から放送開始だという。もちろん自宅HDDレコーダーで留守録設定などしていないし、ネットワーク経由で録画設定をする機能もない。僕はいつもだいたい18時か19時くらいまで会社にいるのだけれど、どうしてもこのドラマが見たいから会社を早く抜けだしてしまった。
クズである当方は「クズばかり出てくるドラマ」のためなら仕事を早く切り上げることは少しも躊躇しないのだ。
なお、来週からはちゃんと留守録登録して、職務に邁進する所存でございます。

さて、ドラマの内容。
今回のナンバーワン・クズは、やはり何と言っても令子(いしだあゆみ)をおいて他にないです。よそに男を作って家を出て行ってしまったわけですから。不倫が発覚したり、五郎と冷えきる場面などがもっと先の回にも出てきますが、まぁそれはその時に。
しかも令子は、血を分けた妹の雪子(竹下景子)にまで冷淡に扱われるのですから、よっぽどのことですよね。そして雪子もアレするわけですが、それはまぁおいおい。

なお、今から30年以上前のドラマですから、知ってる俳優さんがみんな若くて笑う。例えば、当時「お嫁さんにしたい女性ナンバーワン」だった竹下景子とか。
唯一、清吉役の大滝秀治だけはすでに老け具合が完成されており、そこから30年間ほとんど風貌が変わってないことに笑うけど。そして、牛を追って走ってる姿があったりして「お、体力的には若いな」と微笑ましく見るわけですが。

ところで、大滝秀治は昨年(2012年)亡くなったわけですが、劇中でその妻・正子を演じた今井和子も昨年亡くなった。さらには、五郎の幼馴染み中畑を演じた地井武男も同じ年に没したわけで。いや、なんつーか、しんみりしてしまうわけですよ。

それはさておき。
今回のまとめ記事では、吉本つらら(熊谷美由紀/現・松田美由紀)の登場を割愛した。彼女は、草太(岩城滉一)の恋人で、農協のスーパーに務めています。草太と一緒に五郎の家へ食料品を運び込むシーンに登場します。
で、その当時の松田美由紀が色白丸顔ベビーフェイスで当方のハートをズキドキッ!なわけですよ。松田優作のやつ、本当に上手くやりやがったよな、と思うわけです。

なお、第2回から涼子先生役で出てくる原田美枝子も激烈にかわいくて、僕的には宮崎あおいの3倍くらいかわいいし、胸も大きいと思うわけですが、そのあたりについては来週もまとめ記事を書く気力があればそこで取り上げましょう。

そんなわけで、来週も書くかどうかは気力等の状況次第ですが、お会いできるといいですね。

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