先日まで山本文緒にお熱だった当方ですが,ここ数日は川上弘美に夢中だったり.
つーか,「生身のおねーちゃんだけじゃなく,女性作家にまで節操もなくお熱になっちゃうのね」という心の声が聞こえてきたような,こないような.
「天上大風」という話が面白かった.
主人公の女性のすっとぼけぶりが,ツボにはまりまくり.こういう,世間ずれした思考パターンの人いいよね.
元夫に「別れてくれ」って言われて,まぁ,言いなりになって別れちゃうんだけれど,後々になって「『別れてくれ』の”くれ”という言い方の,命令調かつ懇願調で,しかも親愛がこもっている様に腹が立ってきた」みたいな感じで.そこなんですか?アナタが気に入らないのは?^^;
若いツバメに預金通帳とハンコを持ち逃げされて,2万数千円で給料日まで20日を過ごすことになっても「返すって言ってたから,気にしてない」みたいにノーテンキだし.
なんだか,川上弘美の書く女性って,好きだな.ほわぁんとしていて頭のネジが吹っ飛んでそうなんだけれど,根は頑固でしっかりしているようなところ.
そうそう,彼女の記述する女性が魅力的なだけではなくて,いろいろ出てくる擬態語が勉強になる,国語が苦手だった当方としては.勉強になる上,ひじょうにやわらかい感じで情景が目に浮かんでくる.
(例示しようと思ったけれど,該当箇所を探すのが面倒だからやめた)
今週はJunk Cafeで,コーヒーをすすりながら川上弘美を読みふける木公が観察できるかと.