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美人、すっぽん、六傳屋(先斗町)

9/23-24 はとてもハードな週末を過ごした、ような気がする。

どれくらいハードかと言うと、1ヵ月半くらい前に幼馴染の女の子からそうだ京都、行こうてなノリで「そんなわけで、案内よろしく」的なメールを受信。
まぁ、古い付き合いだし、過去には一緒にUSJ行ったり、伏見稲荷で忍者ごっこしたりした仲だし、一肌脱いで、パンツは脱がずに一泊二日で遊びまくったわけで。


いや、単に遊びまくったならそれまでの話なのだが、この幼馴染と約束をした後から旅行開始までが、またすごかった。

数週間前には、仲良しの某人妻さんから
琵琶湖でキャンプせぇへん?
とお誘いを頂いたり。
新婚さんなので、言うまでもなく旦那同伴とはいえ、某人妻さんのお友達ネットワークの中には未婚でおいしそうな女性陣もいるわけで、かなり後ろ髪引かれる思い。
しかし、旧交と女性いっぱいのキャンプを秤にかけて、断腸の思いで前者をチョイス。
ああ、湖畔で星空を眺めながらの愛の語らいが遠ざる。

その痛手を何とか忘れかけた、9/22の昼の出来事(幼馴染の京都訪問の前日)。
京大の sweet な某女子院生さんから、
出町柳の川原あたりで BBQするので、ラヴな木公さんも来ませんか?
とのお誘い。
“ラヴ” だってよ、”ラヴ”。
若い子に「う、に点々」なんて付けられたのなんて、生まれて初めてだぜ。
高校時代に、音楽の授業でリコーダーを吹いているときに、七三分けのオッサン教師に「しっかりと、ヴィブラートを効かせてください。腹筋つかって!」と言われたとき以来の「う、に点々」だぜ。
しかし、幼馴染(32歳)と院生(25歳くらい?)を秤にかけて、泣く泣く前者をチョイス。
ああ、俺、若いコ~が好きなのに~。


そんな、当方の逡巡を知ってか知らずか、幼馴染が京都到着。
いい大人のクセに、東京から深夜バスで来やがった。
京都駅着、朝6時とのこと。
知らない街の早朝だと心細いだろうと思って、当方も朝早くに車で迎えに行きましたよ。
4時半起床 ⇒ 5時半出発 ⇒ 6時半京都駅着。
暗いっつーの、眠いっつーの。

しかも、こんなにダッシュで来たのに、駅について電話したら
ごめ~ん、今トイレで顔作ってる。ちょっと待ってて~。あはははは~
とか、マイペースだし。
当方、京都駅八条口のロータリーに車を停車させて、むっつりとタバコをプカプカ。

ほどなく、幼馴染登場。
実は今回、友達(♀)1名を同伴とのこと。
「会ったこともない女の子と、2日間も一緒に遊びに行くのはめんどくせぇなぁ。ソリの会わない人だったら、互いに苦痛のどん底な2日間じゃん」
とか思ってたんだけれど。
汚ねぇ京都駅八条口を朝日が照らして、ますます薄汚れたコンクリートだとか、誰か(俺じゃねーよ)が捨てたタバコの吸殻だとか、イヤでも眼に入ってきて、ますます憂鬱になり始める当方だったわけで。

ところがどっこい、神様は僕のことを見捨てなかった!
幼馴染の影から姿を現したお友達(♀)は、朝の清々しい空気の中で、日光の祝福を受けて、輝いて見えたよ!
なんつーか、邪魔者な幼馴染(♀)に、「ちょっと、そこのコンビニでコーヒー買ってきてくれや」とかなんとか言って追い払った隙に、この友達の女の子だけを車に乗っけて走り去りたくなってしまったほど、美人さんだったわけで。
本来なら、ロリ系一直線な当方が、お姉さん系女の子にときめいたのは、「失楽園」で見た黒木瞳以来かもしれない。

