NHK『新選組!』 第32話「山南脱走」より。
新撰組総長・山南敬助(堺雅人)と、遊女の明里(鈴木砂羽)。
居心地の悪くなってしまった山南は、脱走して江戸に帰ることにした。新撰組の掟で、誰であろうと辞める者は切腹しなければならないということを知っていながらの脱走だ。
彼がどうして組を抜けることを決意したのかは、新撰組の面々にとっても明確には分からない。史実でも不明瞭らしい。ドラマの視聴者にも明示されてはいない。
組の運営に関して土方と対立したこと、伊東甲子太郎の登場によって組内での知能派としての地位が脅かされたこと、他の志士たちが大志を抱く一方で組の勢力争いに終始することへの不甲斐なさなど、いくつもの理由が描かれていた。
迷い続けていた山南だが、見方によっては、明里の「富士山が見てみたい」という罪のない一言が彼を駆り立てた最大の動機と思えなくもない演出になっているところが、またニクい。
この後捕まって、山南は切腹する運命。
それと対比されるのどかな旅の風景に物悲しくなることよ。
次回、ついに山南は切腹で、ふたりの今生の別れが語られるわけだが、こんな時間に見てしまうとドンヨリして眠れなくなりそうだから、明日見ることにする。でも、前に見たのを思い出すだけでため息が出るなぁ・・・。
#山南切腹の回は、他の話を差し置いて、その回だけ再放送されたという人気の話。
倍返しだ!