「豊平川のサケ」という卒業論文
僕の通っていた大学の学部は,12月末(20日くらい)が卒業論文の締め切りだった.
ただし,夏の終わりころには,卒業論文の正式タイトルを教務掛に提出しなくてはならず,その後変更はできない.
もちろん,制度的には「3年生の段階で指導教官を決定し,その指導の下で卒業研究に取り組む」ということになっているので,夏の段階までには卒論の内容も固まっているはずであり,まさかそれより後の段階でテーマが変わるなどということは想定されていない.
僕は心理学系の講座だったのだが,すぐ隣には動物生態学系の講座があった.
その講座の同級生は,例えば「捕鯨船に乗り込んで,鯨の生態観察をする」というなかなか骨太な卒論を書いたやつとかいた.
以下,その動物生態学講座に所属していた,はるか先輩にあたる学生さんの話.
僕らの世代では,その人本人と面識のあるひとは皆無だし,名前すらわからない人の話.
代々,語り継がれてきた話.
その人は,卒論のテーマをサケ(鮭)に定めた.
僕らの大学から自転車で30分も走れば,サケの遡上してくる豊平川もあるし.
そこで,卒論のタイトルを「豊平川のサケ」と決め,秋になったら海からのぼってくるサケの観察をしようとしたらしい.
そして,秋.
例年なら,サケが遡上してくるはずであるが,どういうわけかその年はサケが一匹も遡上してこなかったらしい.
さすがに「今年,サケはのぼってこなかった」なんていう卒論はありえないし,テーマを変更しようにも教務掛に提出したタイトルの縛りがあるので不可能.
そこで,その人はアクロバチックな解決策を施した.
飼っていた犬に「サケ」という名前をつけ,サケ(犬)を連れて豊平川の河川敷に行く.
そして,豊平川におけるサケ(犬)の生態を観察した結果を卒論にまとめたらしい.
確かに,「それってどうなのよ?」と突っ込みどころ満載ではあるが,卒論のタイトルと内容は一応合っているし,動物生態学講座の学問領域からもはずれていないので,卒論が受理されたらしい.
なかなかやるもんだ.
#ただし,これは「都市伝説」とのこと.
そんなわけで,2005年4月21日にニンテンドーDS用ゲームソフト nintendogs (公式サイトはここ)が発売になります.
15の犬種からお気に入りの子犬を選べば、新しい生活のはじまりです。愛情を込めて名前を呼べば、あなたのところへうれしそうに駆けてきます。なでたり、グッズで遊んだり、散歩したり。マイクを使って芸を教えることも。
nintendogsは子犬たちにタッチしてコミュニケーションする新しい遊び。子犬たちの愛らしい仕草にいつのまにか癒されてしまうかもしれません。
このゲーム,最初は仔犬を買ってきて,名前をつけるところから始まるそうです.
マイクから拾った音声を認識して,名前を覚えるそうです.
もう名前は考えてあります.
もちろん,「サケ」です.