いろいろあって、東京・神田に泊ってる。
サンホテル神田は、建物は古っぽいけれど、客室は清潔に手入れされてる。
しかし、メチャメチャ狭い。そしてビジネスホテルに対して忍耐力のある当方であっても、ちょっと狭くて悲しい。
テーブルとベッドの間が50cmくらいしかない。まっすぐに座ってパソコンが開けない。ちょっと斜めに座ってる。腰が痛い。
負けた。
散歩がてら、秋葉原まで歩いてみる(1駅分)。
夕方で元気も無かったので、Yodobashi アキバを探索するに留めた。
ていうか、普段田舎生活で、1日あたり50人弱のヒトしか見かけない生活をしている当方にとっては、あまりのヒトの洪水に酔う。酔いまくる。
こっそりあるにゃん中継用のストリーミングサーバを作るつもりで、部品を見て回る予定だったけれど、一気に萎える。萎えた。
なるべくヒトを見ないように、ガンプラの棚を見て歩く。
山積みのガンプラ。ガンプラの洪水。
人生32年、生まれて初めてガンプラで酔った。
もうガンプラは見たくない。
負けた。
フラフラになりながら、本屋にたどり着く。
秋葉原の本屋なので、アレなコミックとか大量に揃えられているのではないかと、密かに期待するが、ごく普通の本屋だった。
がっかりするやら、安堵するやら。
安心するやら、期待はずれやらで、マンガ本コーナーに立ち寄る。
なんだから、見た目は普通なんだけれど、行動がアヤシイ青年の4人組がいた。
4人で1冊のマンガを開いて、そのうちの1人がセリフを読み上げてる。
ちょっと引いてしまった。
さらに、「こいつ、フンドシじゃん。周りの奴らも突っ込めよ!」と、マンガの中のキャラクターにダメ出ししてる。
彼ら4人は周りの目をはばかることなく、ごく自然にそんなやり取りをしている。
その姿を不自然だと思う、自分の方がこの場にそぐわないんじゃないかと、かなりに不安になってくる。
7回裏で、4-0 でリードされているところにリリーフで登板する気分だ。
もうやるせなくなって、適当に本を買ってその場を離れようと思った。
みうらじゅん の文庫本が平積みにされていたので、深く考えることなく手にとって、そそくさと立ち去った。
なんで みうらじゅん かといえば、ご存知の通り、当方が一時みうらじゅんのような風貌をしていたので、それによる親近感である。
登板直後、最初の打者をライトフライに打ち取った気分である。
ヨドバシカメラの7階に上がって、回転寿司を夕食にする。
理由は簡単で、店の前で、萌え系のメガネっ娘が呼び込みをしていたからである。
2人目の打者をフォアボールで出塁させた気分である。
席に座ってみていると、おいしそうなアワビが流れてきた。
「美味そう」以外の何も考えずに手にとって、食う。
確かに美味い。
しかし、全て飲み込んだ後である、その黒地に金の模様が入った皿が598円(税別)であると気づいたのは。
2番バッターのセンター前ヒットである。
打たれ弱い当方としては、598円(税別)のアワビのショックが尾を引いて、その後の寿司の味はほとんど覚えていない。
唯一覚えていることは、隣に座っていたオッサンが、トイレか何かで一時席を離れ、再び戻ってきたときに、もう一人のメガネっ娘(そう、メガネっ娘が2人もいるのだ!)が、
「お帰りなさいませ!」
と快活に叫んだことである。
さすが、メイド喫茶のメッカ、秋葉原である。
非常に板についていた。
“ご主人様” が無かったのが残念だが。
粘る3番バッターをなんとか三振に討ち取った気分である。
そのタイトルで、最初に気づくべきだった。
内容は、みうらじゅんがヤッタ女に関して、ああだった、こうだった、と面白おかしく書いてある本である。
「ピンクローターの女」だの「3Pの女」だの「クリちゃんの女」だの、1女性あたり5ページくらいで赤裸々な性行為が、彼の性嗜好に関する言及と共に書かれている。
この手の本を、元気なときにはフンフン♪と陽気に読む当方であるが、7回ウラに4点のリードを許しているときに読むと、ちょっと堪える。
完全に弱ってしまい、相手チームのスラッガーに、すっぽ抜けのど真ん中をレフトスタンドに運ばれてしまった時のような気持ちになってしまった。
7-0 と、目も当てられない状況になって、ピッチャー交代。
もう寝ます。おやすみなさい。
#それでも懲りないので、明日は昼食を摂りにメイド喫茶に行こうと思っていることは秘密だ。