NHK『あさが来た』第55回

かつきゆう<<うたの☆プリンスさまっ ♪>> Almore! 』(リンク先は駿河屋.jp)という薄い本の存在を知り、「それは俺か?」と思った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第55回めの放送を見ましたよ。

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第10週『お姉ちゃんの旅立ち』

ある朝、正吉(近藤正臣)が突然隠居すると言いだした。

跡取りには、予てからの予定通り榮三郎(桐山照史)が指名された。彼は18歳になっていた。
新次郎(玉木宏)が後見人となることも当初の予定通りとされた。
大番頭・雁助には暖簾分けをして新しい店を持たせてやりたかったが、激動の時代を乗り切るために、もうしばらく店に残り榮三郎を助けることになった。
あさ(波瑠)も、頼りない榮三郎と新次郎の尻を叩いて、しっかり働かせるようにと正吉から言葉を送られた。

このことは、事前に妻・よの(風吹ジュン)と大番頭・雁助(山内圭哉)にだけ打ち明けられ、万事話がまとまっていた。正吉の決意は固く、誰も反対することはできなかった。

代替わりの際には、盛大に襲名披露を行うことがしきたりであり、盛大に行う必要がある。襲名披露宴の準備は、家の女たちが行うのが常である。代替わりするのだから、姑・よのではなく、あさが襲名披露の全てを取り仕切らなくてはならなくなった。

あさは、降って湧いた大役に困惑したが、むしろ緊張感を持って細かいことにまで気を配って準備を取り仕切った。
日取り、案内状、家の掃除、衣装、宴会の献立など、気を配ることは山ほどあった。あさは、昼は女たちと一緒に掃除などで体を動かし、夜は案内状や献立など頭を使う作業に明け暮れた。
いつもは倹約家のあさであったが、一家の大行事とあって、金に糸目をつけるようなことはなかった。

その頃、はつ(宮﨑あおい)の家では和歌山への移住が話されていた。

惣兵衛(柄本佑)が現地を見てきたところ、土は固く石だらけで、田んぼや畑には全く向いていない土地だったという。
ところが、現地の人々は山を切り開き、みかんなどの果物を育てていた。和歌山は海と山に囲まれており、黒潮に乗った暖かい風が吹き付けるという。そのおかげで気温が高く、みかんの栽培に向いているのだという。実際、惣兵衛が持ち帰ってきたみかんはとても甘くて美味しかった。

惣兵衛はみかん農家として再起を図ることを提案した。
しかし、伝統ある商家の跡取り娘として育った母・菊(萬田久子)は納得しなかった。あくまで大阪に残り、家を復興させることを主張し、話を聞こうとしなかった。

そんな菊に対して、いつもは従順で物静かなはつが、珍しく大きな声を出した。
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NHK『あさが来た』第54回

今日のギターレッスンでは、左手の余弦ミュートが甘いと指摘され、それを改善するための即席トレーニング・フレーズを宿題に出されたわけだけれど、実は地味な基礎練習が大好きで喜々として取り組むことを約束した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第54回めの放送を見ましたよ。

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第9週『炭坑の光』

働き過ぎたあさ(波瑠)が宿舎で昼寝をしていると、五代友厚(ディーン・フジオカ)がやって来た。大阪にいるはずの五代が現れるわけがないと思うあさは、夢か現かわからなかった。

五代は、自筆の絵を見せながらペンギンという鳥の話をした。ペンギンは、空を飛ぶことはできないが、海を素早く泳ぐことができ、魚を獲って食べる。しかし、海の中にはサメなどの危険でいっぱいである。ペンギンたちはなかなか海に潜ろうとはしない。
そんな時、勇気を持って一番最初に飛び込む個体のことを「ファースト・ペンギン」と呼ぶのだという。ファースト・ペンギンが飛び込んで、安全が確認されれば、他のペンギンたちも海に入るのだ。ファースト・ペンギンが危険を犯して挑戦することで、群れのみんなが助けられる。

あさは、まさにファースト・ペンギンのような女性だと話した。あさが危険を顧みずに挑戦することで、加野屋は大いに助けられている。五代の見たところ、実は加野屋は早晩潰れると思っていたそうだ。ところが、あさのおかげでその危機を脱した。
あさは、これからも恐れること無く、堂々と胸を張って正しいと思う方へ進めと応援した。

