NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』第17回

 時代劇俳優、性格俳優、喜劇役者などの区分に倣って、風間杜夫のことは「義手助演男優」(代表作『スチュワーデス物語』、『ゲゲゲの女房』)と呼んでも良いのではないかと思った当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第17回めの放送を見ましたよ。

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 見合いの翌日にして、結納の前日。布美枝(松下奈緒)の家では嫁入り道具の準備を進めようにも、時間が足りないことで大騒ぎになっている。そんな中、布美枝だけは却って落ち着き払っている。

 近くの農家に嫁いだ姉・ユキエ(星野真里)が様子を見に来た。あっという間の結婚をどう思うのかと心配する姉に対して、時間がなくてクヨクヨ悩む暇もない、相手のことはよく分からないがもう一度会いたいと思うだけの魅力があると説明する。ふたりの少女時代の思い出話になり、街を出て行きたがった姉、地元に根を張りたいと思っていた布美枝だったのに、今やそれが逆になったと感慨にふけるのだった。

 翌、1月28日大安、結納は無事終わった。
 村井家では結婚式の準備で、相変わらず母(竹下景子)が孤軍奮闘している。一方、全くやる気の無い茂(向井理)。茂が小さい頃に描いた絵を母が出してきたが、それを見た途端創作アイディアが浮かび、また机に向かってしまった。

 布美枝の母(古手川祐子)は着物を1枚差し出した。忙しい婚礼準備の中に時間を見つけ、リウマチで痛む体ながら徹夜で縫ったものらしい。そこには、平穏な生活が末永く続くようにという願いが込められているという。布美枝は、東京で茂の妻になることは楽しいことだけではなく、家族とはなかなか会えなくなってしまうことにもなるのだと初めて自覚するのであった。

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 両家の家族がにわかに慌ただしくなってきたなか、茂と茂の父(風間杜夫)だけは相変わらずのマイペースで、そのコントラストに笑いを取りに来る展開。茂役の向井理はイケメン俳優で女性視聴者に大人気らしいのだが、コメディシーンの面白さはやはり経験豊かな風間杜夫が一枚も二枚も上手だ。特に多くのセリフや大げさな動きがあるわけでもないのに、ちょっとした仕草や表情でクスクスと笑えてくるからすごい。
 「教習場で一番、素敵と言われる教官」(ドラマ『スチュワーデス物語』より)だった風間杜夫がこんなに笑えるキャラになるとは、時間の流れが残酷と言うべきか、時間の流れで彼が成熟したと言うべきか、非常に深い問題だと思い込もうとしたが、・・・まぁ、どっちでもいいや。

 ドラマの展開としては、土曜日に結婚式シーン(松下奈緒は白無垢らしい)を持ってくる都合上、時間調整だったとしか思えない内容であった。
 ただし、最後の母娘のシーンだけはちとホロリときた。

コメント (3)

  1. ゲゲゲの女房 ドラマ

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  3. alm-ore

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