落とすっつーか、落とされた。これは惚れてまう。
近々結婚しようかなー、と思っていた当方だが、それを考え直さざるを得なくなった。
それは、某女性から頂戴した直筆のお手紙だ。
まるでペン字のお手本のような達筆ぶりだ。迷いのない美しい筆運びに感激し、打ち震え、言葉を失った。
これは惚れる、惚れてまう。
こんなに上手な字のお手紙をもらったのは生まれて初めてだ。
これで惚れないオトコは、インポもしくはゲイだ。そうでなければ、その両方だ。
インポでもゲイでもない当方は、この手紙だけで彼女に惚れる。
たとえ、その内容が日本郵便の文例集「デートの誘いの承諾」を真似て書いたものだとしても、許せる。惚れる。
それでも、僕は結婚を約束した人がいるので、いくら彼女から素敵なお手紙をもらっても、心変わりするわけにはいかない。
彼女の事を忘れようと、苦しい日々を送っていた。
返事も送らなかった。
すると、どうだろう。今日になって2通目の直筆のお手紙が届いた。
先の手紙とは別人のような、カジュアルなお手紙。お手紙というより、レター。
1通目は清楚で落ち着いた大人の女性を装っていたのに、2通目は天真爛漫で男好きのするカワイイ女の子を演じてきた。
そのギャップに萌える、萌えまくる。いい年して当方は、その手紙を握ったままプルプルと震え、身悶えてしまった。
これは落ちた。
彼女の緩急を使い分けた超絶テクニックで落ちた。縦と横はぜんぜん違う。
惚れた、惚れまくった。
ギャップに惚れた。
結婚を考えなおしてもいい。
問題は、送り主がすでに人妻であることだ。
くぅー。
あと5年(いや、10年か?)早く出会いたかった。
それはさておき。
IT社会と言われて久しい現代ですが、たまには手書きのお手紙というのはいいものですね。
文通を新しい趣味にしてもいいと思ったりしている。