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映画『ティファニーで朝食を』を見た。

アメリカに向かう飛行機のビデオ・オン・デマンドで見た。ネコとオードリー・ヘップバーンとミスター・ユニオシ(ミッキー・ルーニー)が最強に可愛い映画だった。いいフライトだった。

特にネコ。茶トラのかわいいネコ。カワイイくせに演技派のネコ。映画を見ながらニヤニヤが止まらない。そして、ネコとの別れの雨のシーンは泣けてくる。
ネコ好きは見逃してはならない名作。

『ティファニーで朝食を』は1960年ころのニューヨークを舞台にした映画。

オードリー・ヘップバーンが演じるルーニーは、田舎を飛び出し、身寄りのない大都会で一人で暮らしている。ただし、彼女は定職につかず、男を手玉に取り、彼らから貢がせた金で暮らしている。かなり自由奔放でエキセントリックな性格なのだが、彼女に魅了される男は後を絶たない。かなりの稼ぎになっているはずなのだが、どういうわけか浪費してしまい、ほぼその日暮らしのような状態でアパートに住んでいる。彼女が真に愛しているのは、街で拾ってきた名もついていないネコと、軍に入隊した実の兄だけだ。彼を除隊させ、自分の稼ぎで暮らせるようにするのが夢だ。

ある日、アパートの階上にハンサムな男性ポール(ジョージ・ペパード)が越してきた。ひょんなことから彼と顔見知りになったのだが、彼は売れない作家で、裕福な人妻の愛人として生きていた。似たような境遇のホリーとポールはいつしか親しくなった。しかし、自分の境遇を恥じると共に、金持ちと結婚して成り上がるという荒唐無稽な夢を捨てきれず、ふたりの距離は完全には近づかない。

・・・そんなお話。

もう50年も前の映画なのに、全然古臭い感じがしなかった。もともとが華やかな衣装や街の風景だということもある。
そして、後ろ盾もなく自分の夢だけを信じて都会に進出、生きるのに精一杯になってしまって、そもそもの夢を忘れかけてしまうという主人公たちのおかれた立場は、現代の「自分探しの若者」に通じるような、通じないような気がして、古い物語だとは思えなかったのだ。

主人公たちが住むアパートには、風変わりで口うるさい日系アメリカ人のミスター・ユニシオ(ミッキー・ルーニー)という人物が住んでいる。
当時の日本人のステレオタイプを滑稽に描いたキャラクターなのだが、その可笑しみは憎めない。

かわいいオードリーがユニオシをやり込める様子も、なんだか胸がすくようで見ていて楽しかった。

そして、茶トラのネコがとにかくかわいい。
必見映画ですね。今さら僕が言うまでもないのかもしれませんが。

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