今から役10年弱前,僕の指導教官はまだ40台だったと思う.そんな彼が,生涯初の人間ドックに行った.彼にとって相当ショックな出来事だったらしく,病院から大学に直行するや否や,自分の部屋に篭ってしまった.
しばらくして学生の集まる部屋に,プリンタから出力された1枚の紙をもって現われた.
大人になんてなりたくなかった
こんなに苦しい思いをするくらいなら
僕はこの一節しか覚えていないが,とにかく彼は「胃カメラがどんなに苦しいものだったか」という自分の思いをポエムとして綴った.それを学生達に見せに来たのだった.