木公 について

不良青年になりたいのですが、臆病で不良青年になれない当方です。 幸か不幸か、頭と顔と人格は、生まれつき不良品です。 職業は会社員で、やってることは研究関連。 大学での専攻は心理学。 そのせいかどうか知らないけれど、「理屈っぽいうえに、人の弱みを握ってそこをチクチクやるのが上手い。サイアクー」と言われ、あんまりモテない。 北海道出身のくせにスキーは一度もやったことがない。その上、スポーツ全般が苦手。 太陽光線もあまり浴びないインドア派。酔うとすぐにガンダムの話を始める。おかげで「あなたって、面白みのないオタクね。サイテー」と言われ、まったくモテない。 細かいことはあまり気にせず、ちょっとくらいの困ったことなら適当にジョークにして笑い飛ばすように、日々努力して生きています。 そのおかげで「そういう、明るく生きているところだけは、アナタのいいところかもね」と、ちょっぴりだけお褒めいただいております。

NHK『あんぱん』第6回

そろそろ潮時を感じている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』の第6回めをNHK+で見ましたよ。

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第2週『フシアワセさん今日は』

朝田家は祖父・釜次(吉田剛太郎)が石材屋を営んでいる。その息子・結太郎(加瀬亮)は世界を股にかけた貿易商になるという大志を抱き、家を継がずに商社に就職した。
そんな結太郎を亡くし、朝田家は精神的にも経済的にも打撃を受けた。

それでも精神面については、屋村(阿部サダヲ)が差し入れてくれたアンパンですっかり元気を取り戻した。
しかし、屋村は普段からカネに困っている上、したたかな性格だった。後日、朝田家の人々が食べたアンパンの料金を徴収に来た。釜次は人の足元を見る屋村の態度に腹を立てたが、その妻・くら(浅田美代子)はしっかりと払ってやった。

実は、朝田家の経済面については先行きが暗かった。そのため、屋村からの請求に釜次は腹を立てたのだ。
母・羽多子(江口のりこ)は、町の饅頭屋に頼み込んで箱折の内職をもらってきた。彼女は亡き夫の遺志を継ぎ、3人の娘たちが夢を実現できるようしっかりと教育を受けさせたいと思ったのだ。そのために、少しでも学費の足したいと言うのだ。
釜次は石材店の稼ぎで一家の面倒を見ると豪語したが、羽多子の自ら稼ぎたいという決意は変わらなかった。実際のところ、釜次の仕事も景気が良いとは言えなかった。今までは職人の矜持で小さな仕事は断っていたが、家族のいないところでなりふり構わず仕事の無心をするようになった。

嵩(木村優来)は、母・登美子(松嶋菜々子)がなかなか帰ってこないことに不安になった。寛(竹野内豊)に母の帰りを尋ねても、いつか迎えに来るとしか回答が得られなかった。
寛にも、登美子の帰りが早くないという予感があった。そこで、嵩を慰めるため、家にあった少年雑誌を嵩に見せてやった。それは、崇の亡き父・清(二宮和也)が編集に携わったものだという。
嵩は、その雑誌に掲載されている漫画に夢中になった。寛によれば、清も漫画が大好きだったという。嵩は、大好きだった父がこんなにおもしろい雑誌を作っていたと思うと誇らしく思った。

朝田家では、女たちが総出で箱折の内職をしていた。のぶ(永瀬ゆずな)も学校から帰ると作業を手伝った。しかし、まだ学校に行く歳にならない妹・蘭子(吉川さくら)の方がのぶよりもよほど上手に箱を組み立てるのだった。あまり役に立たないのぶは、作業の邪魔ばかりする末の妹・メイコ(永谷咲笑)の子守をすることになった。

しかし、気づくとメイコの姿が見えなかった。探してみると、石材の作業場に立ち入ろうとしていた。そこは大きくて重い石がたくさんあるので、普段は子どもたちの出入りが禁じられている。
石工の弟子・原(細田佳央太)が気づいてメイコを安全なところへ連れて行こうとしたが、その動作によってかえって石を倒してしまった。

