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勝手な未来予測

来年度の日本社会心理学会は,関西学院大学で行われる.

その時,雨後の筍のように
・ソーシャルネットワークサービス利用者の心理傾向に関する探索的研究
・ソーシャルネットワークサービスにおける自己開示と自己呈示
・大学生のソーシャルネットワークサービスの利用形態と友人関係
・ソシオグラムを用いたソーシャルネットワークサービスの関係拡張モデル
・ソーシャルネットワークサービスがface to faceコミュニケーションに与える影響
とかとかの発表が続々と出てくるに違いない.

既存のアプリケーションとかサービスを研究対象にして,「誰でもなんとなく知っていること」に小難しい techinical term を当てはめて仲間内で馴れ合い的に賞賛しあっているようじゃ,この業界に未来はないんじゃないかなぁ,と.

今回の学会で,唯一の収穫は,blog 研究をやっている某先生とお話したこと.
以前から何回かここでも書いてるけれど,Social Network Service(SNS) は今のままじゃ廃れると思う.
だけど,僕はなぜそう思うのか,うまく言語化することができなかった.
そのモヤモヤ感に対して,その先生が的確に示唆を与えてくれた.

曰く,
「SNSは,”エリート”集団の社交場だと思う.あそこに参加できるのは,それなりの学歴,職歴,経歴を持ち,それを示すことに躊躇しない人々だ.市井の人々は,自分の素性を隠したいだろうし,誇示するほどの経歴も持っていない.そういう人は,参加しにくいコミュニティーだ.だから,今のままでは裾野は広がらない」

僕的コロンブスの卵.
確かに,僕もSNSで自分の勤め先とか書きたくないもんなぁ.
本名だって知らせたくないもんなぁ.
だからと言って,本名や自分のバックボーンを伏せたままにすると,周りの人からは相手にされなくて,ネットワークが広がらない.
ネットワークを広げるためには,かなりの自己開示を必要とする.
だけど,自己開示はしたくない.
ジレンマだな.

その点,blog とかだと,ある程度自分の情報を自分でコントロールできるし,自分の素性を伏せたままでも,blog に載っている「コンテンツ重視」で引用されたり,引用したり,でネットワークが広がる.
威張るほどの経歴を持たない人には,居心地のよいコミュニティだな,と.

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