差出人不明のチョコレートが自宅に届いた。
短編推理小説集といっても、東野圭吾が文壇に挑戦状を叩きつけるべく、あえて挑発的なパースペクティブから執筆した作品集だ。いろいろコメントしたいこともあるが、今日の主題とは関係ないので割愛する。気になる人は、ぜひ手にとってお読みいただきたい。
さて、同作品集の10章は「アンフェアの見本」という題の話である。
中堅製薬会社の社長が、自宅の居間で毒殺された。毒は、その日の朝に届けられたチョコレートの中に仕込まれていた。
関係者への聞込みが始まる。
次に家政婦だ。チョコレートが届いた時の状況などを尋ねてみた。
「とにかく旦那様はチョコレートに目がないのでございます。それで、差出人の名前には覚えがないとおっしゃっていながら、むしゃむしゃとお食べになられたのです。私もまさか毒が入っているなどとは夢にも思いませんから、紅茶でもいれてさしあげようと厨房に立った時、突然呻き声が聞こえて・・・」そこまで述べたところで、あとはすすり泣きに変わった。
そのうちに私立探偵が事件解決のために、遺族に呼ばれてやって来る。
探偵を交えて、改めて現場を調べることになった。まず注目されたのは、いうまでもなくチョコレートだ。
「これは有名な菓子店のものですね。どこにでもあるという店じゃありません。ここ二、三日のことなら、店員が客を覚えているかもしれませんよ」天下一が包装紙を見ていう。
そして、以外な人物が犯人であることがわかるのだが・・・、これ以上は今日の主題とは関係ないので割愛する。気になる人は、ぜひ手にとってお読みいただきたい。しかも、当blogのアフィリエイトからご購入いただければ幸いだ。
さて、この「アンフェアの見本」と同じような事件が、今夜当方の身にも降りかかった。
夜帰宅すると、自宅ポストに不可解なビニール袋に包まれた箱が投函されていた。
一通りあらためたが、差出人の名前やメッセージカードの類は添えられていなかった。
大きさや重さ、そして今日の日付を考えれば、チョコレートであることは開封前から明らかだ。
包装紙を見た、僕の脳内探偵は
「これは有名なホテルのものですね。どこにでもあるというホテルじゃありません。ここ二、三日のことなら、店員が客を覚えているかもしれませんよ」
と手がかりに注目した。
次に脳内家政婦だ。チョコレートを開封した時の状況などを尋ねてみた。
「とにかく木公様はチョコレートに目がないのでございます。それで、差出人が全く書かれていないとおっしゃっていながら、むしゃむしゃとお食べになられたのです。私もまさかこんなに美味しそうなものが入っているなどとは夢にも思いませんから、紅茶でもいれてさしあげようと厨房に立った時、突然歓喜の声がが聞こえて・・・」そこまで述べたところで、あとは苦笑に変わった。
「なんか、マーブル模様で、めちゃめちゃうまいんですけど!」
そんなわけで、立派かつ不穏なバレンタインギフトをありがとうございました。
事前にこの tweet を見ていなければ、マジでゴミ箱直行だったかもしれません。単に物騒な世の中だってだけじゃなくて、35年も生きてりゃヒドイことした女の子の一人や二人はいるわけで、彼女らから命を狙われないとも限らないし。
(ていうか、「イケメン」と書いてあって、自分のことに間違いないと思う厚顔無恥っぷりもどーにかせんならん)
これで、今年のバレンタイン・ギフトは4つ獲得となりました。