マンガを読みながら声を出して笑ったのは久しぶりだし、腹筋が痛くなったのもずいぶん久しぶり。
そして、笑いすぎて顎が痛くなったのはオトナになってからは初めての経験。
主人公は北海道恵庭市出身、新卒でテレビ局の報道部記者に採用された雪丸花子。
採用面接で次から次へと失敗を繰り返していたのだが、会社に活力をもたらすことを期待された「バカ枠」として採用されることとなった。
採用における「取材試験」では、福住(札幌市営地下鉄の終点)から石焼き芋のトラックに便乗し、芋を売りながら局まで帰ってきたバカ者。
勤務初日に出かけた中継現場では、増水した川に流れたサルを無様に救出する姿が全道に生中継され、テレビに釘付けとなることで人々の貴重な時間を浪費させたバカ者。
ロクに原稿をかけない新人なのに、同期の新人アナの初テレビ出演で、難読漢字(”花畔”とか)&誤字(”消防ではカジノ原因を詳しく調べています”など)満載の原稿を放送直前に渡してしまい、スタッフ一同をハラハラさせる大バカ者。
なんだかんだで、結局トラブルが丸く収まってしまう展開は、並みの作家なら陳腐な仕上がりになるところである。
しかし、そこは、『動物のお医者さん』や『おたんこナース』などに代表される、佐々木倫子のトボケタ風味がよく利いていて、淀みなく笑いの世界に引き込まれる。
あと、『水曜どうでしょう』好きの人にとっては、舞台となっている北海道★テレビ(HHTV)の社屋が道番組の北海道テレビ(HTB)にそっくりだったり、小太りで髭面でアロハを着ている小倉部長がどことなく藤村ディレクターにそっくりだったり、ニンマリできるかもしれない。