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NHK『あんぱん』第5回

日付が変わる前に片付いて良かったと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』の第5回めをNHK+で見ましたよ。

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第1週『人間なんてさみしいね』

父・結太郎(加瀬亮)が出張中に心臓発作で亡くなった。
突然のことで朝田家は暗く沈み込んだ。彼を産んだくら(浅田美代子)は眠れなくなり、ものも食べることができなくなって憔悴してしまった。

父のことが大好きだったのぶ(永瀬ゆずな)も塞ぎ込んでしまった。しかし、のぶはどんなに悲しくても泣くことができず、一粒の涙も流さなかった。
いつも町中を走り回っているのぶであるが、学校の行き帰りも力なくよろよろと歩くばかりだった。何も知らない屋村(阿部サダヲ)が明るく声をかけても返事をしなかった。

屋村は嵩(木村優来)から話を聞いて、やっと事情を知った。
そして屋村は嵩と一緒に、偶然のぶと結太郎の最期の別れを目撃していたことを思い出した。乗車料が足りなくて乗ることはできなかったのだが、屋村は新しい町へ行くつもりで駅に向かったことがあり、嵩も見送りのつもりで付いてきた。そのときに、のぶが出張に出かける結太郎を見送りに来ているのを見ているのだ。
親子仲の良い様子で、結太郎は自分の被っていた帽子を置き土産代わりにのぶに被せていた。そのふたりの姿をよく覚えている屋村はのぶに同情した。

話の行きがかりで、屋村は崇の父のことを尋ねた。そしてそこで初めて屋村は、嵩の父も中国滞在中に病気で死んだと知った。
屋村は、人間は誰しも一人で生まれて、一人で死んでいくものだと話した。嵩やのぶの父もそうだし、こうして話している屋村自身もそうだし、当然に嵩やのぶも同じだと寂しそうに語った。

家に帰った後も、嵩はじっと一人で考え込んでいた。のぶの父のことから連想して自分の父寛(竹野内豊)を思い出して塞ぎ込んでいるのではないかと心配した養父・寛(竹野内豊)が話を聞いてみた。すると嵩は、のぶを元気づける方法を考えているのだと打ち明けた。なにか自分にできることはないかと寛に相談した。
寛は、自分は医者だがそればかりは治療法がないと告げた。時間が経って立ち直るのを待つ以外に方法はないと話した。ただし、生きているからこそ悲しみや苦しみを感じるのだと付け加えた。そして、生きてさえいればいつか元気になって笑える日が来るものだと諭した。

家で塞ぎ込んでいたのぶは、父の形見の帽子を見るとはなしに見ていた。そして、何かを思いついて駅へ向かった。
父と最期に別れた場所に行けば、ひょっこりと父が帰ってくるのではないかと思ったのだ。改札から出てくる乗客をひとりひとり確かめるように「お父ちゃん」と声をかけた。しかし、当然ながらそこに父・結太郎はいなかった。

降車客たちが全員いなくなると、嵩が近寄ってきた。彼はのぶより先に駅に来て、待合ベンチでスケッチをしていたのだ。
彼は出来上がったばかりの絵をのぶに見せた。そこには、結太郎がのぶに帽子を被せている様子が活き活きと描かれていた。

それを見たのぶは、父のことで初めて涙を流した。笑いながら涙を流した。その絵の中で今でも父が生きているように思えたからだ。

ふたりは町を歩いて帰った。ふたりを見つけた屋村は、カゴいっぱいのパンを持ってのぶの家まで付いてきた。屋村はできたばかりのアンパンを振る舞った。
それまで暗く沈み込んでいた朝田家の面々だったが、屋村のアンパンの美味しさに思わず顔がほころんだ。結太郎の死後何も食べていなかったくらもアンパンをかじって顔をほころばせた。のぶの祖父であり結太郎の父である釜次(吉田剛太郎)は、こんなうまいものを食わずに死ぬとは結太郎は馬鹿なやつだなどと軽口を言うほどだった。
結太郎の妻・羽多子(江口のりこ)は、このアンパンを食べると胸がホカホカすると感想を述べた。のぶはその意見に大いに賛成した。
もちろん、のぶにも笑顔が戻った。

