およそ30年ぶりに天王寺動物園(大阪市)へ行ってきた。
当方は、母親の分娩の都合で、大阪府高槻市で生まれた。その後、父親の仕事の都合で北海道へ転居するまで、その地で暮らした。小学校2年生が終わるまで、高槻にいた。
小さい頃、何度か天王寺動物園へ行ったという、おぼろげな記憶がある。4-5歳の頃のことだろうから、よく憶えていないのだ。覚えていることは、動物園の出口が金属製の回転ドアになっていることだけだ。金属に挟まれて痛い思いをするのではないかとビビって、出るに出られなかったことだけはよく思い出せる。
当時の入園料がいくらだったのか、もちろん知らない。2010年6月現在の入園料は、大人500円だった。中学生以下は無料だった。料金体系は基本的にそれだけだ。つまり、中学校を卒業するまでは無料で、卒業したとたんに500円の費用がかかる人間となるのだ。
どうりで小さい子供を連れた家族連れが多いわけだ。子どもが何人いようが、大人の分だけ支払えばあとは無料だからだ。夫婦2人で1,000円、あとは子どもが5人いても料金はかからないのだ。
その上、園内のドリンクの自動販売機も観光地価格ではなく、街中と同じ価格であった。不況に優しい園である。家族で出かけたくなる気持ちもわかる。
家族連れに注目してみた。子どもは無料なのに、親が有料なのは先に述べた通りだ。金を取られた親は「損してなるものか」と思って、子ども以上にがめつく動物を見るのかと思いきや、そんなことはない。自分を犠牲にしても、必ず子どもを優先し、見やすいように配慮してやっていた。それが親心というやつか。
しかし、今日はカンカン照りで気温も高かった。いい加減にバテてしまっている子どもたちは、親の心を知らずに、グズるやら、居眠りするやら、ジュースにしか興味を示さないやら。
結果的に、親たちは料金の元をとるだけ十分に動物を見ることができたようだが、寂しそうでもあった。
さて、本題に入ろう。
天王寺動物園でも、茶平工業の記念メダル(通称・メダリオン)をゲットしてきた。
全部で6種類。価格も300円であり、他の観光地に比べて安い。
そして、価格の安さのせいだろうか、ひっきりなしに売れていた。
メダリオン専用のテントが建てられ、メダル販売機2台(写真のフレーム外の左側にもう1台並んでいる)、刻印機4台が設置されていた。販売機が2台ある観光地はたまに見かけるが、刻印機が4台というのを僕は初めて見た。
しかも、刻印機4台のうち、3代までがダイヤル式というのも珍しい。
コンピュータ制御の物(右から3台目)は、入力文字列がメモリに記憶され、スタートボタンを押した時に刻印が始まる。だから、メモリ内容を修正することも可能だ。また、コンピュータが自動的に日付を刻印してくれるし、名前と日付との間のスペースも自動調整してくれる。
一方のダイヤル式は、ダイヤルを回すごとに1文字ずつ刻印される。だから、途中で間違えると取り返しがつかない。日付も自分で刻印しなくてはならない。その時、スペースも自分で入れてレイアウトを整える必要がある。
そして、重要なこととして、数字の「0」と「1」が用意されていない。アルファベットの「O」と「I」で代用するようになっている。説明書きが無いので、迷う人がいるかもしれない。気を付けたい。
ダイヤル式はめったに見かけないので、僕はダイヤル式で刻印した。他の人達は、みんなコンピュータ式のものを使っていた。ダイヤルが空いてるのに、列まで作って待っていた。
物好きな人だ。
僕は、ライオンのメダルを購入しました。刻印面は象ですが、反対側にはライオンのレリーフがついています。
ところで、これからの暑い季節、動物園の中をメダリオンを求めて歩くのもつらかろう。以下に google maps で場所を記しておく。もしくは、ペンギンのそばにあることを覚えておくといい。
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天王寺動物園の出口は、21世紀になっても金属製の回転ドアだった。
36歳になった当方は、ビビることもなく通り抜けられた。いつまでも子どもだと思っていたけれど、ずいぶんと成長したもんだ。