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サヨナラCOLOR

知人のsteraiさんが「男の片想い映画の最高峰。」とべた褒めしていた竹中直人監督・脚本・主演の『サヨナラCOLOR』(公式サイト)を見てみた。
悪い映画じゃない。どちらかといえば好きな部類に入る映画だ。でも、いまひとつ僕の「男の琴線」には触れなかった。

竹中直人演じる医師の佐々木は、別に片思いの権化ではなかった。
恋が成就しなかったという点では変わりはないが、高校時代にちゃんとヒロイン未知子に告白してるし。
(そして黙殺され、その後完全に忘れ去られることになるのだが)

むしろ、原田知世演じるヒロインの未知子の男を見る目のなさにいらつく。
当方男だけど。

居酒屋の女将(中島唱子)や援交の女子高生(水田芙美子)などは、主人公・佐々木の男としての魅力をそれなりに理解し、受け入れている。

それなのに、なんだ、未知子は。
軽薄なスタイリスト(段田安則)なんかと付き合いやがって。
男の本当の包容力をこれっぽっちもわかっちゃいねぇ。
と、一通りプンスカしながら見た。

しかし、未知子が少しずつ佐々木への理解を示し、魅かれていく展開は見ていて心地よかった。

僕の大好きなシーン。

先生!
これからの50年、私と一緒に生きていただけませんか?
私、先生がいないと生きていけなくなりました。

(中略)

不思議です、こんな気持ち。
私、先生と生きていきたいんです。
先生と。

#ここ、クライマックスだけど、オチじゃないよ。オチは自分の目で確かめよ。

sterai さんは
童貞妄想芸術の極致。女の人にとっては、単に気持ち悪いだけの映画かもしれない。
と評しているけれど、僕は女性でも楽しめる映画だと思うなり。

ダメな男に引っかかって別れようにも別れられず、にっちもさっちもいかなくて困ってるときにちょっと気になる男性が現れるってのは、割と女性向けドラマの王道ストーリーだと思うし、僕の知る限り女性の84%(当blog調べ)が30歳までにそういうヤヤコシイ状況に陥るらしいから。
むしろ、童貞妄想片思い男子よりも、愛され上手・自分らしさを演出・スイーツ(笑)女性の方が楽しんで、共感して見れるんじゃないかと思っていたり、いなかったり。

ところで、出演者が豪華なのはいいんだけれど、脇を固める俳優がどれも個性派でクセのある人たちばっかりだったから、主役の2人を集中して見ていられないという嬉しい誤算のある映画。
喫茶店のマスターが安齋肇とか、反則だろー。

(コーラス: ♪空耳アワー)
タモリ
「誰が言ったか知らないが、言われてみれば確かにそう聞こえる空耳アワーのお時間がやってまいりました。お相手はこの方」
安齋肇
「安齋です。いや~、タモさん、この前チョコベビーズのライブをやったんですよ。そしたらねぇ、これっくらいの小さい子どもをつれたお父さんがやってきて・・・」

なんてやり取りが頭の中に浮かんできて、3分くらいはひとりで笑っちゃうっつーの!

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