朝田家の人々はホカホカのアンパンに生きる力をもらったのだった。

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NHK『あんぱん』第4回

♪ニンニキニキニキな当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』の第4回めを1日遅れてNHK+で見ましたよ。

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第1週『人間なんてさみしいね』

心の通じ合ったのぶ(永瀬ゆずな)と嵩(木村優来)は一緒に登校し、嵩が大好きだという校舎の物陰で一緒に弁当を食べるようになった。

ふたりが弁当を食べていると、いつものように悪ガキたちが崇の弁当をたかりに来た。嵩を守ると誓ったのぶは悪ガキたちと喧嘩をはじめ、その中の一人を突き飛ばして怪我をさせてしまった。
のぶは周囲の大人たちから「女の子は大人しくしていろ」と言われたが、納得がいかなかった。怪我をさせたのはやりすぎだとしても、弱い者いじめをする悪ガキたちがそもそも悪いと思っているからだ。
のぶは、これからも嵩を守り続けるつもりだった。

しかしその翌日、嵩本人からもう守ってほしくないと言われた。のぶから守られることは、自分が弱虫だと認めることになる上、女の子に守られているという状況が余計に惨めさを掻き立てるのだと話した。のぶは何も言えなかった。

そんな中、のぶの父・結太郎(加瀬亮)が朝鮮の平壌へ出張することになった。今度は1ヶ月程度留守にするという。名残惜しいのぶは、家族で唯一、父を駅まで見送りに行った。
父・結太郎は、子どもたちに対して「女の子も大志を抱き、夢を持て」と常々言っている。しかし、のぶはまだ明確な夢を持ってはいなかった。そのことを打ち明けると、父・結太郎は、なにも焦る必要はないと話した。ゆっくり見つけていき、見つかったら全力で追えばよいのだと助言した。のぶは納得した。

こうして、父・結太郎は汽車で旅立っていった。

それからしばらくして、結太郎の帰りが近づいた頃、医者の柳井寛(竹野内豊)が朝田家にやって来た。
帰りの船の中で結太郎が心臓発作を起こして亡くなったという。

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NHK『あんぱん』第3回

週初めから花粉症なのか風邪なのかよくわからない鼻水・喉の痛み・咳・ゆるい腹に悩まされていたのだけれど、今日からやっと調子の良くなり始めた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』の第3回めをNHK+で見ましたよ。

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第1週『人間なんてさみしいね』

美味しいパンを食べた嵩(木村優来)は、過去に家族と一緒にパンを食べたときのことを思い出し、それを絵に描いた。その絵の中には、母・登美子(松嶋菜々子)の他、今は高知の柳井家の養子となった弟・千尋(平山正剛)と亡くなった父・清(二宮和也)の姿も描かれていた。
弟・千尋は物心のつく前に養子に出されたため、嵩たち家族のことは一切覚えていない。それは嵩にとって、父を亡くしたのと同じくらいさみしいことだった。

嵩は、千尋にせがまれて、広場のシーソーで遊んでいた。そこへ、のぶ(永瀬ゆずな)が偶然通りがかり、一緒に遊んだ。
さらに、崇の母・登美子が血相を変えて現れた。柳井家の大事な子どもに怪我をさせたら大変だと言って、連れ出した崇のことを叱った。登美子は千尋を丁重に家へ連れ帰った。

