たばこの自動販売機で少年の心を思い出す

僕が小学校低学年の頃、たばこ自動販売機に硬貨を入れ何も買わずに釣銭ボタンを押すと、さっき入れた硬貨と額面は同じだが、別の硬貨が出てきた。
わかりにくいので具体例をもって説明すると、たとえば昭和50年製造の100円玉を入れて釣銭ボタンを押すと、昭和48年製造の100円玉が出てきたりする。つまり、額面は同じだが、製造年が異なる別の硬貨などが出てくるわけだ。

現代のたばこ自動販売機の構造がどうなっているのか正確にはわからないが、今は投入した硬貨(もしくは異物)がそのまま吐き出されるようになっているのではないかと思う。
そうしなければ、偽硬貨を投入して、本物の硬貨を手に入れる犯罪が可能になるから。

もちろん、当時の僕は、偽造コインのロンダリングにその自動販売機を利用していたわけではない。
あくまで、違う製造年のコインを手に入れることが目的だったのだ。全製造年をコレクションするとかそういう趣味があったわけではなく、なんだか知らないけれど、異なる製造年のものが出てくるというカラクリそのものが楽しかったのだ。

小学生って、大人にとっては何が楽しいのか良くわからないものに楽しみを見出すものだ。


今、自分が小学生だったとしたら、やっぱりたばこの自動販売機で、いろいろ遊びを展開することだろうと思う。
友達何人かと集まって、顔認証方式のたばこの自動販売機のところに行って、
「顔認証をだましてたばこを買うゲーム」
なんてのをやるだろう。
しかめっ面をしてみたり、フェルトペンで顔にシワを書いてみたり、おっさんくさい眼鏡をかけたりいろいろ工夫して暗くなるまで遊んでしまいそうだ。

そういうのが京都府内のあちこちの校区でブームになって、
「おいおい、城陽にチョー強ぇやつがいるらしいぞ」
なんて評判になって、そいつがこのニュースの少年(10)なんだろうな、なんて思ったりして、一人でニヤニヤした。

未成年者の喫煙防止のため導入された顔認証方式のたばこの自動販売機で、京都府城陽市の小学5年の男児(10)が「成人」と認証され、たばこを購入していたことが、府警少年課の調べでわかった。

こういう、どうでもいいようなことを考えてニヤニヤしながらblogを書くあたり、当方はいまだ小学生並みなのかもしれない。

まぁ、「少年の心を忘れていない」という特徴は女の子にモテる要因の一つらしいから、まんざらでもないかもしれないと思ったり、思わなかったりだが。

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