NHK『あまちゃん』第8回

本作は2008年の岩手県北三陸市袖が浜という架空の土地を舞台にしているわけだが(NHKオンデマンドで地図やセットデザインが公開されている)、松田聖子など実在の歌手が出てくるなど現実の日本ともリンクしており、そうすると当然3年後の東日本大震災が劇中で描かれるかどうかが焦点になってくるのだが、とりあえずそれは脇に置いて、松田聖子と肩を並べるほどのアイドルであった小泉今日子本人がこのドラマの世界に存在しているのかどうか、存在するとするなら小泉今日子が歌う映像が流れるのかどうか、それが気になって仕方のない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第8回目の放送を見ましたよ。

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第2週「おら、東京さ帰りたくねぇ」
漁業組合長の長内(でんでん)は北三陸駅前で奇妙なタクシーに乗り込んでしまった。袖ヶ浜の漁協へ行けと言っても、運転手(尾美としのり)は道がわからないと言うのだ。聞けば、東京から来たのだという。運転手にとって好都合だったことは、彼も袖が浜に行こうとしていたことだ。結局、長内が運転して目的地へ向かった。

その日の海女修行を終えたアキ(能年玲奈)は、漁協の海女クラブでおしゃべりをしていた。そこへ長内がやって来た。妙なタクシー運転手に会って、自分で運転してきたなどとボヤいた。長内は、海女は楽しい事ばかりだと思っているアキに対して、いきなり潮に流される等の危険もあると釘を差した。

その時、アキは古い海女の写真が貼られているのを見つけた。その写真の海女たちは上半身裸であり、アキはたいそう驚いた。その様子を見た長内は、裸だと水の抵抗が少なくて潜りやすい、新人海女は裸で踊るのが常だなどと言い出した。アキは裸になるのが嫌で落ち込んでしまった。

帰宅したアキは、夏(宮本信子)に理由も言わず海女になるのをやめると言い出した。わけの分からない夏は、アキが漠然とした不安を抱えているのだろうと思い、「慣れれば平気だ」などと慰めた。アキは、裸になることにもすぐに慣れると言われているのだと思い込み、ますます頑なに拒否するのだった。

すぐに長内と海女・かつ枝(木野花)が家にやってきて、裸で潜るのは冗談だと種を明かした。昔は確かに裸で潜っていた時代もあるが、それは夏が結婚する前の事だという。そして、裸で潜るのをやめるきっかけを作ったのが、アキの祖父・忠兵衛(蟹江敬三)なのだという。

当初海女漁は、男たちが遠洋漁業で留守にする間、自分たちの食料を獲得するために行われていた。それがいつしか、客相手の観光業としての側面を有するようになったという経緯がある。女たちの裸が見世物になっていることについて、忠兵衛ら街の漁師が怒りの声を上げたのだ。海女の夫たちは1年のほとんどを遠洋で過ごしており、妻の裸を見ることができない。それなのに、観光客が野放図に見物するのが許せないと言って実力行使で漁協に詰め寄ったのだ。

その働きによって、海女が裸で潜ることは取りやめられた。そして、夏はその時の忠兵衛の姿に惚れ込んでしまった。それがきっかけでふたりは結婚したと話すのだった。アキは感激した。

その頃、離婚届を書き上げた春子(小泉今日子)はポストの前にいた。しかし、なかなか投函する決心がつかないでいた。投函口に封筒を半分突っ込んで躊躇していると、突然大きなクラクションが鳴った。それに驚いた春子は思わず手を放してしまった。それで離婚届はポストに収まってしまった。

クラクションを鳴らしたのは、夫の正宗(尾美としのり)だった。春子とアキを追いかけて、仕事用のタクシーで岩手まで来たのだ。理由も告げずに岩手に帰った春子の真意を確かめようと思ったのだ。けれども春子は「手紙に書いた」の一点張りで詳しく説明しようとはしない。手短に、離婚届を速達で送ったので、東京で受け取って提出してほしいと告げるだけだった。

それから正宗と春子は、観光海女のテントへ向かった。そこでは絣半纏の海女姿でアキが働いていた。その姿を見るやいなや正宗は怒鳴り始めた。正宗からの電話やメールには一切応えない(これは、ケータイを海に落としたとアキは答える)など、学校の補習や塾の夏期講習を休んでおり成績低下の一途だなどと矢継早に叱った。アキは弁解できずにうつむくばかりだった。

そこへ、夏が割って入った。正宗は春子には頭が上がらないが、それ以外に対しては強気な態度である。夏に対しても単なる老海女だろうと思って見下した。しかし、彼女がアキの祖母だと自己紹介し、自分の義母にあたる人物だと知ると急に態度が卑屈になってしまった。夏から、春子と正宗は別れるはずだから、アキのことはもう関係ないと言われてしまった。正宗は、自分は別れるつもりがないと答えるのがやっとだった。

その時、肝心なアキの姿が無いことに気づいた。大きな水音がして駆けつけてみると、またしてもアキが海に飛び込んでいた。
* * *


先週の予告で、アキ(能年玲奈)が海女になるのをやめると言っている場面が映っていました。何か大きな壁にぶつかるのかと思いきや、単に長内(でんでん)の冗談を真に受けたというだけのことであり、それもあっさりと解決してしまいました。釣られた・・・。

今日はアキの父である正宗(尾美としのり)が登場。事前の春子(小泉今日子)の話によれば、暗くて辛気臭い男と言われていました。実際の正宗がどこまで暗いのかはまだ描写されていませんでしたが、確かに快活な方ではなかった。そして、妻のことを「春子さん」だとか「きみ」だなどと呼んでおり、春子に頭が上がらないのだろうなということはわかりました。夏(宮本信子)が義母だとわかった途端、急におとなしくなるところなども、正宗というキャラがよく説明されていました。

あと、海女になりたくないといって落ち込んでいた時、アキは一人称を自分の名前で呼んでいました。セリフに起こせば「アキ、やっぱ海女辞める」です。他のシーンでは「私、海女さんになりたい!」などと「私」を使っていたのですが、落ち込んだ時にはふと自分の名前を使ってしまうという人物造形でしょうか。甘えん坊っぽいわけですね。今後、一人称は岩手風に「おら」に変わっていくのかもしれませんが。

上のまとめからは割愛しましたが、正宗がやってきたという事は春子に惚れている大向(杉本哲太)に長内経由ですぐに知らされました。慌てて袖が浜に駆けつけるわけですが、ふたりが離婚するらしいと聞いて嬉しがる彼でした。

『あまちゃん』 つづく

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