NHK『あまちゃん』第128回

ドラマ『夫婦善哉』で尾野真千子が森山未來に膝枕してやるシーンを見ていて、「俺のファーストキスは、女の子に膝枕してもらいながらだったよなぁ」と思い出して甘酸っぱい気持ちになった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第128回めの放送を見ましたよ。

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第22週「おらとママの潮騒のメモリー」

映画『潮騒のメモリー: 母娘の島』では、アキ(能年玲奈)の演じるヒロインが海で溺れる。そこへ偶然通りかかったイカ釣り漁船の漁師・トシヤに救助される。そして、以前からヒロインに心を寄せていたトシヤが愛の告白をするというシーンがある。ト書きには、ふたりが「貪るような接吻」をすると書かれていた。

アキは困惑した。アキは生まれてから一度もキスをしたことがなかったのだ。大好きな種市(福士蒼汰)以外の男にファーストキスを捧げることはどうしても避けたかった。無頼鮨の裏に種市を呼び出し、相談した。種市も承諾しかねたが、仕事だから仕方がないと言う他なかった。

これまでアキは種市とキスをするチャンスが何度もあった。しかし、その度に怖気づいてしまいキスから逃げていた。けれども、意を決して種市とキスしようとした。けれども、水口(松田龍平)や梅頭(ピエール瀧)に見つかってしまい、未遂に終わった。そのままアキは撮影所に向かった。

アキの相手役は、TOSHIYA(勝地涼)だった。TOSHIYAはツーストリート・ボーイズというダンスチームのメンバーで、若い女性の間で大人気だった。本人が言うには、芝居には全く興味が無いが、たまたまスケジュールが空いたのでオファーを受けたという。彼は当世風の個性的な髪型で、金属製のアクセサリーを身につけている。体は筋肉質であるが、常にクネクネと踊っているかのような立ち居振る舞いだった。いけ好かない男であり、アキの最も嫌いなタイプの男性だった。アキは、こんな男とキスをすることが心底嫌になった。

リハーサルが始まったが、アキはNGを連発した。TOSHIYAへの嫌悪感がすぐに表情に出てしまうのだ。しかも、TOSHIYAはがっつくようにアキへ迫ってくる。それがますますアキの嫌悪感を掻き立てた。まだキスまではしていなかったが、リハーサルと本番を合わせて複数回キスするのかと思うと、アキは身の毛がよだつのだった。

開店前の無頼鮨に鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が現れた。鈴鹿の撮影は休みであるが、アキの事が心配で居ても立ってもいられなくなったのだという。鮨を差し入れしたいと申し入れ、種市を伴って撮影所へ向かった。

鈴鹿の付添いを装ってやって来た種市だったが、アキに近寄ると「仕事だから仕方がない、頑張れ」などと話した。しかし、種市の心中が穏やかでないことは明らかだった。TOSHIYAの顔がアキに近づくと、我慢ならずに叫び声を挙げてしまった。種市が撮影の邪魔になるので、みんなから帰るように言われた。アキも種市に去るように告げた。種市はそれに従って撮影所を後にした。

休憩時間になり、アキはトイレからユイ(橋本愛)に電話をかけた。好きでもない人とキスなどしたくないと弱音を吐いた。それを聞いたユイは、アキが語るに落ちたと指摘した。好きでもない人うんぬんということは、別に好きな人がいるという意味だからだ。しかもユイは、アキが種市と交際していることに勘づいていたと話した。仕事なのだから別の男とキスするのは仕方がないと割り切り、撮影後に種市に優しくしてもらえばいいと励ますのだった。

電話を終えると、鈴鹿ひろ美がトイレに入ってきた。鈴鹿は自分の経験を話して聞かせた。鈴鹿のファーストキスもデビュー作『潮騒のメモリー』の撮影だったのだという。鈴鹿もそれが嫌で仕方がなかったという。しかし、マネージャーだった荒巻(古田新太)に強く説得されたのだという。女優は好きでもない男を好きになる演技を見せることが仕事であり、本人の気持ちに嘘をつく仕事である。女優であり続ける限り、自分の気持ちに正直でいることはできない。それが嫌ならば、デビューする前に女優を辞めてしまうべきだとと言われたのだ。

荒巻にそう言われ、鈴鹿は腹をくくったのだという。鈴鹿は自分の気持ちに正直に生きることをやめ、女優の道を選んだ。自分の本当の気持ちはひた隠しにし、台本に書いてある通りに生きることにしたのだ。映画を見る人が、それが本当の鈴鹿ひろ美だと思うように人生の全てを捧げたのだという。アキもそれで腹をくくった。種市が焼いて持ってきた玉子焼きを頬張り、スタジオへ戻った。

アキが決意してスタジオに戻ると、荒巻とTOSHIYAが揉めていた。TOSHIYAは本番ではキスをしたくないと言い出したのだ。TOSHIYAは若い女性に人気であり、映画でキスをすると人気が落ちることを心配していたのだ。しかも、アキが心を開かないからキスができないなどと文句まで言い出した。

結局、本番はカメラの角度で上手くごまかし、アキとTOSHIYAはキスをしなかった。

撮影が終わると、アキは無頼鮨へ向かった。TOSHIYAとキスをしなかったこと、種市の卵焼きが美味しかったことを報告した。

そして、アキは種市にキスをした。一番好きな男性に無事ファーストキスを届けることができたことをアキは喜んだ。
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TOSHIYA(勝地涼)の完全無欠な当て馬っぷりに感動を覚えつつ、アキ(能年玲奈)の揺れる乙女心とファーストキスの成就に胸キュンの当方です。

『あまちゃん』ヒストリー(時系列表)
『あまちゃん』 つづく

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