NHK『ゲゲゲの女房』第82回

 茂と布美枝がドラマの中で見た映画(第57回)だという『ナバロンの要塞』のDVDを借りたのだけれど、160分もあると知って、週末にかなり気合を入れないと見れないなぁと思っている当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第82回めの放送を見ましたよ。

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「旅立ちの青い空」

 布美枝(松下奈緒)が発案したメダル作戦でこみち書房は賑わいを取り戻した。商店街でも評判になっており、同店の夫・政志(光石研)は羨ましがられる。しかし、政志は他人事のようで、しらけた素振りを見せていた。

 子供たちが集うこみち書房に、貸本廃止を主張する市民団体がやって来た。PTAで議論した結果、小学生の貸本屋への出入禁止が決定されたという。穏便に事を収めようと下手に出る美智子(松坂慶子)であったが、すでに待ったなしの状態になっている団体側は、反発する子供たちにも一切耳を貸さず、強引に追い立て始めた。

 ちょうどそこへ政志が帰ってきた。激昂した政志は、団体の男性ら数人と暴力沙汰を起こした。もみ合いの中で子どもが1人押し倒された。警官も駆けつける騒ぎとなった。幸いにして、子供の怪我は軽く、警官も事件にせずに寛大な対処をしてくれた。しかし、こみち書房の評判は地に落ちてしまった。

 書店のおばあさん(佐々木すみ江)は政志に説教を始める。せっかく美智子が平和的に解決しようとしていた矢先、政志が全てをぶち壊したのだ。申し開きのできない政志は、ふて腐れて家を出て行った。店の前に落ちていたメダルを拾い上げ、何かを思いながら歩き出すのだった。

 おばあさんは、美智子にも強い口調で怒りをぶつける。美智子が政志に遠慮して何も言わないのもよくないのだと。図星をつかれ、彼女にしては珍しく、落ち込んで黙りこんでしまった。美智子は、政志の出征中に一人息子を病気で死なせてしまった負い目があるのだ。そのせいで、自分で自分を責め、政志に対して心の壁を作り出しているのだ。
 おばあさんは、そんなふたりを情けなく思い、つい大声を出してしまったのだ。話を聞いた布美枝も、彼ら夫婦の問題をどうにか解決できないものかと思うのだった。

 その騒ぎから1ヶ月。こみち書房を訪れる客はほとんどいなくなった。子供たちは貸本を利用せず、書店に雑誌を買いに行くありさまだ。

 茂(向井理)は漫画雑誌「ゼタ」の読者層を考慮し、かなり大人向けの漫画を描いている。布美枝もとても面白いと、夢中になって読んでいる。
 新しい原稿が完成し、布美枝は原稿の配達を頼まれた。出かけようとすると、家の前が騒がしい。最近、近所を野犬がうろついているらしいのだ。

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 市民団体ともみ合うシーン、政志(光石研)の顔が真っ赤でした。カメラが回る直前まで息を止めていたのでしょうか。本筋とは関係ないところですが、妙に感心してみていました。

 一方、美智子の子どもが「腸チフスで死んだ」という、布美枝の説明的セリフが挟まれたのは興醒めでした。確かにその話が出てきたのはずいぶん前の話で、視聴者は憶えていないだろうから説明が欲しい気持ちはわかる。でも、なきゃないで、視聴者が勝手に補完できる部分であったかと。興醒めでした。

コメント (1)

  1. NHK『ゲゲゲの女房』第84回

     お盆に故郷でクラス会を行うからぜひ帰って来いと電話があったのだが、夏の北海道は飛行機代が高いばかりか、実家に滞在すると朝から晩まで親にかまわれてしまい、…

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