それだけ伝えると、五代は馬に飛び乗ってあっという間に帰って行った。枕崎の炭鉱に行く途中に、大急ぎであさにメッセージを伝えるために立ち寄り、再び先を急いだのだ。
あさはまだ寝ぼけていて、本当に五代が来たのかどうかわからなかった。しかし、手にはしっかりと、五代の描いたペンギンの絵を握っていた。

翌朝、あさは大阪に帰ることとなった。
帰る前に、鉱山の改革案に唯一反対しているサトシ(長塚圭史)と話し合いがしたかった。けれども、サトシは応じようとしない。
そこで、早朝、サトシの組が寝泊まりしている宿舎の前に立ち、彼が起きて聞いているかどうかはわからなかったが、一方的に話しかけた。自分がサトシに不愉快な思いをさせていることを詫びながらも、自分の改革案は鉱夫たちの生活を向上させるものに間違いはないと説明した。もう一度よく考えてくれるよう懇願した。

あさが立ち去りかけた時、中から「新次郎さんは元気ですか?」というサトシの声が聞こえてきた。あさは驚き、答えるべきか迷った。しかし、帰路を急ぐ亀助(三宅弘城)に促され、何も答えずに立ち去ったのだった。

大阪に帰って来たあさは、真っ先に新次郎(玉木宏)に会いに行った。約束よりも帰りが遅くなり、新次郎の三味線の会にも出席できなかったことを詫た。
しかし、新次郎はあさの言葉を遮った。新次郎が欲しかったのは、あさの謝罪の言葉ではなく、あさそのものだったのだ。
ふたりは仲睦まじく、久しぶりの夜を共にした。

その頃、行商に出て長らく留守にしていた惣兵衛(柄本佑)もはつ(宮﨑あおい)の元へ帰ってきた。再び失踪したものと思っていたはつは、嬉しい驚きでいっぱいになった。
惣兵衛は和歌山に行ってきたのだという。はつに土産としてみかんを持っていた。

あさが帰って来た翌朝、先に目を覚ましたあさは、幸せを噛み締めながら新次郎の寝顔を眺めた。
その時、急にサトシから新次郎の名が出たことが思い出され、妙な胸騒ぎを覚えるのだった。

そしてその朝、舅・正吉(近藤正臣)が、改まって家の者を集めた。
彼は、今日限りで隠居するというのだ。
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NHK『あさが来た』第53回

今年はJKとバンドをやってキャッキャしていたわけだけれど、来年はJDとバンドをやってルンルンできそうな目処が立って喜ばしく思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第53回めの放送を見ましたよ。
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第9週『炭坑の光』

はつ(宮﨑あおい)が加野屋に大きな漬物樽を持ってやって来た。はつの漬物はみんなの人気で、おすそ分けに来たのだ。
身重のはつを心配した新次郎(玉木宏)は、漬物樽を背負って家まで送っていった。

義理の兄妹ではあるが、一つ違っていれば夫婦になっていたはずのふたりである。互いにそのことを知っている。ふつうの義理兄妹とはどこか様子が違った。

新次郎は、他の誰にも言ったことは無いのだが、あさ(波瑠)が九州に行ったきりで寂しいことをふと打ち明けた。はつも、夫・惣兵衛(柄本佑)が行商に行ったまましばらく帰ってこず心細いことを打ち明けた。
新次郎は、自分たちふたりは配偶者に置いてけぼりを食らった点で共通しており、寂しい思いをしている似た者同士だと話した。

一方、はつは、もし自分たちが夫婦になっていたら、今ごろどうなっていただろうかと尋ねた。
同じことを考えていた新次郎は、それを悟られないように笑ってごまかし、話題を変えた。近所にある地蔵に、あさや惣兵衛が早く帰ってくることをお祈りしようと提案した。ふたり並んで手を合わせていたのだが、新次郎ははつのことが気になって、盗み見するのだった。

