アンソロジーは目次が命 – 書評 – こんなに使える経済学 (404 Blog Not Found)で知ったのですが、
本書「こんなに使える経済学」は、「経済学的思考のセンス」の大竹文雄をはじめとする大阪大学の経済学者一同が週刊エコノミストに連載していた「よく効く経済学」を加筆修正の上一冊の本にまとめたもの。
という新書が出たらしい。
目次も 404 Blog Not Found に掲載されているけれど、ものすごく注目に値する節がある。
序「経済学は役立たず」は本当か
第一章 なぜあなたは太り、あの人はやせるのか
なぜあなたは太り、あの人はやせるのか – 池田新介
たばこ中毒のメカニズムを解く – 池田新介
臓器売買なしに移植を増やす方法 – 高宮浩司
美男美女への賃金優遇は不合理か – 安井健悟
(以下略)
「臓器売買なしに移植を増やす方法 – 高宮浩司」ですってよ、奥さん。
ここ数日、当blogのホットトピックが臓器売買の話(医療市場の是、医療市場の是2)なので、ど真ん中のストレートじゃないですか。
バット振るしかないよね。
Amazon で注文して配送待ちをする時間ももどかしいので、明日本屋に行って買ってきます。近場の本屋で売ってなかったら、大阪の大型書店まで流してもいいくらい、即座に手に入れる。
あ、今、404 Blog Not Found の記述を見たら「発売開始まで数日ある・・・」と書いてある。くぅくぅ。
僕は、経済学者なら臓器市場を作って移植の量を増やすのが最短法だと言うと信じていたんだけれど、タイトルだけ見るかぎりではそうではないらしい。すげぇ気になる。
クリスマスにサンタさんの到着を待ち望む以上に、この本を今すぐ読みたい。でも、どうやっても手に入らない。くやしいのぉ。
ほれ。
Thx!
シンプルにして賢いやり方ですね。
読んだら「な~んだ」のコロンブスの卵なんだけれど、それだけに「よくぞ最初に言った!」だね。
つまり、これって「献血制度」の腎臓バージョンじゃないですか。
基本的なアイディアは現状の「献血制度」と同じです。
最大の違いは、臓器提供者が臓器を提供するインセンティブが非常に大きいことです。
献血では、自分が血を提供することの明確なインセンティブがありません(ある人にはあるんだろうけれど、大多数の人にはないのはおそらく間違いない)。
それに対して、ロスらの提案しているメカニズムでは、臓器提供者が”自分のペアを助けることができる”という強いインセンティブがあります。そこをうまくメカニズムに組み込んだところが評価できるのです。
そして、今まではいくら臓器提供のインセンティブがあっても、提供先がほぼ自分の家族などの狭い範囲に限られていたので、移植されずに”行き先未決”の臓器がたくさん発生するという問題があります。それにたいして、行き先未決の臓器数を著しく低下させ、最適な配分を可能としている点が良いところです。
『こんなに使える経済学』入手しました。
「臓器売買なしに移植を増やす方法」の部分をさらっと眺めましたが、大彦クンが見つけてくれた URI と内容はほとんど同じでした。特に加筆もなさそうな感じでした。
本「こんなに使える経済学 -肥満から出世まで」
(ちくま新書701、大竹文雄編) ※ 序 「経済学は役立たず」は本当か 1 なぜあなたは太り、あの人はやせ…