NHK『あまちゃん』第29回

昨日、渋谷のNHKスタジオパークへ行き、スナック梨明日の正月風景(第90回らしい)の撮影場面を見学してきた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第29回めの放送を見ましたよ。

窓の向こうがスタジオだそうだがカーテンが開くことはなかった。設置されたモニタ越しに見る。

窓の向こうがスタジオだそうだがカーテンが開くことはなかった。設置されたモニタ越しに見た。声は聞こえない。


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第5週「おら、先輩が好きだ!」

アキ(能年玲奈)が潜水土木科へ編入したがっているという噂が早くも広まっていた。海女のアキが街のシンボルとして重要な観光資源となった現在、彼女の去就が北三陸市への来客者数に大きく影響する。慌てた大人たちは、天野一家を観光協会の事務所に呼び出して話し合いがもたれた。

駅長・大向(杉本哲太)や観光協会長・菅原(吹越満)、ヒビキ一郎(村杉蝉之介)らは、アキが海女姿で接客することの必要性を力説した。アキは、海に潜ることやウニ丼の車内販売をすることは好きだが、海女の格好でアイドル的扱いをされるのは好きではないと本心を話した。しかし、大人たちはそれこそが街にとってもっとも必要なことだと食い下がった。アキは容姿が優れているわけではないので、海女姿にならなければ見向きされないといった失礼なことまで言い出す始末だった。

そのやり取りを聞いていた春子(小泉今日子)はカッとなった。自分の娘が侮辱された上、大人たちの事情のためにアキが利用されていることに我慢がならなくなった。アキが晒し者にされるくらいなら南部もぐりをさせていた方がマシだなどと捨て台詞を吐き、アキを連れて帰ってしまった。

翌日、春子はアキを伴って学校へ行った。潜水土木科の教諭・磯野(皆川猿時)と3者面談を行い、よく話を聞くためだ。磯野の説明によれば、潜水土木科の主な目的は潜水士の資格を取ることだが、通常科目の授業もきちんと行われるという。春子はアキの進学も視野に入れているので、その点はまあまあ安心できた。しかし、ここ何年も女子生徒はいないのだという。磯野はアキが編入すれば盛り上がると言って喜んだ。春子はここでもアキがアイドル的扱いにされそうなことに腹を立てた。

そこへ、種市(福士蒼汰)が通りがかった。春子が通っていた頃にはむさ苦しい男ばかりだったのに、今では種市のようなかっこいい男の子がいることに驚いた。それと同時に、アキが種市に恋をしているらしいことに勘づいた。それこそが編入の本当の目的なのだろうと気づいた。

3者面談では編入の是非はを保留し、春子とアキは校内を歩いた。懐かしい校舎を見ているうちに、春子は自分の高校時代のことを思い出した。1982年(昭和57年)、高校1年の春子(有村架純)はスケバンで素行が悪かった。放課後も不良男子生徒(鈴木龍之介加藤諒)とともに校舎をブラブラしていた。そこへ、2年先輩の大向(東出昌大)がやって来た。ふたりは幼馴染である。大向は、夏(宮本信子)は春子のことを心配しているから更生しろと言うのだった。そして、飛びかかってきた男子不良生徒を返り討ちにして追い払った。

大向は自分が北三陸鉄道への就職が決まったことを話した。春子が卒業する頃までに、自分は車掌か運転手になっているはずだ。そうしたら、春子を列車に乗せてやるなどと話した。春子は大向にそう言われたことが嬉しかった。

そんな思い出に浸っているうちに、アキの希望を叶えてやろうと決めた。海女になろうが潜水士になろうが、自分のような不良少女になるよりは余程ましだと思うからだ。そう話すと、アキは大喜びした。

アキの編入決定を聞いた大向と菅原であったが、反対はしなかった。アキは相変わらず週末には海女姿で車内販売をするということなので、ふたりに文句はなかった。彼らがアキに依存している様子を見て、春子は一言言わなければ気がすまなくなった。北三陸市には海女の他に、白樺や琥珀、まめぶ汁など他にも良い観光資源がある。そういうものから目を背けているのが良くないというのだ。地元の人が愛すれば、観光客にも素敵に見える。そういう根本的な郷土愛を忘れないで欲しいと説教するのだった。

いよいよアキの潜水土木科への通学が始まった。ユイ(橋本愛)と一緒に登校するのはこれまで通りだが、教室は彼女と離ればなれになる。潜水土木科の教室は、聞いていた通り男子生徒ばかりだった。しかも、朝一番に行うことは「南部ダイバー」という歌を全員でがなり立てるように歌うことだった。その粗暴な様子を目の当たりにして、アキは大変なところに来てしまったと後悔した。

唯一の救いは、成績優秀で就職も決まっている種市が指導係として下級生の面倒を見てくれることだった。

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軽い悶着もありましたが、アキ(能年玲奈)が潜水土木科へ編入しましたよ、という内容でした。

ただし、春子(小泉今日子; 若いころは有村架純)と大向(杉本哲太、若いころは東出昌大)の関係についても情報が与えられました。大向がずっと春子に惚れていたことはこれまでわかっていたのですが、春子の大向に対する本心はあまりよくわかっていませんでした。言動の上では、大向の気持ちをあしらっていました。ところが、高校時代の回想では、大向に優しい言葉をかけられるととても嬉しそうでした。彼のことが好きだけれど、それを隠そうとしているようにとれます。
今後、春子の秘められた感情が明かされていくのが楽しみです。

『あまちゃん』ヒストリー(時系列表)
『あまちゃん』 つづく

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