以前に当blogのコメント欄で、「まさか、未読?」とバカにされてしまった『進化と人間行動』を職場の同僚に貸してもらった。
そこまで疑り深い人はいないと思うけれど、「前に恥をかいたもんだから、借りたフリをしているだけで、実は入手していない」と思われる可能性もあるから、ちゃんと今日の日付とサインもつけた。
#紙片は、一部で有名なあのメモパッド。
ちょっと職場で某イベント用の資料作りをしていて、Singh (1993) のウェスト/ヒップ比の話とか、Buss et al. (1999)の嫉妬の男女差の話とかの情報を調べたくなった。
こういう話に詳しい同僚がひとつ下のフロアにいるので、トコトコ歩いて質問に行った。
そしたら、「あ~、長谷川先生の教科書に載ってるはず」と言って、本棚をゴソゴソと探して貸してくれた次第。
こんな同僚がそばにいることは、大変にありがたいことで。
ところで、本棚からこの本がなかなか見つからないというトラブルが発生したことを申し添えておく。
彼は「おかしいなぁ、おかしいなぁ。・・・そう言えば、去年の今頃、同じイベントの資料作りのときに、木公に貸さなかったっけ?」とか言い出す始末。
「俺は『進化と人間行動』を一度たりとも読んだことがない。blog でバカにされたくらい読んだことがない。読んだことがないどころか、生まれてから一度も本屋で手を触れたことすらない」
と豪語しておいた。
まったく自慢にもならないし、むしろものすごく恥ずかしいことなのだが、とりあえず威張っておいて、自分が借りていないことを主張。
ていうか、彼からはよく本を貸してもらって、しかもなかなか返さないものだから、見当たらない本は全て僕の本棚にあると思われているフシがある。ちょっと悔しい。
そんなわけで、長谷川寿一・長谷川眞理子『進化と人間行動』といえば、進化心理はもちろん、現代の心理学のかなりイケてる評判のいい教科書。
この機会に、思いっきりおさらいをしようと思っている、初夏の週末。
僕は「心理学概論」という心理学の初学者を対象とした授業で「進化と人間行動」をベースにした講義を行っていますが、学生からは「最後まで人間の話が出てこなかった」と言われています。
ちなみに、同じ授業を分担して担当している発達心理学の同僚は「最後まで大人の話が出てこなかった」と言われていました。
#後期には教養で「進化と人間行動」という授業を開講しますが、「セックスの話しか出てこなかった」と言われないように気をつけたいと思います。
つーか、心理学なのに「心」が出てこない(と、大彦講義を想像する)ところを突っ込まれないあたりが、話の分かる人たちなんじゃね?