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FMぐんまラジオ特別授業2012 Vol.1 みうらじゅん

2012年9月9日(日)14:00-16:00に群馬県前橋市群馬会館で行われた、『FMぐんまラジオ特別授業2012 Vol.1 みうらじゅん特別授業』の公開録音に参加してきた。
収録の模様は、9月16日(前編)、23日(後編)の13:00-13:55にFMぐんまで放送されるという。群馬県にお住まいの方は要チェック!

入り口の案内。入場は無料抽選の当選者のみ。僕は、当選した群馬在住の知人に連れて行ってもらった。

トークは、司会の川上直子のもと、みうらじゅんが受け答えをするという形式で進行。しかし、みうらじゅんがマイペースで話すものだから予定通りに進まず、司会が終始焦るという展開だった。
そのため、みうらじゅんの軽妙なトークと司会の慌てぶりを眺めるという趣向のトークショーとなった。

司会がみうらじゅんの経歴を紹介するところから始まったのだが、みうらじゅんが自分の経歴の内容に一々突っ込みを入れるものだから、中々先に進まない。

「京都市生まれ」と紹介されるや否や、同じ京都と言っても「京都市」と「京都府」を厳密に区別する京都人のメンタリティを説明し、住所表記上は京都市であっても碁盤目状になっていない地区は「京都市」とは認めない人々が存在すること、その伝に従えば自分は北区の非碁盤地域出身なので京都市生まれとは言い難いなど、どうでもいい訂正を行う。
武蔵野美術大学に入学したというくだりでは、2浪したことを補足。さらに、浪人中に結婚したいと言ったところ、父親に生まれて初めて殴られたことなどを滔々と語り出した。

いちいち茶々を入れるのもだから、プロフィール紹介だけで20分も消費した。この時点で、本日の司会進行に対する不安と陰りがありありと見え、司会者の焦りが客席にも如実に伝わってきた。けれども、司会をからかうような、みうらじゅんの脱線話はいちいちオカシク、会場は沸きに沸いた。

その後、やっと群馬県にまつわるトークに。

ぐんまちゃん

まずは群馬県のゆるキャラぐんまちゃんについて。
みうらじゅんは、このキャラは以前は「ゆうまちゃん」という別名だったことを指摘。司会の補足によればその指摘は正しく、現在のマスコットは2代目だという。ある時、ゆうまちゃんが2代目のぐんまちゃんを襲名したという歴史があるという。

さらにみうらじゅんは、ゆるキャラにおけるデザイン理論について解説。
ゆるキャラのデザインには「足し算のデザイン」と「引き算のデザイン」があり、さらにはそのトレンドが入れ替わるのだという。足し算のデザインとは、一つのキャラクタの中に地元の名物をできる限り盛り込もうとするデザインのことだという。たとえば、あゆコロちゃん厚木市)などは、豚や鮎、温泉に花火など、厚木市の名物をごった煮にしている。

あゆコロちゃん

一方の「引き算のデザイン」とは、要素を削ぎ落していくものだという。
実際、ぐんまちゃんは引き算のデザインの代表例である。馬のキャラクターという1点のみに基づいたデザインであり、群馬の「馬」を象徴するだけなのだ。

少し前までは足し算のデザインが流行していたが、近年は引き算のデザインが盛り上がりつつあるという。近年では熊本県の「熊」のみを図案化した「くまもん」が典型例であるという。この指摘には、聴衆の多くが感心していた。
なお、ぐんまちゃんは以前の「引き算デザインブーム」の時にデザインされた先輩なのだという。

桜田淳子『十七の夏』

その他、ぐんまちゃんに関しては、帽子が注目に値するという。
曰く、ハンバーガーに見える、と。そのうち、ハンバーガーショップとのタイアップがあるというのがみうらじゅんの予想であった。また、あの帽子は桜田淳子が若い頃によくかぶっていた帽子との類似性も指摘していた。

次の話題は、みうらじゅんと安齋肇のユニット勝手に観光協会による群馬視察について。

今日のイベントの目玉の一つは、勝手に観光協会の群馬県ご当地ソング「上州の風」のPV上映だったようだ。司会は早くそれを見せようと先を急ぐのだが、みうらじゅんは延々と安齋肇の話を続ける。主な内容はじゃらんに載っている内容とほぼ同じだが。それに加えて、PVのロケ地は八ッ場ダムの近くであったこと、普段人が立ち入らない地域で草木が鬱蒼と茂っており、誰かが大麻を栽培していそうな雰囲気が蔓延していることなどを説明していた。
#大麻のくだりは、放送ではカットされる可能性が最も高い箇所と言われておりました。

なかなかPVを上映させようとしないみうらじゅんに対して司会はますます困っているようであった。
sかし、実際にPVが流れると、みうらじゅんの大量の余談のおかげで、普通に見る何倍も楽しむことができた。草ぼうぼうの映像を見ると「どっかに大麻が生えてるんじゃないか」と思って、画面の隅々まで探してしまうのだ。「上州の風」のPVは今までに何度か見たことのあった当方なのだが、新たな見方を覚えたような気になって楽しめた。

その後は、事前に応募者から寄せられた質問へ答えるコーナーなどがあり、ちょうど2時間で公開録画終了。とても楽しい収録で、最初から最後まで笑いっぱなしだし、あっという間だった。
参加できなかった人は残念に思っていることだろう。ザマミロ。せいぜい16日と23日の放送を聞くがいい。ザマアミロ。

けれども、そう突き放してしまうのもかわいそうだ。
当方の愛すべき alm-ore 読者にだけ、とっておきの情報をお教えしよう。

今回のみうらじゅん特別授業は2回目が行われる予定だという。
日時は未定だが、場所は雨炎火石処で開催することが決まっているという。
明言はされなかったが、どうやら安齋肇も登場するらしい。

ある日、安齋肇は自分の来し方を振り返り、自分は地獄に落ちると確信したという。その点に関しては、みうらじゅんも自分が地獄に落ちることを確信しているそうだ。
安齋肇は、どうせ地獄に落ちるなら、せめてあの世でもみうらじゅんと会いたいと願ったという。ところが、地獄には何種類か異なる地区があるので、あの世でふたりが再会できるかどうかはわからない。安齋肇に慕われていることに感激したみうらじゅんは、どうすればふたりが地獄で再会できるか調査したという。

その結果、「象に酒を飲ませる」という罪を犯したものは、必ず雨炎火石処という地獄に落とされることがわかったという。自ら人を殺したり、物を盗んだりする勇気はないけれど、象に酒を飲ますくらいなら自分たちにもできそうだと判断し、いつかそれをすることで雨炎火石処に堕ちることがふたりの目標となったそうだ。

ちょっといい話として聞かせつつ、来場者にも象に酒を飲ませることを勧めるみうらじゅん。
雨炎火石処で今日のトークの続きをするから、みんな来いというのだ。

望むところだ。象に酒を飲ませて、みんなで雨炎火石処へGO!

会場の様子(開演前)。”GUNMA” という文字列がどうしても “GUNDAM” と読めてしまって困った。

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