本ドラマのヒロインの兄が旧制松本高校に通っており、そこはまた、作家・北杜夫の出身校だというので『どくとるマンボウ青春記
陽子(井上真央)が生まれた時、紘子(原田知世)が祖母・富士子(渡辺美佐子)へ手紙を書いて寄こしたという。娘の名前を「太陽の陽子」にするという内容だった。祖母は、いかにも紘子が付けそうな、いい名前だと思ったという。
なぜなら、富士子は紘子に対して、太陽のようになれ、誰の力も借りずに自分の力で輝く太陽のような女性になれ、これからの女性は自分でなんでもできる時代なのだ、と教育していたからだ。その言葉は、まさに陽子が亡き母から受け継いでいた言葉だった。
富士子は、陽子が窮地に陥ったとき、一度だけ助けてやると約束した。何度もチャンスがあると思えば甘えた人間になるので、助けるのは一度だけだときつく申し渡した。
その時、女学校の裁縫教師・望月(梅沢昌代)が村上堂に買い物に来た。女学校の生徒が学校帰りに買い食いすることはご法度の時代だ。陽子と親友たち(満島ひかり、マイコ)は慌てて身を隠す。しかし、すぐに望月に見つかってしまった。
その時、富士子が進みでて、陽子の祖母だと名乗った。陽子からの手紙には、望月先生に憧れていると書いてあったと、即興で嘘をついた。それが功を奏して、気を良くした望月は見逃してくれた。
陽子は裁縫が大の苦手だと知り、富士子はそんなところまで自分に似るとは、と苦笑しながら帰って行った。
窮地を脱した陽子たちであったが、望月からかばってもらったことが「一度だけの援助」なのではないかと話し合った。なんてつまらない事で消費してしまったのかと公開するのだった。
ただし、それはあくまでおまけで、後に陽子は祖母から多大な援助を受けることになる。
帰宅すると、次兄・茂樹(永山絢斗)が陽子のところへ来た。「自分の味方になる」との約束を、今日こそ果たして欲しいと頼むのだった。
ほんと、話がつまらない。祖母があっさりと態度を軟化し過ぎだよな。
それに、3人の孫のうち、特に陽子にだけ目をかける理由ってどこから来るんだろうか?
同じ女だから?・・・だとしたら、ご都合主義だよなぁ。
命をかけて家族を守ると言った、長男をもうちょっとかわいがれよ。
一度養子にもらおうとしていた、次男をもう少しかまってやれよ。
「ほれほれ、かわゆい井上真央さえ見てれば、オマエら満足だろ?」
みたいな作りのドラマで、いいかげん飽きる。