その夜は、三味線師匠・美和(野々すみ花)の家で浴衣の会が開かれた。新次郎はそこで演奏することが決まっており、あさもその日までには帰ってくると約束していた。しかし、あさの帰阪は叶わなかった。
新次郎はあさのいない寂しさを思いながら、三味線を弾いた。
はつも、夫・惣兵衛の帰りを待ちわびながら、寂しい夜を過ごしていた。

九州にいるあさも同じで、なかなか寝付けなかった。
それぞれがそれぞれに寂しい夜だった。

翌朝、あさはカズ(富田靖子)に声をかけられた。あさが眠そうで、疲れた顔をしているからだ。あさが鉱夫たちに混じって、人一倍働いているせいで体調を壊したのではないかと心配しているのだ。

カズは、あさに一度大阪に帰ることを提案した。夫にも会いたいだろうし、休息も必要だというのだ。
しかし、あさはそれを断った。自分の言いだした改革は始まったばかりで、自分だけがわがままを言って休むわけにはいかないというのだ。

あさの言葉を聞いた親方・治郎作(山崎銀之丞)は、あさのことを「バカ」と言って怒鳴りつけた。これまであさは鉱夫たちのことを第一に考えて一生懸命やってきた。ここであさが休暇を取ったからといって、誰もあさが自分勝手だとなじるものはいないというのだ。
治郎作の言い分は理にかなっていた。しかし、「バカ」と侮辱されたことにあさや亀助(三宅弘城)は腹を立てた。

それをとりなしたのはカズだった。
治郎作は元来口が悪いので、つい下品な言葉が出てしまうのだという。そして、彼の言う「バカ」というのは最上級の褒め言葉だと説明して弁護した。
続いてカズは、当の治郎作をどやしつけた。疲労困憊したあさのように、弱っている女に優しい言葉をかけられない男は腑抜けだと叱りつけた。

妻に怒鳴られて反省した治郎作は、か細い声でやっと「おおきに」と言うことができた。
その一言を発した後は、いつもの威勢のいい治郎作に戻り、あさへの感謝の言葉をまくし立てた。
あさの元気が自分の元気の源泉だと言うのだ。あさが働いている姿を見て、自分も負けないように働こうと思う。これまで色々な現場で働いてきたが、このような気持ちになったのは初めてなのだという。
さらに治郎作は、自分だけでなく他の大勢の鉱夫たちも同じ気持に違いないと言う。中には全くやる気のない鉱夫もいたが、あさが来てからは、そんな者でさえ一生懸命働くようになったという。しかも、その姿がとても楽しそうなのだ。全てあさのおかげだと深い感謝を述べた。

あさはとても嬉しく、涙ぐんだ。
そして、彼の勧め通り、まずは宿舎で横になることにした。

昼寝をしながら、あさは夢を見ていた。
自分は大阪で寝ており、新次郎が起こしに来たと思った。
しかし、目を覚まして見ると、そこにいたのは五代友厚(ディーン・フジオカ)だった。
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NHK『あさが来た』第52回

リック・ドムでもリック・ディアスでもリラックマでもなく、昨日の夜から奈良のJKガールズバンドRick Rackをヘビロテ中の当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第52回めの放送を見ましたよ。

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第9週『炭坑の光』

九州の炭鉱で、あさ(波瑠)は鉱夫や女衆と共に炭だらけになり、率先して働いていた。京都の大商家で箱入り娘として育てられたあさは、貧しい庶民たちの気持ちがわかっていないと反省したのだ。共に働くことで、彼らの心境を理解しようと務めた。

それと平行して、あさは組頭ひとりひとりと話し合い、自分の改革案を受け入れてもらえるよう説得して回った。
初めは頑なだった組頭たちも、徐々にあさの熱意を受け入れるようになってきた。ついに、サトシ(長塚圭史)以外の組頭の心を開くことに成功した。

大多数の組頭の同意を得たことで、あさは改革案を実行した。
これまで鉱夫たちは組頭の仲介で物資を購入せねばならず、組頭の手数料の分だけ割高になっていた。そこで、あさは加野屋の売店を開き、鉱夫たちに格安で直接販売を行った。この試みは大成功で、鉱夫たちは喜んで直売所から物資を購入するようになった。価格も安く、鉱夫たちからも大歓迎された。

