好きな女の子に銀色夏生の詩集(書名は伏せるが無名時代の裕木奈江のやつ
長兄の春樹(田中圭)が突然帰省した。海軍航空隊入りを父(寺脇康文)に打ち明けるつもりだった茂樹(永山絢斗)は、一家全員が揃ったことを好都合だと喜んだ。
茂樹の意気込みに反して、陽子(井上真央)は心ここにあらずだった。祖母・富士子(渡辺美佐子)から母(原田知世)の少女時代の話を聞き、頭の中が喜びと混乱でいっぱいになってしまっていた。
いつものように茂樹にからかわれた陽子は負けずに反撃したが、その中で口が滑ってしまい、茂樹の軍隊入りをしゃべってしまった。そそっかしい茂樹が海軍に行くなど無理だと言ってしまったのだ。
あっけにとられる一同であったが、茂樹は手間と緊張がほぐれたと、かえってサバサバした。
茂樹の説明はこうだ。自分は医者を目指す春樹に比べ、昔から劣等感を抱いている。そんな時、生前の母が自信を持てと言ってくれた。その言葉に、自分が世の中の役に立つ道を考え、軍人になるという結論になった。国を守ることで、ひいては家族を守りたいというのだ。
その説明に納得した父は、茂樹に対して深く頭を下げた。亡くなった妻の意思が息子に受け継がれていることを嬉しく思った。夜、一人仏壇に向かい、茂樹の安全を妻に祈るのだった。
その頃、春樹が陽子の寝室にやって来た。
本当は川原(金子ノブアキ)も連れてくるつもりだったが、足をくじいてしまい来れなくなったという。初恋は諦めたはずの陽子であったが、彼の名前を耳にしただけで、気持ちが揺らいでしまった。
春樹はハイネの詩集を取り出し、真知子(マイコ)に渡して欲しいと託した。知子同様、どうやら春樹も彼女のことを好きになったらしいと気づいた。
テンポよく進むのは良い。
しかし、どうもご都合主義な感じが拭えない。
つーか、一度つまらないと思ってしまったせいか、どうしても良くない目で見てしまう今日この頃。
なお、陽子の母が教師になりたがっていたということが強調されていました。この後、陽子が教師になることへの布石でしょうな。