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買い物ブギ: 東海道五十三クリング(3)

今日は、朝から僕はてんやわんやの大騒ぎ。
東海道五十三クリングの出発前の山場、自転車購入の日であった。

朝5時半に勝手に目が覚め、家庭菜園に水やりをし、『おひさま』を見て、シャワーを浴びて身支度を整えても、まだ8時半。自転車屋さんは10時開店だからまだまだ時間がある。ちょっと遠い自転車屋さんに行くつもりであったが、30分ほどで着く距離だ。
早く自転車を見に行きたくて、家でジリジリしていた。意味もなく家の中をあちこち歩いたりしていた。
わてホンマによー言わんわ。

マクドナルドで飯でも食えば時間も潰れるだろうと出かけたのだが、さすがは天下のマクドナルド様である。注文から1分半くらいでマックホットドッグクラシック・セットが揃ってしまった。ゆっくりゆっくり食べたつもりでも、2分位で食べ終わってしまった。さらに1分位ぼーっとしながらコーラSを飲んだのだが、もうこれ以上時間が潰せない。
わてホンマによー言わんわ。

時計は8:50。これからお店に向かっても、開店30分前についてしまう。そうなったらそれまでだ。店の前に車を停めさせてもらって近所を散歩しよう。そう思って車を走らせた。
途中で、FRPで作られた動物オブジェがたくさん陳列された妙な会社(有限会社パウ)を見つけた。車を停めて撮影し、ニンマリしたり、twitterに写真をアップしたりした。

そうやって時間を潰しても、やっぱりお店には9:35くらいに着いてしまった。開店25分前である。
わてホンマによー言わんわ。


* * *

店を覗いてみると、ドアの鍵は開いていて、中では2人の店員さんが床にしゃがみ込んで自転車に取り組んでいた。
何はともあれ人がいるんだから声だけでもかけてみようと、目当ての自転車屋さんちばサイクルに飛び込んだ。

TREK FXシリーズの 7.3、7.5 (2011年)、ならびに 最新型2012年モデルの7.3や7.5も陳列されていた。このちばサイクルはTREKの試乗車や在庫が豊富だと事前に調べて来たのだが、それに間違いはなかった。

僕は「FXで東海道五十三次を走ろうと思います!ちなみに自転車は初めての超初心者です!」と店のお兄さんに宣言した。

すると、お兄さんは「2012年の FX 7.5 は新発売で上等、買いなはれ」と勧めてきた。
対して僕は「兄ちゃん、それ10万円近くするやんか。ワテの予算はその半分やねん。7.3 にしよ思てまんねん」と反論。
兄さん「7.5 は前輪を支えているところがカーボンのなんちゃらで、長時間の走行でもかんちゃらで、全然疲れが違いますよ!正直、7.3 では完走は無理だと思います!」
俺「確かにナヨナヨしている僕だけど、今回は気合充分なんだよ!それに、やってみなくちゃ無理かどーか、分かんねーだろ。つーか、カネねーんだよ!!」
兄さん「しかし、たとえば、このブレーキのところを見てください。ほら、こっち(7.3)はこんなにしょぼいんですよ!」
俺「けど、けど・・・」

そんな押し問答が続いた。
お兄さんは、もちろん「高いの売りつけてウハウハ」という思惑もあったのだろうが、じっくり話をしていると、僕のチャレンジを成功させようと一生懸命になってくれているのがよくわかった。それはとてもありがたいことだ。
そうこうしている間に僕の気持ちもだんだん揺れてきた。

そしてついに・・・。

この夏は、新しいケータイ(MEDIAS WP N-06C)も欲しかったということを思い出した。
だから、頑なに安いほう(FX 7.3)へ固執することにした。

僕の切り札はこのセリフだった。
「だって、7.5(高い方)には赤いのがないじゃん。7.3(安いほう)だと赤あるじゃん。ほら(窓の外のシャア専用サイファを指差す)、僕は車も赤なんだ。だから絶対赤い自転車にする!」
この一言で、お兄さんは わてホンマによー言わんわモードになった。

車体は安いのにしたが、それを少しでもカバーするために付属品には万全を喫した。
たとえばヘルメット。真っ先に追加購入した。しっかりとあご紐を締め、今まさに出発せんとすと言わんばかりの万全の試着をした。きちんと頭にフィットするのを確かめ、安全第一をモットーとした。こんな思いつきの企画で大怪我したり死んでしまったりしたら、自分としても泣くに泣けない。
ブログ読者にもいろいろと迷惑をかけることになるだろう。職場でコッソリ読んでいて、当方のマヌケな死を知るやいなや盛大に吹き出すことだろう。そうするとアナタが仕事をサボっていたことが上司にバレて、冬のボーナスの査定も下がるだろう。そんな迷惑をかけるわけにはいかないので、死なずに完走したいと思うわけである。
ちなみに、赤いヘルメットをかぶった時、店のお兄ちゃんは「やっぱり、赤が似合いますねー!」などとおべっかを使いやがった。バレバレなんだよ!と心のなかで突っ込みながらも、悪い気はしなかったことをここに記しておく。

手袋も買った。指先が抜けている、カッコイイあれである。とにかくかっこ良さそうなので履きたかった。それがどんな効果があるのかは知らない。
単なるカッコつけ野郎だと思われると癪なので、店のお兄ちゃんには「やっぱり、転んだりして手を付いたときに、手を怪我しないように気を付けないとね」などと弁解がましく言っておいた。お兄ちゃんはそれを見抜いたのか「いやいや、転ぶことなんてまれですよ。ふふ」と嫌な笑いを浮かべやがった。くっそー。
しかも、「手袋も当然赤で決めますよね!」なんて言いやがる。なんか悔しかったので「いや、そこはワンポイントで黒にしようと思うんだ」と言ってしまった。なんかクヤシイ。

その他、替えチューブ、空気入れ、輪行袋(帰りは自転車をバラして新幹線の予定)などを一通り揃えた。
本当は今日もって帰って、早速乗り回したいと思ったのだが、組み立てやキャリアーの取り付けに時間がかかるという。頑張ってやれないこともないけれど、仕事が雑になるのも嫌だと言っていた。なかなかの好青年である。

しかも、毎週日曜日の朝に、店では初心者向けの講習会(パンク修理の方法など)をやっているという。
明日の納車ということにすれば、その講習会に出席できるので一石二鳥ではないかという話だった。断る理由はなかった。
また、その講習会では自転車のばらし方は扱わないのだが、お兄ちゃんが特別に僕のために補講でそれを教えてくれるという。とても親切だ。

そんなわけで、明日も開店と同時に相模大野駅近くのちばサイクルに出没する予定。天気さえ良ければ、電車で行って自転車で家まで帰ってこようと思う(15kmくらい)。楽しみなり。

そして、自転車が無事確保できたので、東海道五十三クリングは本格的に始動します。

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