さらっと読めた。
大筋で面白かった。
僕的山場は、4章の「仮説と真理は切ない関係」。
科学哲学者ポパーの「科学は、常に反証できるもの」という、科学に関する定義の話とか。
自分をちょっと偉そうに語るなら、大学院時代にまぁ、「徒弟修業」で身に着けていた考え方ではある。
そういう意味で、某講座で受けた教育に感謝。
その反面、「なんで、そういうことも体系的に教えてくれなかったかなぁ・・・。ちっ」と、自分の不勉強を人のせいにしてみたり。
何の話かというと、要するに、
「科学的知見は、暫定的な”真理”であり、反証が見つかっていない場合のみ”とりあえず間違ってはいない”ということに過ぎない。そして、そのことを保障するために、理論は反証可能性を有していなければならない」
ってことかと。
この本、そういうことを啓発する科学哲学の入門書としてすごく面白かった。
しかし、そのことを過度に一般化して、対人コミュニケーションの話にまで当てはめようとしている部分は、ちょっとどうかと思った。