NHK『あまちゃん』第70回

アリスのベスト盤を借りてきて、近くで「チャンピオン」を聞きながら~の当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第70回めの放送を見ましたよ。
2013-06-20 07.45.44

* * *

第12週「おら、東京さ行くだ!」

上京してアイドルになりたいと言うアキ(能年玲奈)に対して、春子(小泉今日子)はそれを絶対に認める気になれなかった。自宅2階の部屋でふたりっきりで話し合った。

その部屋は、春子がアイドルに憧れていた頃のまま残されており、春子がその思い出をアキに語った部屋でもある。アキはそこで春子から話を聞いたのが楽しかったと話した。一方の春子は、自分がおかしなことを話したせいでアキがおかしくなったのではないかと後悔していた。

春子は、アイドルを目指すといつか必ず後悔する時がくると話した。春子はアキの上京に反対しているわけではない。韓流スターの追っかけやガールズバーの店員として東京に行ってもいい。しかし、アイドルになるのだけは絶対にいけないと言うのだ。女の子の純粋な気持ちは欲にまみれた大人たちによって弄ばれ、消費されるだけだからだ。本人が不幸になり、心が折れても、手のひらを返したように誰も助けてくれなくなる。アキがそうなるのを見ていられないというのが春子の意見だった。

アキは、それでも挑戦してみたいと強く訴えた。そして、アイドルになりたいと思ったきっかけは、春子の歌を聞いた時だという。オリジナルの「潮騒のメモリー」を聞き、映画も見て、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)にも憧れた。しかし、アキにとっては春子の歌の方がかっこ良く思うし、そちらの方を気に入っているのだと言う。

それに加えて、自分はまだ春子のように上手には歌えないが、歌うことが楽しいと話した。お座敷列車や海女カフェで歌った時、客の心を動かしたという手応えを感じた。今後は、もっと多くの人に感動を届けたいと言うのだ。自分一人ではなく、ユイ(橋本愛)と一緒ならば上手くいくだろうという自信を語った。

アキの話を聞いているうちに、春子は混乱してきた。若かった頃の自分(有村架純)がオーデション番組に出演し、楽しく歌っていた時のことを思い出した。アキになんと話をすればいいのかわからなくなってしまった。アキを部屋に残し、夏(宮本信子)と相談することにした。

春子は、布団に入っている夏に話しかけた。しかし、夏は寝たふりをしていて答えなかった。春子は腹を立てた。25年前の家出前夜も、夏は同じように寝たふりをして春子の話を聞こうとしなかった。その時とまったく同じ様子に晴子は腹を立てた。春子が立ち去ろうとすると、夏はやっと体を起こした。そして、真剣な表情で春子に話し始めた。

夏は、アキのしたいようにさせてやればいいという意見だった。それに対して、春子はますます腹を立てた。春子が上京してアイドルになりたいと言った時には頭ごなしに否定されたのに、アキに対しては甘く、彼女を守ろうとするからだ。

夏は春子に深く謝罪した。夏は春子を突き放してしまったことをずっと後悔していたのだという。母親として、春子の希望を叶えさせてやりたいと思ってはいた。しかし同時に、海女クラブの会長として、地域の活性化に貢献しなくてはならないという義務感も抱えていた。だから、春子を高校生海女として観光の目玉にしたいという地域の希望を受け入れざるを得なかったのだという。あの時、欲深い大人たちから春子を守ってやるべきだったと、ずっと後悔しているのだと言って、夏は謝った。

初めて夏の本心を聞き、春子は心を打たれた。晴子は、25年間のわだかまりの原因は夏が一度も謝らなかったことだと気づいた。それが今実現し、春子と夏はすっきりと和解した。

* * *


春子(小泉今日子)と夏(宮本信子)の四半世紀におよぶ対立が解決されて、めでたしめでたしというところでしょうか。春子がアキ(能年玲奈)に対してどうするのかは、今日は時間切れで語られませんでしたが。

ところで、オープニングの出演者を見ていたら、「チャンピオン 渡辺万美」と書かれていました。「誰だよ、渡辺万美って?なんだよ、チャンピオンって?」などと思いながら本編を見ていたのですが、どこにチャンピオンがいるかさっぱりわかりませんでした。若いころの春子(有村架純)が出演するオーディション番組の回送シーンで、司会者役の小藪千豊が画面の端に立っているのは確認できたのですが。

で、7:30のBSの回を見終わり、本まとめ記事を書きながら8:00の地上波の回を見ていたら、同じくオーディションシーンに王冠とマントを身につけた女性が小さく映っているのを確認できました。半分見切れていて、顔がほとんど見えなかったのですが、たぶんあれが勝ち抜きチャンピオンの渡辺万美さんだったのだろう、と。せっかく名前が出ているのに、ほとんど姿が見えないという扱いに、涙しました。


You’re queen of queens.
映らないで、もうそれで充分だ。
おお神よ、彼女を救い給え。
ライラライ ラライラライ

『あまちゃん』ヒストリー(時系列表)
『あまちゃん』 つづく

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です