ただし、サトシと彼の組のものだけは直売所に顔を出さなかった。
あさは少々気がかりだった。

その頃、大阪のはつ(宮﨑あおい)にも気がかりなことがあった。
夫・惣兵衛(柄本佑)が行商にかこつけて、頻繁に家を空けるようになったのだ。過去に失踪した経緯があるため、はつはいつまた彼がいなくなるかと心配なのだ。はつが行かないでくれと懇願しても、惣兵衛は聞かずに出かけていった。

姑・菊(萬田久子)は惣兵衛を止めたり、はつに同情する様子を一切見せなかった。それどころか、惣兵衛はまたいつかいなくなるなどと言って、はつをますます心配させるのだった。

菊が家の外で気分転換をしていると、あさの姑・よの(風吹ジュン)が訪ねてきた。貧乏暮しを恥じる菊は、よのが来る度にこっそり隠れていたのだが、今日ばかりは逃げ隠れする前に見つかってしまった。菊はあきらめ、よのに調子を合わせて話を始めた。

ふたりの会話は、嫁と息子のことだった。よのは、菊に孫ができたことを羨んだ。一方の菊は、孫ができなくても家が栄えているだけでマシだなどと皮肉に答えた。
しかし、息子のことになると二人の意見は一致した。菊にとって息子・惣兵衛は、親の意向に反して和歌山で百姓になると言っていて気に入らない。よのにとって息子・新次郎(玉木宏)は仕事もせずに遊んでばかりいる。どちらも息子も親や家のことを顧みないという共通点を見つけたのだ。あまり仲の良くなかったはずのふたりが、いつしか意気投合していた。

新次郎は、周囲に対しては明るく振舞っていたが、妻・あさの不在をとてもさみしく思っていた。ふと、遠くにいるあさではなく、同じ大阪に住んでいる三味線師匠・美和(野々すみ花)のことを思ったりしてしまうのだった。

そんなある日、はつが家にやって来た。
新次郎とはつは久しぶりの対面だった。
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NHK『あさが来た』第51回

今日のまとめ記事を書き終わったら、某かわいこちゃんから教えてもらったかわいこちゃんバンドのCDを聴こうと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第51回めの放送を見ましたよ。
2015-11-25 20.52.49

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第9週『炭坑の光』

鉱山で働くあさ(波瑠)は少々心細くなった。つい、亀助(三宅弘城)に弱音を吐いてしまった。
自分も本当は、夫の世話をしたり、子供を育てたり、人並みの生活をしたいと思うことがあるという。なんでも自由にさせてくれる新次郎(玉木宏)に甘えてばかりで、自分は嫁として失格だと言うのだ。

亀助は、あさも人の子なのだから、そう思うのは当然だと同情した。そして、そこまで鉱山に一生懸命になることはないと慰めた。
しかし、あさは自分の弱音を笑ってごまかし、取り消した。自分の鉱山で働く鉱夫たちは自分の家族も同然で、今は彼らの生活を良くするために頑張りたいと決意を新たにするのだった。

あさは、組頭・サトシ(長塚圭史)の行動を観察した。彼は、他の組頭よりも鉱夫からのピンハネ額が多いと言われているからだ。
すると、彼はとても厳しく鉱夫たちに接していた。たとえば、前日の仕事で疲れきっている鉱夫に対しても、怒鳴りつけて叩き起こし、無理やり坑道に連れて行くのだ。
鉱夫は一度怠け癖がつくと真面目に働かなくなるし、鉱夫たちからなめられないためにも組頭は必要以上に厳しくしているのだという。
親方・治郎作(山崎銀之丞)もサトシは優秀な組頭でもあると認め、彼には一目置いていた。

それでも、あさは納得できなかった。鉱夫たちが虐げられているように思うからだ。
あさは鉱夫たちを集め、改革案を説明した。組頭を通さず、加野屋が直接賃金を払うようにするというのだ。それに加えて、働きの多い者にはそれに応じた褒美も出すと言う。それというのも、この炭鉱で働くことや、将来の生活に夢を持って貰いたいからだという。
組頭が鉱夫の賃金をピンハネすることはできなくなるが、それに見合うだけの手当を組頭に払うことも約束した。そうすれば、皆が平等に幸せになれるからだ。

