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喫茶工房まほろば のかき氷

 悲しいことに、当方宅にはクーラーがない。扇風機はある。京都府に住んで7年になるが、なんとなくクーラーを買いそびれてそのままになっている。
 家は高台にあるので夜はそれなりに涼しい(こともある)。平日の日中は会社のビルにいるので涼しい。問題は休日の昼間だ。

 今日は家にいてDVD見るなどしていたのだが、午後になってどうにも暑さに耐えきれなくなった。
 奈良町の樫舎まで豪華かき氷を食べに行こう(参考: 去年行った様子)と思った。しかし、残念なことに、樫舎は10人くらいの待ち行列ができていた。このクソ暑いのに、狭い店内で人と接近して待つ元気はない。もちろん、店の外で待つのでは太陽に灼かれる。
 別にムカついたわけではないが、いやにあっさりと樫舎のかき氷は諦めた。

 このあたりは、奈良町と呼ばれる一帯で、近所にはのんびりしたカフェが多い。どっかそこら辺でかき氷にありつけるだろうと思ったからだ。

 はたして、樫舎から横断歩道を渡って南下すること数十メートル。
 喫茶工房まほろばという店にかき氷の幟が出ているのを発見したので、入ってみることにした。


 写真でわかるとおり、店構えはちょいとアヤシイ。よくわからない民芸品やら工芸品が店内から溢れ出るように並べられている。
 引き戸の周りには、手作り布製バッグが陳列されている。その商品が挟まっていて、戸がきちんと閉まらない。

 おいおい、大丈夫かよ。

 いやいや、大丈夫だった。
 少なくとも、かき氷はちゃんと出てきた。そして、美味しかった。

 かき氷は600円。内容物は上の説明図の通り、偽りはなかった。
 トッピングの選択も、図に示されている通りに選ぶことができる。しかし、デフォルトは「ミルクあり、金時あり、抹茶アイス & 抹茶シロップ」という組み合わせらしい。
 抹茶がかぶるのはどうかと思い、そのことを告げてみるも、おばちゃんはダブル抹茶にこだわりがあるらしく、あまりいい顔はしなかったようにみえた。本心で嫌がっているのか、たまたまぶっきらぼうな喋り方をするパーソナリティなのかはわからないから、あまり責める気はないけど。
 ダブル抹茶をやめてくれと言えば、ちゃんと対応してくれるようだ。たとえば、隣のテーブルに座ったカップルは「バニラアイス&黒蜜シロップ」という、デフォルトトッピングに真っ向対立するオーダーを宣言したがちゃんと出てきたし。

 そう、ここのおばちゃんは、愛想の良い関西人の平均からすれば、ちょっととっつきにくいかもしれない。しかし、真面目に仕事をしている人のようだし、かき氷で冷えすぎた身体を案じて温かいお茶を出してくれるなどの気遣いもある人だ。
 読者においては、店の雰囲気の怪しさやおばちゃんの少々足りない愛想に臆することなきよう。

喫茶工房まほろば
住所: 630-8333 奈良市中新屋町19
TEL/FAX: 0742-26-2526
定休日: 木曜(だと思う)
営業時間: 不明
駐車場: なし
最寄り駅: 近鉄奈良駅 徒歩10分
客席: 4人がけテーブル×3 程度


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