のぶは登美子の剣幕に驚いた。美人なのにとても恐ろしかったからだ。さらに、のぶは、小さな子どもと一緒になってシーソー遊びをする崇のことを幼稚だとバカにした。
そこで嵩は、千尋が血を分けた兄弟であることを打ち明け、彼が元の家族のことを何も覚えていないことも寂しそうに語った。

その日の夕方、崇の母・登美子の機嫌はすっかり直っていた。崇の描いた家族の絵を褒めたり、久しぶりに崇の髪を切ってやったりした。その時、登美子は高知の町に用事ができたと話した。そのためしばらく留守にするが、この家で待っていてほしいと言うのだ。
嵩からの質問を遮るように、登美子は話題を変えた。崇の耳が、亡き父・清にそっくりだというのだ。新聞記者をしていた清は、人の話をちゃんと聞くのに向いている耳だと自慢していたという。それを受け継いだ嵩も、父のように優しさと強さを兼ね備えた素敵な人になるだろうと予言した。

翌日、登美子は嵩が学校に行っている隙を見て家を出た。しかし、何かを察した嵩は学校へは行かず、駅へ向かう登美子の後を追った。
嵩に気づいた登美子は、学校を休んだことを叱った。自分が返ってくるまでの間、柳井家でいい子にして待っているように念押しすると、振り返りもせずに歩き去った。

その頃、柳井家では大騒ぎになっていた。
登美子は、家を出ることを誰にも知らせていなかったのだ。それどころか、置き手紙で自分が再婚することと嵩を預けていくことを一方的に通知した。
柳井婦人・千代子(戸田菜穂)は怒り心頭だった。登美子たちが来たときから何やら様子がおかしかったし、そもそも夫の一周忌も終わる前に再婚するなど言語道断だというのだ。一方、夫・寛(竹野内豊)ははじめから分かっていたかのように落ち着き払っていた。

登美子が逐電したことは瞬く間に街中の噂になった。あれだけの美人なのだからまだ人生を謳歌するつもりなのだろうとか、息子を厄介払いするなど母親失格だなどと悪く言われた。
大人たちの噂話はのぶの耳にも入った。

のぶはふと気になってシーソーのある広場へ向かった。はたして嵩はそこにいた。
ふさぎ込む嵩に気づかれないよう接近したのぶは勢いよくシーソーに飛び乗って揺らした。あまりのことに嵩は痛がり怖がったが、のぶは手加減しなかった。弱虫はよくないというのが理由だった。
シーソーを揺らしつつ、のぶは嵩が学校をズル休みしたことも責めた。ズル休みも弱虫のすることだというのだ。

どんなに責めても反応の鈍い崇に対して、のぶはついに呆れてきた。
あまりの弱虫ぶりに、のぶは気が変わった。自分が崇のことを守ってやると宣言した。
それで崇の顔に少しだけ明るさが戻った。
これまで嵩は何度注意されても「朝田のぶさん」と他人行儀な呼びかけをシていた。しかし、この日を境に「のぶちゃん」と呼ぶようになった。

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NHK『あんぱん』第2回

「こっちが本物ですよ」と言っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』の第2回めをNHK+で見ましたよ。

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第1週『人間なんてさみしいね』

屋村(阿部サダヲ)は大量のパンを焼いて、子どもたちに配った。その美味しさに、子どもたちは大はしゃぎだった。
その様子を見ていた大人たちも食べたくなった。しかし、屋村は、子どもには無料で食べさせるが、大人からは金を取るという。しかも、その1個10銭だという。それは、大人たちが想像していた値段の10倍だった。屋村は、本場のパンを土佐で食べられるのだから当然の価格だと言ってまったく負けようとしなかった。