しかし、サトシはその改革案に反対した。金持ちに騙されるなと言って、鉱夫たちを扇動した。
あさが言うような、全員が幸せになる理屈などないというのがサトシの言い分だった。その証拠に、鉱夫の賃金が多少上がったとしても、鉱山の所有者は加野屋のままである。このことは、金持ちである賀野屋が今後も弱者で貧しい鉱夫を支配する構図が変わらないことを意味する。あさは口では甘いことをほのめかすが、弱い立場の鉱夫をこき使って、さらに私腹を肥やすことが目的に他ならないと煽った。
そして、今まで鉱夫の面倒を見てきた自分と、新参者であるあさのどちらを信用するのかと鉱夫たちに迫り、自分の言うことを聞かなければひどい目に合わせると脅した。その脅迫に、鉱夫は抗うことができなかった。
一度はあさの言い分を取り込もうとした鉱夫たちだったが、一気にあさを見放した。

あさは、机上の学問だけではどうにもならい、現実の壁に突き当たってしまった。
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NHK『あさが来た』第50回

昨日、1997年生まれの女子とカラオケに言ったわけだけれど、彼女が「おっちゃんでも、この歌なら知ってるやろ?」と言って、『MajiでKoiする5秒前』(広末涼子, 1997)をいきなり歌ってくれたりして、思いっきり萌死にしそうになった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第50回めの放送を見ましたよ。

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第9週『炭坑の光』

九州の炭鉱にやって来たあさ(波瑠)は、亀助(三宅弘城)や支配人・宮部(梶原善)から問題の報告を受けた。

サトシ(長塚圭史)が頭を務める組だけ石炭の採掘量が少ないのだという。他の組からも、サトシ組だけ楽をして怠けていると文句が出ているらしい。

その話のついでに、あさは組頭と鉱夫の関係について説明を受けた。
組頭は、鉱夫の雇用や日常生活の世話を一手に引き受けている。鉱夫は採掘に使用する道具を自前で購入しなければならないが、それらの販売も組頭が仲介するのだという。それ以外の酒や日用品の購入も組頭を通して行う。鉱夫たちの給金の支払いも組頭が担当している。
組頭は、鉱夫の生活にとって権力を持っており、中には給金のピンはねをする者もいるという。
昔からのしきたりであり、炭鉱支配人の宮部であっても、鉱夫と組頭の関係に口出しすることはできないいのだという。

あさは、そのような炭坑のしきたりを問題視した。鉱夫の賃金のほとんどが道具や酒に変わるばかりか、組頭への上納金まで召し上げられるようでは、鉱夫の生活水準が向上しないからだ。

あさは、炭鉱の改革をすべく、支配人・宮部や親方・治郎作(山崎銀之丞)と相談した。
鉱夫の使用する道具や生活必需品は、加野屋が一括して仕入れ、鉱夫に安価で直接販売することを計画した。そうすることで、鉱夫が金を貯めることができるからだ。
また、組ごとの採掘量に応じて報奨金を支払うことも考えた。そうすることで、みながもっと頑張って働くようになると思うからだ。しかも、その報奨金は組頭を通さずに、鉱夫に直接支払うこととする。そうすれば、鉱夫がますます豊かになるからだ。

支配人・宮部と親方・治郎作は、あさの改革案に賛成しなかった。
古くからのしきたりを変えることは鉱山に混乱を招く。特に、組頭の仕事を奪うことがより大きな問題を引き起こすというのだ。
あさは、このふたりすら納得させることができなかった。

親方の妻・カズ(富田靖子)は、茶の準備をするために、たまたまそばで聞いていた。
あさが鉱夫の生活向上を第一に考えてくれることを嬉しく思った。しかし、治郎作の手前、おおっぴらに賛成することはできなかった。また、あさの考えには落ち度もあることがわかった。