こっそりと心の中で有頂天に達しながらも、三十三間堂⇒伏見稲荷⇒鈴虫寺⇒天龍寺⇒よーじや(嵐山店)⇒桂川でボート という、京都満喫度70%な観光旅行。
#金閣寺、銀閣寺、清水寺という超定番スポットが無い分、満喫度を下げてみた。


夜は、ステーション京都というホテルに宿泊。
一応、2部屋とって、女の子部屋と俺部屋に分けるつもりで。
京都駅から徒歩5分くらいの立地のわりに、一人当たり5,000円くらいという低料金だったので、期待はしていなかったけれど、やっぱり部屋は古臭かった。

ていうか、和室だし。
そして、自分で布団を敷かないとダメ。
おっちゃん、精神的にお子様だから、自分でお布団ひけないのよね~。

・・・とか思っていると、幼馴染の方から
部屋広いし、お布団を3つ並べてみんなで仲良く寝ようよぉ
とか言われちゃうし。

おいおい、マジかよ。
俺は、アンタ(幼馴染の方)が裸でかかってきても、ピクリとも動かない(何が?)自信があるけれども、お友達の方は全然自信がないぞ。
うーん、うーん、きっぱり断るのも惜しいし、言われるがまま同じ部屋で寝るのも自分の理性が信用できない。

とりあえず、そこは曖昧に笑ってごまかして、先斗町に夕食を食べに出かけることに。
#酒飲んで、酔っ払って理性を吹っ飛ばそうと思ったとか、思わなかったとか。


今回チョイスしたのは、六傳屋 先斗町店
特にお目当てのお店もなく、先斗町を三条から四条まで歩いたのだが、店先に土手焼きが並んでいたのを見かけて、決定。
土手焼きってのは近畿文化圏の食べ物らしいし(土手焼きについてWikipediaで調べる)、僕は一度しか食べたことがなく、同行の2人も初めてでチャレンジしてみたいとのことだし。

しかし、この六傳屋 先斗町店は、看板には坦々麺の店と書いてあるのに、軒先では土手焼き。
謎である。
土手焼きはもちろん食った。牛スジと豚バラとエリンギ。
味噌味にちょっとクドさを感じるので、あまり量は食べられないけれど、夏場にビールのアテにしたら最高だと思う。フツーに美味しかった。

しかし、メニューの中で我々の眼を釘付けにしたのは「すっぽん鍋」。
庶民生活が長かった我々3人は、全員一度もすっぽんを食べたことがなかった。
ていうか、メニューにすっぽんが載っている店に来たことすら、僕は初めてだ。

しかも、通常3,800円の並一人前が2,800円に値下げされているし。
ちなみに、上が値下げで4,000円弱、特上が6,000円弱だったと思う。
ていうか、今同店のWEBサイトで価格を確認したら、値下げ後の価格が燦然と輝いていた。
もともとそれが定価なのに、「値下げしたのでお得です!」感をかもし出してるだけかよ。ちっ。

いや、値段が問題ではないのだ。
すっぽんと言えば、上質なコラーゲン。
肌がツルツルになるって言うじゃん?
もうね、お肌の曲がり角を過ぎて何年も経っている女性陣2人は、目がウットリしているわけよ。
すっぽんを食べる前から、つーか、まだ注文すらしていないのに、すっぽんでしっとりお肌になった自分を夢想してるのよ。それが、ビシビシ伝わってくるのよ。
そりゃ、注文もするってもんさ。

いや、お肌が問題ではないのだ。
そして、すっぽんと言えば、精力増強剤。
ナニがビンビンになるって言うじゃん?
もうね、「部屋広いし、お布団を3つ並べてみんなで仲良く寝ようよぉ」の一言が、当方の頭の中でグワングワン響いてるわけよ。
すっぽんを食べる前から、つーか、まだ注文すらしていないのに、2人を相手にバッサバッサと斬り倒している自分を夢想しているわけよ。でも、その密かな思いだけはバレないように、爪を隠しているわけよ。
そりゃ、注文もするってもんさ。

そんなわけで、人生初すっぽん。
すっぽんって、おいしいね。
なんか、柔らかい上質な鶏肉を食べてる感じ。
まったくクセもなく、美味しい。
皮の部分っぽいところも、いい感じのゼラチン質でうまかった。
あと、この店の鍋ダシもうまかったね。
即行で、雑炊用のご飯を追加注文しちゃったし。