渋る大人たちをかき分けて、柳井千代子(戸田菜穂)がやってきた。彼女は残ったパンを全て言い値で買うという。彼女の夫であり医者の寛(竹野内豊)はパンに目がないのだ。

柳井家には、嵩(木村優来)とその母・登美子(松嶋菜々子)が居候している。父・清(二宮和也)を亡くして身を寄せているのだ。
嵩には血の繋がった弟・千尋(中沢元紀)がいた。彼は早い時期に土佐の柳井家の養子になっていた。今回身を寄せるにあたって久しぶりの再開であったが、千尋は崇のことをあまり覚えていなかったようだ。それは嵩にとってさみしいことだった。しかも千尋はすっかりと家に溶け込んでいた。柳井家では何もかもが洋風で、その日の夕食はチキンソテーだった。嵩はナイフとフォークの扱いに苦戦したが、彼より幼い千尋は難なくこなしていた。嵩はさらに疎外感を感じるのだった。

同じ頃、のぶ(永瀬ゆずな)の家でも夕食の時間だった。のぶは昼間食べたパンがどんなに美味しいかったか家族に嬉しそうに話した。時折、手を止めてぼんやりするので、家族はのぶがパンのことで頭がいっぱいだと言って笑った。
確かにのぶはパンを食べたことで幸せな気分だった。しかし、頭の半分では崇のことが気になっていた。父を亡くして仕方なく高知へやってきた彼に向かって、東京へさっさと帰れなどと酷いことを言ってしまったことを悔いていたのだ。

翌日、嵩はやはり校舎の裏で一人で弁当を広げていた。すると、また学校の悪ガキたちが嵩を取り囲み、弁当を取り上げようとした。それを見つけたのぶは、またしても悪ガキたちを追い払った。
ただし、嵩は、その悪ガキの一人に弁当箱を持たせてやった。その子は授業中に腹を鳴らしていた。朝ご飯を食べずにひもじい思いをシていることだろうと思って譲ったのだ。

のぶは、ちょうどいい機会だと思い、東京に帰れと言ったことを取り消して謝った。それを聞いた嵩は、のぶのことを乱暴だけれど優しい人だと評した。照れたのぶは、もう助けてやらないと言い捨てて逃げていった。

屋村は町の人々から鼻つまみ者になりかけていた。うどん屋の厨房を勝手に借りてパンを焼き、柳井夫人を相手に大稼ぎしたのに、厨房の拝借料をビタ一文払わなかったという。それ以後も、特に仕事をするでもなく、昼間から釣り竿を担いで町中をぶらぶらしている。イカサマ師かならず者だというのが町の大人たちの評価だった。

屋村が人気のない川に出てみると、そこには嵩がいた。ふたりは居場所のないもの同士として意気投合した。
しばらくすると、学校帰りののぶもやってきた。

のぶは屋村のパンが美味しかったと感想を述べ、パンを焼く方法を教えてほしいと願った。しかし、屋村はきっぱりと断った。自分はあちこちを旅して、気が向いたらパンを焼くだけで、その秘訣は教えないという。

嵩は、屋村のパンと同じかそれ以上に美味しいパンを以前に食べたことがあると話した。銀座のパン屋で父が買ってきてくれたものだという。銀座がどこにあるのかわからないが、のぶはいつかそこへ行ってパンを食べたいと思った。

家に帰ると、のぶは父・結太郎(加瀬亮)に、いつか銀座で美味しいパンを腹いっぱい食べたいと同じ話をした。結太郎は、のぶは面白い子だと言って褒めた。そして、女の子も大志を抱き、夢を持つことが必要だと話して聞かせた。
結太郎自信も土佐の偉人・坂本龍馬に憧れ、彼ですら果たせなかった大きな貿易会社を作ることが夢だと話した。

その頃、嵩は、父が買ってきてくれたパンを思い出し、その時の幸せだった家族の風景を絵に描いていた。

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MHK『あんばん』第2回

なんだかんだ年度初めのプレッシャーに押しつぶされそうになっている当方が、MHK朝の連読テレビ小説『あんばん』の第2回めの放送を見てませんよ。

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第1週『入問なんてさみレいわ』

のぷ(水瀬ゆすな)は、祟(本村優来)が家村(阿部サダヨ)からアンパンをもらって食べているのを見た。のぷはアンパンというものを見るのは初めてだったが、祟が満面の笑みで美味しそうに食べている様子から、それはこの世のものとは思えないほど美味しいものなのだろうと想像した。

