出張から帰宅し、久しぶりに家庭菜園の世話や洗濯物を干したりしようと思ったのに、雨模様でげんなりしている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おひさま』の第61回目の放送を見ましたよ。
1943年(昭和18年)暮れ。和成(高良健吾)が出征して4ヶ月が過ぎた。その間、陽子(井上真央)は幾度も和成へ手紙を書いたが、彼からの返事は一度もなかった。
安曇野では、父・良一(寺脇康文)が名古屋の飛行機工場へ旅立った。子供たちが戦場で頑張っているのに負けていられないと自分を奮い立たせて出発した。無人となった須藤家はタケオの両親(村松利史、角替和枝)に託された。
大晦日。
丸庵は大忙しだった。物資窮乏で蕎麦の代わりにうどんしか出せなかったが、年越し蕎麦の雰囲気を味わおうとする客がひっきりなしだった。
忙しい中にも明るさを忘れず、互いに仲の良い和成の両親(串田和美、樋口可南子)である。彼らの姿を間近で見る陽子は、自分と和成はどんな夫婦になるのだろうかと想像するのだった。そのうち、戦地の和成のことが恋しくなると同時に、彼の身を案じるのだった。
明けて1944年元旦。
ついに和成からのハガキが届いた。
和成は毎日太陽を見上げ、幸せな気分になっているという。それは、陽子のことを考えてばかりいるという比喩であった。そして、昔映画で見た南方の太陽のことを思い出すと付け足してあった。和成は自分の赴任先が南方戦線であると他人にはわからないように知らせてきたのだった。
和成からのハガキは、陽子にだけはわかる、陽子への恋文に違いなかった。
陽子は、自分と年の近い啓子(初音映莉子)親子と独楽遊びをしていた。その時、戦死公報の配達員が目の前を通りがかった。その瞬間、啓子は自分の夫の戦死の知らせかもしれないと酷く怯えた。それは杞憂に終わったが、その様子を見ていた陽子は夫が戦地にいることの恐ろしさを初めて知るのだった。
狙いすましたように、元旦に和成からの手紙が届くというファンタジー。