今から15年位前,伊賀の里の厳しい忍術訓練で出会い,当時の厳しい訓練で20人いた同期生がバタバタと脱落していく中(特に,忍法逆さ歩きの修行では,天井の下に竹槍が設置してあり,忍術に失敗して落下しようものなら・・・),彼女と僕はお互いに励ましあい,助け合い,将来の夢を語り,それこそ刎頚の交わりであり,忍の世界に生きる者として,いつ失うとも知れない命なのだけれど,2人とも今のところまだ生きており,昨日もとある庄屋の家に侵入して任務を果たしてきた,というのは,賢明な読者ならすでにお気付きであるだろうが,ウソっぱちであり,しかしまぁ「無二の親友」であり「刎頚の交わり」というのはウソじゃないわけで,それだけは読者諸氏も頭に留めておいて欲しいわけで.
ところで,くだらない”恋愛指南記事”とか読むと,よく「男と女の間に友情は成立するか?」みたいな記事がよく出てくるわけで.
「ったく,つまんねー記事だなぁ」とかブツブツ言いながら,よく読むんだケド.;-p
そして,こんなことは別に声高に言うことでもなんでもないけれど,ボク的には「男と女の間の友情」は十分成立してます.
2人だけの問題なので,世間に対して立証することは不可能なんだけれど,一緒に修行したくの一さんとの間に「いわゆるそういう関係」は一切ないわけです.
疑う人は,勝手に疑ってくれていいケド.
さてさて,そんなくの一が「千本鳥居を見たい~,見たい~,見たい~!」とダダをこねるもんだから伏見稲荷大社に行ってきました.
↑ファイル名は”Sentory.jpg”.ご存知「サントリー」をもじってみた.われながら,イカしたファイル名だ.
千本鳥居も良かったけれど(30分くらいがんばって「四辻」と言うところまで行くと,京都の街が展望できます),今回一番面白かったのは,「おもかる石」という”自分の願いが叶うかどうか試すことのできる石”.
写真のように,灯籠が2基あり,それぞれの灯籠の上には固定されていない石が置いてあります.
「おもかる石」の横にある立て札には,以下のように説明書きがあります.
「おもかる石
灯籠の前で願い事を祈念して石灯篭の空輪(頭)を持ち上げ,そのときに感じる重さが自分が予想していたよりも軽ければ願い事が叶い重ければ叶わないとする試し石で,一般には『おもかる石』の名で親しまれている.」
ぜんぜん,持ち上がりません.かなりがんばっています.腕の筋肉(のようなぜい肉?)がプルプルしています.
本人は「え~,絶対持ち上がらない.すごく重いよ.これって,誰がやっても持ち上がらないんじゃない?」と,あくまで自分の望みが叶う余地がないとは解釈せずに,石が重すぎると主張.
そこに,僕らの様子を伺っていた観光客らしきオバサン(もしかしたら,甲賀流の刺客かもしれない)が前に進み出て,なにやら手を合わせてお願い事をし,石を持ち上げた.
そしたら,もちあがるじゃないですか!しかも,僕らを横目で見ながら,「あら,随分と軽いわ」と勝ち誇ったように言うじゃないですか!
僕らが立てた,石が重すぎるという仮説は,あっさりと棄却されちゃったわけで.
しかし「でもなぁ,願い事が叶うかどうかで石の重さが変わるなんて,ちょっと信じられないよな~」と思うのが,人情なわけで.
あ,持ち上がった・・・.
確かに,願い事の内容によって,重さが違った・・・.
これって,これって・・・.
こりゃ,僕もカメラマンだけやってる場合じゃないよね.
つーことで,僕もちょっとお願い事を念じて,石を持ち上げてみました.
・・・うぉ,想像していたよりも軽く感じたぞ.っつーことは,ボクのお願い事は叶うって事ですな.むふふ.
そんなこんなで,何かお願い事があって,それが叶うかどうか気になる人は,「おもかる石」にチャレンジしてみることをオススメします.
「くの一さんのお願い事は暴露したくせに(しかも,2つとも),自分が何を願ったのか白状しないのかよっ!」
というツッコミが聞こえた気がする・・・.
僕のお願い:「今夜,くの一ちゃんとチョメチョメできますように」(。。)\バキ☆
だめじゃん,俺.鬼畜やんけ.「男と女の友情」はどこ行ったねん?
で,気になるその夜は・・・
何もなく,とても清い夜でした.
家でチーズフォンデュを食って,たくさん撮った写真を見て,15年の付き合いの思い出話を語って,別々の部屋でぐっすり眠った.
「いわゆるそういう関係」は一切ないわけで.疑う人は,勝手に疑ってくれていいケド.(再掲)
う~ん,「おもかる石」もどこまで本当なんだろう,と,ちょっぴり疑念を抱いてしまった残暑の夜.
偽りのない本心を最後に付け加えておくと・・・
お稲荷様にお願い事をして「おもかる石」のお墨付きをもらったにも関わらず,「いわゆるそういう関係」がなかった.
それは,すごく嬉しかった.
僕たちは,一生「男と女の間の友情」で仲良くやっていけるな,と実感できたわけで,すごくすごく嬉しかった初秋の夜.
疑う人は,勝手に疑ってくれていいケド.(再々掲)