のぷが来ていることに気づいた祟は、籠に積まれたアンパンを一つ取り上げ、のぷと家村の顔を見回した。家村は優しく笑いかけることで、のぷに分けてやることを許可した。初めてアンパンを食べたのぷは点にも登る気持ちだった。
のぷは、自分が祟に向けた酷い言動を素直に謝った。祟はそれを受け入れた。そして、自分ものぷのように強い人間になりたいと述べるのだった。

家村は、まだ残っているアンパンを集まった人々にも配った。町の人々もアンパンを食べるのは初めてだった。かれらは口々に、家村に商売を始めるように勧めた。
しかし家村は、自分の腕前はまだ未熟だから、とても人様からお金を頂戴するわけにはいかないと固辞するのだった。また、商売にするためには大量に生産する必要があるが、この町にはそれだけの窯がないのも問題だと話した。今日は試作だけだったので陶芸窯を借りてなんとかなったが、本格的にやるには専用の釜がいるというのだ。

家に帰ったのぷは、初めて食べたアンパンのことを嬉しそうに家族に話した。母・羽タ子(シエロのりこ)や妹たち(吉州さくら永谷園笑)は興味深く、かつ、羨ましそうにその話を聞いた。
唯一、父・結次郎(カロ瀬亮)だけは仕事の出張先で食べたことがあるという。またアンパンを食べたいというのぷに対して、未来に向けた願いや夢を持つことが大切だと話した。いつかアンパンを食べるという夢を持ち続けろと話した。

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NHK『あんぱん』第1回

別宅にはテレビがなくて、朝ドラ仕事がやりにくくて困っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』の第1回めをNHK+で見ましたよ。

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第1週『人間なんてさみしいね』

1927年(昭和2年)、高知県御免予[ごめんよ]町に朝田のぶ(永瀬ゆずな)は暮らしていた。高知では男勝りの女性を「はちきん」と呼ぶが、のぶはまさに周囲から「ハチキンおのぶ」と呼ばれていた。また、のぶは足も速かった。

この日ものぶは町中を駆け抜けて駅に向かっていた。父・結太郎(加瀬亮)は商事会社に努めていて、いつも忙しく各地へ出張へ出かけている。今日は久しぶりに父が汽車で帰ってくるのだ。それを出迎えるため、汽車と競争するように駅へ一目散に走っていった。

さすがののぶも汽車には敵わず、彼女が駅に着いた時には大方の乗客は汽車を降りた後だった。駅舎の入口には、のぶの知らない乗客たちが立っていた。父はまだ駅舎の外には出ていないようだ。
のぶは速度を緩めずに駅舎の中に入ろうとした。のぶの行く手には、のぶと同い年くらいの男の子(木村優来)とその母親(松嶋菜々子)が立っていた。勢い余ったのぶは、その男の子と衝突してしまった。

その拍子に、男の子は持っていた絵の具を地面にばらまいてしまった。ところが、のぶは謝るどころか、「気をつけや、ボケ!」と罵って去ってしまった。
同じ汽車に乗り合わせていた別の乗客(阿部サダヲ)は、ぶつかってきたのは向こうのほうだと慰めながら絵の具を拾い集めてくれた。しかし、男の子はどこか羨ましそうに、再会した父に甘えるのぶをぼんやりと眺めていた。

あくる日、のぶが小学校へ行くと柳井嵩[やないたかし]という転校生が紹介された。のぶは自分がぶつかった男の子だと気付いた。嵩は東京から来たという。その自己紹介は東京の言葉で、高知の言葉とは明らかに違っていた。地元の子どもたちは嵩の話し方をバカにしてからかった。

