当方は Michael Jackson の大ファンだ。ただし、ちょっと屈折している。
彼を揶揄する替え歌を作ったり、中学生の時に使っていたペンケースがマイケル・ジャクソン(?)だったり、ついにはマイケルになりきってみたり。
こんな当方なのだから、この遺品展を見逃せるだろうか。いや見逃せない。(反語)
開催期間も7月4日までなので、このチャンスを逃すと後が無い。
入場料は2,000円であった。ただし、東京タワー展望台チケットの半券を提示した場合は10%割引適用となり、1,800円で入場できる。
同じMJでも、当方が先日名古屋で見学したみうらじゅん100冊展は300円(名古屋市交通局 ドニチエコきっぷによる割引適用)の入場料だった。それに対して King of Pop の MJ こと Michael Jackson の入場料は割引後でも 1,800円。価格比6倍。格の違いを見た思いがした。
展示内容は、Michael Jackson の愛用品の数々。
特に多かったのがステージ衣装。
実物を見ると、スワロフスキーのクリスタルが、本当にアホみたいに大量に貼りつけてある。特典映像の中で衣装担当の人が「眩しすぎて、サングラスを付けないとクリスタルを縫いつける作業できないよ。」みたいな、本気ともジョークとも思えない発言をしてる。今回僕は、それがジョークではないことがよくわかった。
展覧会会場の常として、全体の照明が暗い。その中で展示品にスポットライトが当てられている。そのライトがクリスタルに反射して、マジでマブい。冗談じゃなく、目がチカチカする。驚いて口がポカンと開くやら、呆れ笑いの形で口が固まるやら。
THIS IS IT の衣装ではないが、80年代に Michael が実際に使っていたクリスタル付きの白い手袋(たぶん、レーガン大統領に会った時にも着用していたやつ)が特に輝いていた。歴史的な背景を知っているという心理的な効果もあるだろうが、とにかく眩しくて眩しくて、正視できないくらい。ありゃスゲェ。(文末に展示会プログラムの写真を載せた。そのページに写っている手袋)
また、普段は脚光を浴びることの少ない(脚なのに!!)靴をじっくり見ることができたのが面白かった。
Smooth Criminal (youtube)で有名な体が傾くダンス。あれは靴底に仕掛けがあって、ステージの金具にひっかけて体が倒れないようにしている。特許も取得されており、仕組みだけは知っていた。しかし、実物を見ることができたのは貴重だった(リンク先にあるのと全く同じように、カカトに切込みの入った靴が展示されていた)。
また、THIS IS IT の本番で使用するはずだった靴も興味深かった。全ての靴の中敷きに、イニシャル “MJ” を型どった金のロゴが入っていた。履いてしまったら絶対に外から見えないところにまで細工をするなんて、どういうこっちゃと驚いた。
その他、衣装に関しては、Remember the time (youtube) のPVで着用していた古代エジプト風衣装が僕には印象的だった。あの時期の Michael のPVはどれも中性的で、僕の好きな時代だ。中でも Remember the time は衣装の様子やダンスのエキゾチックさと相まって、より性別不明な感じになっている。その大好きなビデオの衣装が目の前にあることに、とても感激した。
PV のセットもいくつか展示されていた。
世界一金のかかっているPVとしてギネスブックに登録されているという Scream (youtube)に出てくるSFチックな椅子とキーボード。それから、僕が思わず手を叩いて笑ったのが、Leave me alone(youtube) に出てくるシャトル。あの緑のボディのへんちくりんなシャトルが目の前にあって、ちょー笑った。20年以上前に撮影されたはずなのに、まだ残ってたんだ。
THIS IS IT のステージ、Thriller の時に使うはずだった大道具も展示されていた。
会場をゆらゆらと飛び回る花嫁の幽霊ハリボテ(映画でも見ることができる)。映像で見るとショボさ満点で「なんじゃそりゃ」って突っ込みたくなるのだが、実物を見るとかなり精巧に作られていた。これが観客の上を飛び回ったら、確かにステージ上の人物、もしくは大型スクリーンの中の映像が本当に飛び出してきたと錯覚するかもしれない。
さらに Thriller では、Michael が蜘蛛の模型から飛び出してくるという演出もあった。この模型もまた、映画で見るとあまりにしょぼくてガッカリする代物。しかし、展示されている実物を見て考えを改めた。細かいところまでよく作られているし、あちこちにクリスタルが貼りつけられている。無駄に豪華で凄い。
Thriller 関係ではもう1組。バックダンサーたちがモンスターに紛争するマスクと衣装がマネキンに被せられて立体的に展示さていた。すごく良かった。
その他、グラミー賞のトロフィーや Thriller のプラチナディスク、自宅(ネバーランド)に置かれていたピアノや玉座、王冠などめったに見られないであろうものがたくさんあった。
出口は、ネバーランドから持ってきたという本物のアーチだそうです。(なお、これ以外のものは絶対に写真を取るなときつく言われる。逆に言えば、これは撮って帰れというニュアンスが感じられた)
展示会プログラム(下写真)は3,000円でした。品物を入れてくれる袋もMJ。ただし、みんながコレクション用に欲しがるためだろうか、どんなにたくさん買っても小分け用の袋はあげません、みたいな張り紙があった。また、レジの人が妙にうやうやしく品物を扱うのも印象的だった。指紋とかが付いたらすんげぇクレームなんだろうな。同情しました。
感激の嵐でした。