カズは、後にあさにこっそりと話をした。
炭鉱の組頭たちは、男気があると同時に切れ者なので、誰も逆らうことができない。それは、炭鉱の所有者でも同じだろうと言う。
また、あさは鉱夫の本当の心境をわかっていないというのだ。炭鉱での作業は危険で、常に死と隣り合わせだ。そのため、彼らは太く短く生きることを信条としている。その日の酒さえ手に入れば、それ以上のものはいらないのだという。生活を向上させたいというあさの気持ちは嬉しいが、鉱夫たちには想像もつかない話だろうと言うのだった。
あさは、ますます改革が難しいと思い知った。

その頃、大阪の惣兵衛(柄本佑)とはつ(宮﨑あおい)は、和歌山への移住を家族に打ち明けていた。
しかし、母・菊(萬田久子)は断固として受け入れなかった。彼女は、いつの日か大阪で山王寺屋を復興させることを夢見ており、和歌山へは行きたくないというのだ。ましてや、和歌山に移住することは、百姓として一生を終えることを意味しており、それに我慢がならないのである。菊には、先祖代々の屋号を守るという矜持と決意があった。
ついには、そもそも惣兵衛が百姓に甘んじるような性根の持ち主だから、山王寺屋が潰れたのだと詰った。

ついに惣兵衛が激昂して怒鳴ると、菊は自分を刺せと挑発した。知らない土地で死ぬくらいなら、大阪で視察されたほうがマシだと言うのだ。

惣兵衛は我慢がならなくなり、外へ飛び出した。
はつが追いついた頃には、惣兵衛は落ち着きを取り戻していた。そして、これまで自分が菊の言いなりになってばかりだったのが良くなかったと反省を述べた。今回は言いなりになるわけにはいかず、なんとかしてみせると決意を新たにするのだった。

九州では、あさが思いつめていた。
九州で唯一気心の知れた亀助に何かを打ち明けようとしていた。
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NHK『あさが来た』第49回

休みの日に限って、きちんと朝早くに目の覚める当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第49回めの放送を見ましたよ。

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第9週『炭坑の光』

大阪の商人たちの間で、あさ(波瑠)の男勝りぶりがますます噂になっていた。彼らはあさのことを「加野屋の四男坊」と呼んだり、「男のようにヒゲが生えている」などと嫌味を言ったりしていた。

子供の頃のあさは男の子のようだと言われても平気でいたのだが、大人になった今ではあまりうれしくないように思われた。福沢諭吉の『学問のすゝめ』を読むと、全ての人に違いはないはずだと書かれているのに、実際の世の中はまだそうなっていないと感じるのだった。
唯一、九州の炭鉱にいる時だけは気が楽だった。鉱夫たちは一度心を開くと、あさのことを女だと言って見下したりせず、平等に扱ってくれ、慕ってもくれるからだ。

あさの悩みを聞いた五代友厚(ディーン・フジオカ)は、大きな目で見たら男と女の違いなど微々たるものだと言って、あさを元気づけた。
そのついでに、自分があさの「ハズバンド」だったら、そんな思いはさせないだろうと愛情深く語った。ただし、あさは「ハズバンド」という言葉を知らなかったので、五代の言葉の真意をつかみ損ねた。

姑・よの(風吹ジュン)は、子供のできない新次郎(玉木宏)を心配し、彼に妾を取らせることを諦めきれずにいた。しかし、新次郎には全くその気がないので愚痴ってばかりいた。
舅・正吉(近藤正臣)はよのに反対した。あさと新次郎の仲の良さを見ていれば、妾を迎えることが不憫だというのだ。加えて、あさが家のために働いてくれているところ、子作りのために仕事を休ませるわけにはいかないというのだ。正吉自身は、あさに炭鉱を任せると決めた時に、孫は諦めたという。本来の跡取りである、三男・榮三郎(吉田八起)が嫁をとった時に子を作らせればいいと言うのだった。

新次郎は両親の話を立ち聞きし、複雑な思いを抱いた。しかし、あさには何も言わずに普段通りに接した。むしろ、あさの仕事を応援し、男勝りだと言われているという悩みを優しく聞いてやるのだった。

その頃、はつ(宮﨑あおい)は惣兵衛(柄本佑)に、母・梨江(寺島しのぶ)から預かった土地の権利書のことを打ち明けた。和歌山の土地を借り受け、生活を立て直し、利子を付けて返したいと言うのだ。