言葉遣いが違うばかりか、そもそも引っ込み思案である嵩には友だちができなかった。昼休みも、校舎の裏で一人で弁当を食べていた。その姿が悪ガキたちに見つかり、嵩はそこでもいじめられた。嵩の弁当のおかずは地元では見慣れないハイカラなものだったからだ。悪ガキたちに弁当を取り上げられてしまった。

のぶはその様子にいち早く気づいた。悪ガキたちの間に割って入り、弁当を取り返してやった。のぶは、集団でひとりをいじめるような卑怯者たちが許せなかったのだ。
嵩はのぶにお礼を言った。しかし、のぶは嵩のことを頼りないと思って軽蔑した。自分で弁当を捕物度せないばかりか、女の子に助けてもらい、しかものぶのことを「君」などと気取った呼び方をするからだ。
のぶは、「とっとと東京に帰れ!」と吐き捨てて去っていった。

嵩は気落ちした。自分だって高知に来たくて来たわけではないのだ。東京で幸せに暮らしていたころの家族のスケッチを見て自分を慰めた。

のぶが家に帰ると、羽多子(江口のりこ)は転校生のことをすでに知っていた。その転校生は、街の名士の一人である医者の柳井寛(竹野内豊)の家に住んでいるという。母によれば、嵩の父は急に病気で亡くなったのだという。残された母子ふたりで、親戚の柳井寛を頼って高知に来たということだった。

その話を聞いたのぶは、自分の嵩に対する行為を反省した。他に頼るところがなくて仕方なく来た相手に東京へ帰れと言ってしまったのだ。さらに、彼に深く同情した。自分も父のことが大好きである。きっと嵩も彼の父のことが好きなはずであり、そんな人を亡くした気持ちはどんなだろうかと慮った。

のぶは居ても立ってもいられなくなり、柳井の家へ向かった。
しかし、嵩になんと言ってよいのかも分からず、家の前で逡巡した挙げ句、そのまま引き返した。

しょんぼりと道を歩いていくと、ある商店の前に人だかりができていた。人をかき分けて覗いてみると、中心に嵩が居た。嵩は、町では見かけない知らない男から、籠に山盛りになったまんじゅうのようなものを貰っていた。それを一口かじった嵩は「うまい!」と満面の笑みで答えた。

のぶはそれまで知らなかったが、それはパンという食べ物だった。
同じく、のぶは知らないことだったが、パンを作った男は駅前で崇の絵の具を拾い集めてくれた屋村という男だった。彼は、ひとりでしょげかえっている嵩と偶然再会し、元気づけるために一肌脱いでくれたのだ。

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生山瀬が目の前にいて心臓が止まるかと思ったけれどQOLが爆上がり

本日、東大の安田講堂で開催された『赤をまとい女性の心臓病を考える2025』というイベントに参加してきた。

動機は単純で、パネルディスカッションのゲストして我が最愛の山瀬まみが登壇するからだ。
実際に参加して当方が得た成果は、端的に図示すれば以下の通りである。


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「これは!」と思って飲みに行ったら白ハヤブサやら白ペンギンに出会った日

先日「バスタオルを探しに行ったのに100万円以上のギターの説明を受けた日」という記事を書きました。
そこには書かなかったんだけれど、同じ日に商店街の1本横の道を歩いていたら “Honey Hush” という看板を掲げたバーを見つけていました。

僕はFoghatというバンドのCDを持っていて、その中の “Honey Hush” という曲がカッコいいなぁと思って気に入っていました。フライデーナイトギターででもちょっと挑戦したことがあったように思う。

好きな曲と同じ名前の店だなと思いつつ、なんとなく怖くてその日はスルーしました。周りは韓国カラオケ居酒屋やら台湾カラオケ居酒屋やらが密集している地域で、道も薄暗くて、なんとなく怖かったんです。
でも今夜、週末の開放感と相まって、無性に気になったので偵察に行くことにしました。
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