NHK『あまちゃん』第80回

隣家へ引越しの挨拶に行ったところ乳児のいる若夫婦が住んでいたのだが、その奥さんが中学生に見えるほどの激烈ベビーフェイスだったせいで、思わず変な気を起こしそうになってしまった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第80回めの放送を見ましたよ。

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第14週「おら、大女優の付き人になる」

アキ(能年玲奈)が種市(福士蒼汰)が劇場そばの無頼鮨で食事をしていると、社長の荒巻(古田新太)と鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が連れ立ってやって来た。ふたりがただならぬ関係であると聞いていたことや、事務所では恋愛禁止のため種市と一緒にいるところを見られてはまずいため、アキはとっさに隠れた。

ふたりは付き人のことについて話をしていた。プライバシーを大切にしたいと考える鈴鹿は、先日運転手をクビにしたという。自分の行き先や自宅に、他人が常に付いて来ることに我慢がならないのだという。専属運転手までクビにするという鈴鹿の潔癖症に荒巻は呆れた。そして、以前に荒巻も鈴鹿のマネージャーをしていて、1年間でクビにされたことを引き合いに出し笑うのだった。

荒巻は、鈴鹿に新しい付き人を薦めた。岩手から来た面白い子がいて、鈴鹿のデビュー曲「潮騒のメモリー」を歌っているので調度良いと言うのだ。それはまさにアキのことであった。鈴鹿は、同じ店で一度アキに会っているし、アキも「潮騒のメモリー」のことを鈴鹿に話した。しかし、鈴鹿はそのことがうろ覚えであった。そこまで話すと荒巻は仕事があると言って先に帰り、まもなく鈴鹿も帰っていった。

ふたりが帰り、やっとアキは緊張がとけた。同じく話を盗み聞いていた種市も、芸能界の厳しさを垣間見た思いがした。

話題はユイ(橋本愛)のことに戻った。彼女の上京を信じて疑わないアキに対して、種市はユイはすでに上京を諦めているのではないかと話すのだった。これまで順風満帆で挫折したこともなくプライドの高いユイなので、今の状況に耐えられないはずだと言うのだ。北三陸市で地方アイドルとして活躍するのが良いだろうと意見を述べた。

それを聞いたアキは激昂した。ユイを侮辱したことはもちろんだが、種市の何事にも対する後ろ向きな態度に腹がたったのだ。以前の種市は何事にも熱く、真っ直ぐであった。田舎にいれば田舎の悪口を言い、東京では東京の悪口を言うような人間を嫌っていたはずだ。しかし、今や種市は正反対になったと詰った。東京の悪口を言い、仕事を辞めて故郷に帰るという種市に激しく失望したのだ。自分の初恋の相手の器の小ささを知り、怒りと悲しみが渾然一体となった。

アキの大声は、店の大将・梅頭(ピエール瀧)からもたしなめられるほどだった。それを潮にふたりは帰ることにした。種市が支払いをしようとすると、梅頭はすでに鈴鹿ひろ美から代金をもらっているという。アキは、鈴鹿がアキの存在に気づいていたのだと知った。

その頃、ユイの父・功(平泉成)は順調に回復していた。家族が付きっきりでリハビリの介助をすることで、通常よりも早いペースで回復している。もうすぐ退院もできそうだという。

しかし、功の回復とは反比例するかのように、ユイの母・よしえ(八木亜希子)は憔悴していった。功が倒れてから1ヶ月半、ずっと緊張していたのだが、退院が近づくに連れて気が緩んできた。それまでの反動で疲れが一気に出てきたのだ。

よしえはひとりで病院から家に帰ろうとしたが、どうにも家へまっすぐと足が向かなかった。喫茶リアスに立ち寄り、春子(小泉今日子)とふたりきりで話をした。春子もよしえの疲労を感じ取った。無理をせずに、街の人々に助けを求めることをアドバイスした。どうせみんな暇でおせっかいなのだから、良くしてくれるはずだという。しかも、春子や駅長・大吉(杉本哲太)、観光協会長・菅原(吹越満)はいずれも高校教師時代の功の教え子であり、協力を惜しまないと言って励ました。

功の退院の目処が立ったことで、ユイも上京の準備を再開した。そして、ユイはアキにメールを送った。その文面はこれまでのように空虚なものではなく、心のこもったものだった。アキの頑張りに自分も励まされた、必ず上京するというアキとの約束をもうすぐ果たせそうだなどと、前向きな言葉が綴られていた。それを見て、アキも喜んだ。

ある晩、アキは無頼鮨の裏口に佇んでいた。ごみの処分に出てきた大将・梅頭は、アキの思惑を理解した。アキは鈴鹿に礼を言いたいのだ。ちょうど鈴鹿が店に来ていたので、アキを店内に入れてやった。

アキは鈴鹿に2度も会計をもってもらったことの礼を言った。そして、改めて自己紹介をした。鈴鹿は上機嫌で話を聞いた。
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無頼鮨の大将・梅頭(ピエール瀧)は、極端に口数が少なく、客に対する返事も微笑で答えるというキャラクターです。その様子を見ていた鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)は「小林薫のつもりかしら?」とツッコミを入れていました。

僕の知る限り、ドラマ『深夜食堂』での小林薫の演技のようでした。だから、鈴鹿は『深夜食堂』を引き合いに出したのかと思いました。調べてみると、ドラマ『深夜食堂』の放送開始は2009年10月から。『あまちゃん』の現在の時間は、2009年の初秋であり、『深夜食堂』の放送が始まっているかどうかは微妙。

ただ、功(平泉成)が倒れてから1ヶ月半という台詞がありました。彼が倒れたのは、アキ(能年玲奈)の上京の日で、8月23日(乗車券に書かれた有効期限から読み取れる)。そこから1ヶ月半となると、ちょうと10月の上旬。ギリギリ『深夜食堂』は放送されている。というわけで、鈴鹿ひろ美はドラマをリアルタイムに見ており、その小林薫の演技をよく見ていたということか。深夜ドラマだったはずなのに、よく見てるなあ、鈴鹿ひろ美。

ていうか、小林薫の別の出演作で、もっと梅頭に似てるやつがあったらごめんなさい。

『あまちゃん』ヒストリー(時系列表)
『あまちゃん』 つづく

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