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読みきりblog小説「だんだんだん」最終回

NHK「だんだん」の展開予想について、YURA さんのコメントが面白かったので、それを踏まえて、「だんだん」の俺的ストーリーを書き起こしてしまった。


主題歌「グレート ツインズー
歌: 段田男; 20年ぶりの復活
演奏: ダン池田とニューブリード; 故人を偲んで再結成


うちは 涙を流さない (だんだん だ~ん)
車だから だん吉だから (だんだん だ~ん)
だけどわかるぜ 篤い縁<えにし>
君と一緒に 赤いスイートピー
1日1杯 しじみ汁
若い奴らを ぶちのめす
一見さんお断り おとといおいで
うちら グレート グレート ツインズー

嘉子(鈴木砂羽)が打ち明けた事実は、家族のそれぞれに大きな衝撃を与えた。

忠(吉田栄作)は、健太郎(木咲直人)が自分の血を分けた息子でないことだけは知っていたが、まさか自分の父(岸部一徳)が嘉子と関係を持っていたとは。その事実は彼の冷静さを失わせるのに十分であった。

「なんでじゃ!嘉子!今までワシの子同然に育ててきた健太郎が、なんでワシの異母兄弟なんじゃ、嘉子!」

18年間守り続けてきた秘密を打ち明けた今の嘉子に、これ以上口を開く気力は残っていなかった。
嘉子では埒があかないと悟った忠は、唯一その秘密を共有していた彼の母、初枝(三林京子)の襟首を掴んで詰め寄る。

「許してごなせ、忠!世間体があったんぞなもし。アンタの父ちゃんが若いおなごとねんごろになってしもて、ほんで腹の上で死んだつーことなんぞ、言えるわけないだがね!近所のモンに後ろ指さされて、笑いモンになるぞもなし。私らぁだけじゃない。嘉子さんにもツライ目におうてほしなかった。許してごなせ」

事実を受け入れるには若すぎた健太郎は、ポップコーンを鷲掴みにポリポリと食べながら、家を飛び出したまま行方が分からなくなった。

めぐみ(三倉茉奈)もまた、家族の精神的よりどころを失ってしまい、夜行列車に飛び乗って京都へと旅立つ。
めぐみは真喜子(石田ひかり)に全ての事情を話す。しかし、真喜子は京都人らしいイケズの本性を現す。

「うちもなぁ、松江のお父はんが亡くなりはったいう連絡をもろたとき、なんや、おかしいなぁ思ぅてん。お母さんに『なんでお亡くなりにならはったんどすか?』って聞いても、一切死んだ理由を言わはらへんねん。・・・そうどすかぁ。たいへんどしたなぁ。
せやけど、カエルの子ぉはカエルどすなぁ。父親が人様の娘はんに早業で手ぇつけてお亡くなりにならはったかと思たら、息子は早業で人様に手ぇあげてプロボクサーになれへんかったんさかいなぁ。・・・堪忍え、めぐみ。
せやけど、生まれて来てくれて、おおきに。めぐみ。」

めぐみは
「お母ちゃん!お母ちゃん!私のお母ちゃんはここにいる人だけや!妹はのぞみだけや!それ以外に家族はおらん!」
と、真喜子のひざでいつまでも泣きじゃくった。

廊下からそっと覗いていたのぞみ(三倉佳奈)は、襖を閉めて自室への階段を登っていく。左手で、自分の右腕をさすりながら・・・。

めぐみは、彼女の右手で同じように自分の左腕をさすっている。

「だんだん、お母ちゃん。だんだん。」

ナレーター(小飼弾
『めぐみとのぞみの背後には、音も無く新たな強敵たちが迫って来る。彼女らの戦いはまだ始まったばかりだ!
・・・長らくのご愛読ありがとうございました。木公先生の次回作にご期待ください。だんだん。』

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