西国愛染十七霊場の16番、和歌山県高野町の福智院に行ってきた。
和歌山の高野山といえば、比叡山延暦寺と並ぶ国内の仏教聖地。多くの参拝者を集め、彼らの宿泊施設(宿坊)も多数整備されているそうだ。
今回訪問した福智院もそんな宿坊の一つだそうだ。
僕はいつもの通りに駐車場に車を停めたのだが、周りの人々の様子が、他の寺で見るような参拝客と違って少々とまどった。人々は大きな宿泊荷物を持ち、予約の旨を伝えて建物に入っていく。建物の中も、浴場や客室への案内板があちこちにある。従業員が全員作務衣を着用した温泉旅館といった感じ。
入り口で人々をさばいているお兄さんに「愛染さんを見に来たんですけど・・・」と声をかけるのにも少々勇気が必要だった。僕は予習せずに行ったので場違い感満載でした。これから行く人は心の準備を怠らぬよう。
一方、客人をもてなすためか、建物の内外ともに小奇麗に整備されていて、とても気持ちがいい。
福智院の業務は宿坊がメインだけれども、ちゃんと信仰用の設備は整えられている。
温泉旅館特有(?)の複雑な廊下を案内してもらい、本堂へ案内してもらった。
本堂は薄暗かったのだが、お坊さんがロウソクに火をつけてくれた。
すると、薄暗闇の中に愛染明王のシルエットがほのかに浮かび上がり、幻想的な雰囲気は見ごたえがあった。当方の目が悪いこともあって、像の細部まで見ることは叶わなかったが、厳かな雰囲気に酔うことができた。変に観光ズレしているわけではなく、シチュエーション鑑賞としてはなかなかの穴場かと思われます。
上の写真は庭から本堂を見たところ。建物の中を大きく迂回してこの本堂に行くと、愛染明王さんが正面に祀られているのです。
【福智院(ふくちいん)】
住所: 和歌山県伊都郡高野町高野山657
電話: 0736-56-2021
駐車場: 目の前に20台分くらい
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