それを聞いた惣兵衛は、はつの両親に感謝するとともに、感激の気持ちでいっぱいになった。
はつの気高い性格を考えれば、人から情けをかけられることが屈辱だったろうと思うからだ。はつにとっては屈辱だが、惣兵衛や家族のことを第一に考え、施しを受け取ってくれたのだと思うと、はつに頭が上がらなかった。

再度、九州の炭鉱にやって来たあさは、現地に詰めていた亀助(三宅弘城)から報告を受けた。一人、気に入らない組頭がいるのだという。
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NHK『あさが来た』第48回

絶好の洗濯日和になって嬉しい当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第47回めの放送を見ましたよ。

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第8週『京都、最後の贈り物』

あさ(波瑠)は、正吉(近藤正臣)に銀行を経営したいと相談を持ちかけた。
しかし、正吉は承諾しなかった。正吉は、これからの時代は銀行が必要になることは理解していたし、あさの先見の明にも一目置いている。けれども、今の加野屋にとっては時期尚早だと直感しているのだという。あさの実家・今井家のように、東京の様子を知っているならまだしも、加野屋は大阪のことしかわからないのも不安だというのだ。
あさは、正吉の言うとおりだと納得した。今は九州の炭鉱事業も手がけたばかりで、新たに銀行にまで手を出す時期ではないと思いとどまった。

その頃、九州の加野炭鉱では、小さな問題が起きていた。
組頭・サトシ(長塚圭史)の率いる組の採掘量が目に見えて減っているのだ。親方の治郎作(山崎銀之丞)が問いただすと、サトシは大阪の人間は嫌いだと悪びれることもなく言い放った。鉱山所有者が加野屋に変わってから真面目に働く気が起きないと言うのだった。

はつ(宮﨑あおい)は、母・梨江(寺島しのぶ)から和歌山の土地の権利を借りた。そこで生活を立て直したいという希望を抱いていたが、惣兵衛(柄本佑)にはなかなか言い出せずにいた。
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NHK『あさが来た』第47回

関西地区で先行放送された『大阪発 朝ドラコンサート』(BSプレミアムで23日11:30より放送)を見たのだけれど、「365日の紙飛行機」の演奏がなくてちょっぴりがっかりしたので、山本彩の弾き語り映像を見ることにした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第47回めの放送を見ましたよ。

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第8週『京都、最後の贈り物』

京都から東京へ転居するにあたり、実家の母・梨江(寺島しのぶ)があさ(波瑠)に会いに来た。

嫁入り前、梨江はあさに対して、女は商売に口出しをせずに家を守ることが何より大事だと躾けていた。しかし、今はそれが誤りだったのではないかと思っていると話した。
自分の言いつけを守って閉じこもっていたはつ(宮﨑あおい)の家は潰れた。それに対して、男勝りで外出ばかりしているあさの方は商売で頭角を現し、加野屋も安泰である。
あさは、母に褒められつつも、自分の生き方に自信の無いときもあると打ち明けた。たいていの男は家にいる女のことを好きだからだ。
梨江は、そんなあさを改めて励ました。これからは、女もあさのように男と堂々と渡り合う時代になるだろうと予言し、自信を持つように諭した。

続いて梨江は、あさに土地の証文を預けた。それは、今井家が和歌山に持っている土地だという。今はほとんど使われておらず、今井家が東京に移転すれば完全に放置されることになるというのだ。
この土地をはつに譲ろうと思うのだが、はつはどうしても梨江から受け取ろうとしなかったという。そこで、あさからうまく渡して欲しいというのだった。山王寺屋に破産の危機が訪れた時、京都の実家は資金援助を断った。そのことを悔いており、その土地は梨江と忠興(升毅)からの娘・はつへの最後の贈り物だというのだ。
あさは請け負った。

梨江が帰り支度をしている頃、裏口にはつがやって来た。あさと約束していた漬物ができたので持ってきたのだ。
早速、あさは梨江から預かった証文を渡した。しかし、はつは受け取る気になれず、帰る直前の梨江に直接返した。はつの言い分は、山王寺屋が潰れたのは自業自得であり、京都の実家には関係が無い。一度嫁に出た身なので、実家から施しを受けるわけにもいかないというのだ。
梨江は困ってしまった。