すっぽん鍋、最高!
酒もグイグイ進んだね。
そう、いい感じに酔っ払ってきましたよ。


ホテルに帰って、ひとっ風呂浴びて、女の子2人の部屋にちょっと顔を出してみた。

部屋に入ると、布団が敷いてあるじゃん!
うわーうわーうわー。

ほら、よく、初々しい初夜の描写として、新婚旅行先の宿で、布団が2組並べてあって夫婦がドキドキして、恥ずかしくてモジモジとうつむくっているのがあるじゃん。
あれを、想像して欲しい。

その時、僕が直面したのは、新婚旅行の1.5倍の量を誇る、3組の布団だよ!
しかもさ、ちょっと離して敷けばいいものを、修学旅行のギチギチの大部屋よろしく、アリの隙間もないほどにぴったりと寄せて敷かれてるんだよ!

僕は、そのとき、どんなリアクションをすればよかったのだろう。
今考え直してもよくわからないが、そのときは、いろんなことを想像しつつも、実はかなり引いた。

「俺が真ん中で、両手に花で寝るわけやね。右と左、どっちから先に襲うか、迷っちゃうなぁ」

とか、いつもながらの軽口を飛ばす余裕もないほど、ドン引き。
タイムマシンが開発されたら、その時の自分の顔を見てみたいと思う。きっと、すげぇ、引きつった笑いをしてると思う。

だってさぁ、やっぱ、無理でしょ~。
こういうとき、手を出すのが礼儀なのか、何もしないのが礼儀なのか、よくわかんね~もん。

「何もしないのが礼儀なのに、手を出してしまった」という間違いを犯してしまった場合、20年弱の付き合いの旧友をたった数分の過ちで失ってしまうわけだし。それは後悔しても後悔しきれないよ。
「手を出すのが礼儀なのに、手を出さないでいた」という間違いを犯してしまった場合、当方がどんなにチキン野郎なのか、友達連中全員に一気に吹聴されそうだし。それはまだいいけれど、どっかの部分があらぬ方向に向いてしまって、浴衣と布団がめくれてそれが露呈したら、それはそれで恥ずかしいやら、友情が壊れそうやらで。

その時の感情を思い出すにつけ、世界一幸福で、人類一まぬけな逡巡をしていたと思う。

結局、幸か不幸か、六傳屋で勢いよく飲んだ春雨カリーが、ガランガランと回ってきて、頭が痛いやら、眠いやらで、思考停止。

停止する寸前、
「自分の部屋で寝る。おやすみ。明日は7時出発」
と言うことはできて、ひとりで寝た。

翌朝、彼女らの部屋に行ったら、3組の布団のうち、左2つは乱れていたけれど、残り1つはピシッとしかれたままだった。
やっぱり惜しいことしたな、と、激しい後悔にさいなまれながら、延暦寺と北野天満宮を訪問。

ほんと惜しかった。
2日目、幼馴染の友人さん(美人)は、旅先での無造作メイクで、それはそれはきれいだったんだもん。

すっぽん食ってきれいになったのか、昨夜の布団にまつわる後悔のせいできれいに見えたのか、もともときれいだったのかは、よくわからん。

とにかく、精神的にハードだったので
しばらく、女はいらない
と、思った。

【後日談】
その舌の根も乾かない、今日の昼の話。

先週末に髪の毛をバッサリ切って、今日が初出社。
会社のアシスタントの女の子に
あれ?ずいぶんと髪の毛を切りましたね
と言われた。

すかさず、人差し指と親指で 1cm ほどの隙間を作って、
「ふふ。ちょっとだけ、男前度が上がったでしょ?」
と、答えてみる。

いいえ。これくらいは男前になってますよ!
と、人差し指と親指を目いっぱい広げてくれた。

ありがとう、僕は嬉しいよ。
40手前のオッサン目前な人に、80年代男性アイドルカットと言われようがなんだろうが、まだまだイケてるってことよ。

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