愛染さんスタンプラリーの第4弾は、神戸市灘区、摩耶山頂にある天上寺。
長くて曲がりくねった道(ここで Paul McCartney の歌声が聞こえた人、気が合うね)を、半分車酔いしそうになりながらズンズン登る。当方のシャア専用 WiLL CYPHA の1300cc のエンジンも苦しそうだし。
ヘアピンカーブの連続で、ほとほとイヤになって引き返そうかと思った矢先、道の両サイドからアジサイが目に飛び込んできた。沿道に延々とアジサイが植わっていて、ちょうどシーズンで美しかった。想像力を少々働かせれば、アジサイのじゅうたんの上を走っているような錯覚も得られる。
右の写真は天上寺へ歩いてる途中の写真。アジサイが少ないのが残念。運転中はもっと密度の高いところも通ったのだけれど、さすがに写真は撮れなかった。
そしてまた、神戸の町が見下ろせるので、夜景で釣って女の子を連れ込むのも良さそうだなぁと、邪なことで頭がいっぱいになったり。
昼はアジサイ、夜は夜景。最強じゃないか。
そんな邪念を抱きつつ寺に参拝していいものかと思わないではないが、当方の目的は愛染明王の見仏である。愛染明王といえば、愛欲を追求することを通じて悟りを開こうとする明王だ。むしろ雑念でいっぱいになりながら参拝した方が、好都合ってもんじゃないか。
そんなわけで、いつかデート(デート?デートなのか!?)でここに来ようと思った。
天上寺は、昭和51年に失火により消失したそうだ。その後、昭和61年頃に再興されたそうで、仏像はどれも真新しい。
京都や奈良の古寺のありがたい仏像(国宝とか)は、塗料ははげているし、あちこちひび割れだらけだ。それらの仏像も数百年前はこのような姿をしていたのだろうと想像も膨らむ。
本堂(金堂)の中央には十一面観音像が安置されていおり、それが本尊だろうか。
そして、中央前列には、真紅の愛染明王が睨みを利かせている。カッコイイ。
この本堂はたいへん明るく、仏像の細部までよく見ることができた。愛染明王の光背に、金色で炎のような模様が入れられている。僕は、このような模様を施されている愛染明王を他所で見たことがなかったので興味深かった。また、ひざ掛けは彩色されているのではなくて、布が載せられているようだった。このような愛染さんのひざ掛けも、僕は初めて見た。何もかもが興味深い。
フレームから切れてしまったけれど、愛染明王の向かって右側には、真っ青な不動明王が置かれていた。そして左側には、摩耶夫人像があった。
摩耶(まや)夫人とは、釈迦の実母であり、いうなれば仏教界の聖母だ。キリスト教の聖母マリアに相当するわけだ。かの空海こと弘法大師が、中国から摩耶夫人像を持ち込み、この地に祭ったため、この山は摩耶山と呼ばれるようになったのだ。
本堂の横には、摩耶堂という摩耶夫人専用のお堂もあった(写真は、摩耶堂内の摩耶夫人像)。
摩耶夫人像の腰部分をよく見ると、帯にベビー・釈迦が付随している。カンガルーみたいだな。
ていうか、摩耶山の名を冠するだけあって、摩耶夫人はこれだけに終わらない。
境内に入ってすぐ、手水所の正面に、天竺堂と名づけられた小さなお堂がある。ちょうど電話ボックスくらい大きさ。中を覗くと、真っ白い肌にセクスィー・バディ、そしてエキゾチックな造作をした美女がたたずんでいらっしゃる(ただし、子持ち)。
「天竺堂」という名称でピンと来た人がいるかもしれないが、インド人風の摩耶夫人像が置かれていたのだ。
なぜインドかというと、まず、この寺を最初に開いたのが、法道仙人というインドからやって来た高僧であるという点。つまり、インドとの直接的なつながりがあるのだ。そして、その事実を知っている付近のインド関係者たちが、昭和の寺復興の際に多くの寄進をした。その記念に、インド人風の摩耶夫人像を作ったそうだ。
なお、材質はインド産の大理石だそうだ。
顰蹙をかうことを躊躇せずに言うなら、この妖艶さは勃起してしまっても仕方ないレベル。
あのベビー・釈迦の左手になりたいよ、俺は。あれは推定Fカップくらいですか?
つーか、当方は完全にノックアウトされてしまった。この仏にゾッコン命だ。生涯、他の仏(e.g. 吉祥天女、弁財天)には浮気しないよ!
アジサイと夜景のコンボで、女の子とのデート(デート?デートなのか!?)コースにしようと思っていたんだけれど、この天竺・摩耶夫人像の前ではどんな女の子も out of 眼中 になってしまいそうで怖い(ただし、山瀬まみ、もしくはそれに準ずる女性は除く)。
ついでだから、逆サイドのご尊顔も載せちゃう。なんと、鼻ピアス。
天竺・摩耶夫人への愛欲を昇華して、悟りを啓く道は険しいぞ、俺。
天上寺にお出かけの際は、愛染明王はもちろん、天竺・摩耶夫人を見逃すことなきよう。
【摩耶山天上寺】
住所: 神戸市灘区摩耶山町2-12
Tel: 078-861-2684
拝観料: 無料
駐車場: 境内の目の前にコインパーク。1回500円。
※固有名詞の誤変換チェック、よーし!
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