一連のやり取りを見ていたあさは、銀行のことを思い出した。銀行は、志のある人を応援して助けるために金を貸す所である。はつと惣兵衛(柄本佑)は生活を立て直すという大志を抱いている。銀行から金を借りる資格があるというのだ。京都の実家はこれから銀行を始めるのだから、調度よいという。
はつは、梨江から土地の証文を貰うのではなく、「借り」ればよいと説得した。一時的に土地を借りて、金をため、将来利息をつけて返せば理屈に合う。

その考えに梨江も乗った。はつはまだ若く、これから新しい人生を歩むことができる。土地を借りることで、はつたちが今後どう生きていくのか見届けたいと心から願った。
そこまで言われると、はつに断る理由はなかった。証文を受け取り、必ず返済することを誓った。

それから数カ月後。
あさは改まって、正吉(近藤正臣)に相談を持ちかけた。
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NHK『あさが来た』第46回

『365日の紙飛行機』のメインボーカルは山本彩という人だということを知り、彼女のあだ名が「さや姉」であるということを学び、さらに僕と同じ色のPRSのギターを使っている映像を見つけて俄然応援する気になった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第46回めの放送を見ましたよ。

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第8週『京都、最後の贈り物』

九州での炭鉱の立ち上げ、その直後の祖父・忠政(林与一)の死去などを終え、あさ(波瑠)は1ヶ月半ぶりに大阪に帰ってきた。

あさは炭鉱事業に集中することになった。明治5年に新橋・横浜間に日本初の鉄道が開通したことをはじめ、国内での石炭の需要が高まるにつれ、九州の加野炭鉱の景気もどんどん良くなっていった。
しかし、九州の炭鉱を放っておくわけにもいかず、あさは九州と大阪を行ったり来たりする生活となった。あさは鉱夫たちに「姉御」と呼ばれて慕われるようになっていた。そして、どういうわけか、あさのいる時は採掘量が増え、いない時は減るという傾向のあることがわかった。あさは鉱夫たちを奮起させるためにも、より頻繁に炭鉱へ行かなくてはならなくなった。

あさの出張でわりを食っているのは夫の新次郎(玉木宏)であった。あさが忙しく働くので、夫婦でゆっくりと時間を過ごす間もない。
新次郎は寂しさを紛らわせるように、足繁くはつ(宮﨑あおい)の所へ通った。はつの息子・藍之助にいつもお土産を持って行き、彼と遊ぶのが何よりの楽しみなっていた。

そんなはつにも、生活に変化が訪れていた。
まず、新たな子を身ごもった。はつは大騒ぎにならないよう、眉山惣兵衛(柄本佑)以外には話していなかったが、遊びに来たあさにだけは打ち明けた。はつは、子供のできないあさについて、仕事に打ち込むのもいいが、新次郎との時間も大切にしろと諭すのだった。

さらに、はつは惣兵衛から今後の生活の夢について話を聞かされた。
大きな両替商の跡取りとして生まれた惣兵衛であったが、彼はすでに商人に未練はないという。その代わり、自分の農地を手に入れ、家族と慎ましく幸せに暮らしたいと言うのだ。ただ、惣兵衛は、京都の大きな商家の娘であるはつに農業をやらせることに躊躇していた。
その話を聞いたはつは、笑顔を見せ、心の底から賛成した。それで惣兵衛もその気になった。今は土地を買うだけの資金もないが、コツコツと貯めていつか夢を実現させると誓うのだった。

加野屋では、字のかけない女中・ふゆ(清原果耶)のために、新次郎や番頭の亀助(三宅弘城)が代筆をしていた。ふゆは、新次郎の美しい字に見とれていた。そればかりか、ふゆは新次郎に対して特別な感情を抱き始めているようだった。そこへあさが顔を出すと、ふゆはぷいと立ち去ってしまった。

その時、あさの母・梨江(寺島しのぶ)が訪ねてきた。東京へ移る前の別れの挨拶に来たのだ。
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