NHK『あさが来た』第17回

毎晩ギターの練習をしているし、口先や仕事は軽薄でテキトー、つまり新次郎化のリーチがかかっており(顔のつくりについては考えないこととする)、あとは若い嫁を貰ったらアガリだと思っており、若い娘さんからのご連絡をお待ちしている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第17回めの放送を見ましたよ。

* * *

第3週『新選組参上!』

毎夜出かけていく新次郎(玉木宏)の後をつけたあさ(波瑠)。彼が見知らぬ女に招き入れられてある家に入って行くのを見つけた。
頭に来て、あさは威勢よく乗り込んでいった。

さっきの女が玄関に出てきて、静かにするように注意した。すると、奥から三味線の音色が聞こえてきた。
女は、新次郎に三味線を教えている美和(野々すみ花)だと名乗った。新次郎は優れた三味線の腕前を持っているのだが、彼の父・正吉(近藤正臣)は三味線が大嫌いなのだという。自分の家で練習ができないので、毎日ここに通って練習しているのだという。
そして今夜は、人々を集めて新次郎の三味線のお披露目会をしているのだと言う。

あさは、新次郎が立派な趣味を有していることに感心し、彼の奏でる巧みな三味線にしばし聞き惚れた。

お披露目会が終わり、あさと新次郎は夜遅くなる前に一緒に帰ることにした。
あさは、美和の美しさを思い出し、自分との違いに少々落ち込んだ。しかし、そのことはおくびにも出さず、すぐに頭から追い出した。違う話をしながら帰った。

あさが新次郎に話したことは、家の商売の事だった。加野屋は立派な両替商であるし、新次郎は跡継ぎ・榮三郎(吉田八起)の後見人という立派な役割を与えられている。やりがいのある立場なのに、仕事への熱意が無いのはおかしいと指摘したのだ。
新次郎は苦笑いした。夜遊びのことには一切触れず、女から商売の事について叱られるなど予想外の事だったからだ。とはいえ、あさの進言を受け入れるわけでもなく、飄々としていた。

夜のうちに帰宅し、ふたりは共に寝室に入った。
しかし、新次郎は何をするでもなく、並べた布団に背を向けて寝てしまった。

あさは新次郎に世の時勢について尋ねた。
新次郎によれば、薩長が新政府を樹立し、幕府と対立しているという。近いうちに戦になるという噂もあるとかいつまんで話してくれた。
ただし、新次郎は寝床でするような話ではないと言ってすぐに撃ち切った。

あさは、艶っぽい話でもすれば良いのかと尋ねた。その質問で新次郎の興はますます削がれた。艶っぽい話というのは、始めることを宣言すべきものではなく、自然に始めるべきものだからだ。新次郎は腹を立てたわけではなかったが、何もする気にはならなかった。

その時、店の方から激しく戸を叩く音が聞こえてきた。
土方歳三(山本耕史)の率いる新選組の小隊がやって来たのだ。彼らは脅迫まがいに金四百両を貸すように要求した。
新次郎の父・正吉は震え上がり、すぐに金を準備しようとした。

そこへ、あさがしゃしゃり出た。
両替商にとっては借り主の信用が第一だと言い、新選組や幕府がきちんと金を返すアテはあるのかと詰問した。いくら刀を見せつけられても金を貸すことはできない、そもそも刀と信用とは全く逆のものだと述べた。そして、この家を守ることが嫁としての自分の使命であるから、信用のできない相手に金は貸せないと言い切った。
家の者どもは震え上がり、言った本人のあさも足が震えだした。

土方は、泣く子も黙る新選組を恐れないあさの度胸を見込んだ。たいへんな嫁を迎え入れたものだと皮肉を言った。そして、自分の命がある限り、必ず金を返すと約束した。

これで落着したが、あさは恐ろしさのあまり腰を抜かしてしまった。
新次郎はあさを抱いて、寝室に戻った。

あさは出しゃばったことを言ってしまったことを反省した。
新次郎は、出しゃばりな口を塞ぐ必要があると言って、あさにキスをした。それはあさにとって初めてのキスで、なんだか不思議な気分になった。

新次郎は、今夜のあさの堂々とした態度を見なおしていたのだった。いつまでも子供だと思っていたが、実は芯のある大人の女だと見なおした。改めて惚れなおした。
新次郎は大興奮して、あさとの初めての夜を迎えた。

翌朝、目を覚ましたふたり。
新次郎は昨夜の艶っぽい雰囲気の余韻を楽しみたいと思ったが、あさは違っていた。新選組に貸した金のことばかり気にしているのだった。

* * *


一晩のうちに、
(1)新次郎(玉木宏)の浮気疑惑
(2)新次郎の三味線の腕前を知る
(3)新政府と幕府の対立があるという時勢を知る
(4)新選組に対峙する
(5)新次郎に惚れ直される
(6)初めて男を知る
という目まぐるしい経験をしたあさ(波瑠)。
おつかれさまでした。

ラスト、寝室に突撃する新次郎のハッスル(死語)ぶりが最高に笑えました。
キスシーンは放送されたけれど、男女の交わりがすっ飛ばされるのは朝ドラのお約束。まぁいいけど。

新選組に貸した金はこの後どうなるんでしょうね?
今後、旧幕府軍は敗北するし、土方歳三(山本耕史)が箱館で戦死することもわかっているわけで。

土方が死ぬ直前、どこからか金を工面して加野屋に送り返すという話になるのかな。
金が帰ってきたのと前後して、土方戦死のニュースを聞いて、あさが彼のことを偲ぶというベタなシーンがありそうだよね、これ。

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