あさ(波瑠)の交渉により、加野屋は奈良の豪商・玉利(笑福亭鶴瓶)から資金援助を受けることに成功した。加野屋は明治維新の混乱を乗り切る目処が立った。
一方、はつ(宮﨑あおい)の嫁いだ山王寺屋は危機を脱することができないでいた。最後の望みとして京都の実家に金の無心に向かったが、援助を断られてしまったからだ。
あさとはつは金策の帰り道に、大坂の町中で旅装束のまま出会った。
何も知らないあさは親しげに話しかけるが、はつはどこか元気がなさそうで、そそくさと立ち去ってしまった。以来、あさははつのことが気がかりで、何も手につかなくなった。
見かねた新次郎(玉木宏)はある夜、三味線の稽古のついでに、あさを山王寺屋まで連れて行ってくれた。
近所まで来てみると、夜だというのに山王寺屋の前には人だかりができ、何やら大騒ぎをしている。なんと、山王寺屋は夜逃げをして、店も家ももぬけの殻だったのだ。当然、はつの姿も見当たらない。あまりのことに、あさは言葉を失った。
大坂では、両替商が次々に潰れていた。生き残った両替商は、加野屋を除いてほとんどなかった。加野屋では、今後の方針について話し合いが持たれた。
大番頭・雁助(山内圭哉)は、伝統を守って両替商以外の事業に手を出すことに反対した。
しかし、家長の正吉(近藤正臣)は時代の変わり目だからこそ、新しい事業を始める重要性を認識していた。跡取りの幼い息子・榮三郎(吉田八起)も同様の意見だった。特に榮三郎は、天皇や政府が江戸に移ってしまい、このままでは京都や大坂の勢いが衰えていくことを懸念していた。今こそ、上方の意地を見せる時だと発奮した。
新次郎は、石炭の取引に将来性があるという噂を口に出した。
大きな山を購入し、そこから石炭を掘り出して売るのだという。ただし、芸事の稽古の折に、とある商人から聞いた噂話だと言って、あまり乗り気ではなさそうだった。話を聞いた面々も、石炭が何かは知っていたが、具体的な使い方は思いつかず、それがどうして商売になるのかわからなかった。
一同は、あさに意見を求めた。そもそも、新しい商売が必要だと見栄を張ったのは彼女だからだ。
しかし、あさはしょぼくれていて、何も意見を言えなかった。彼女の頭の中は、行方不明になった姉・はつのことでいっぱいで、他のことは一切考えられなくなっていたのだ。
新しい商売についての話し合いは、一度打ち切られた。
あさは、それから毎日、うめ(友近)を伴ってはつを探しまわった。
やっと、谷町にそれらしい人物を見かけたという噂を聞きつけ、現地へ向かった。谷町は、貧しい長屋街だった。
そこで、落ちぶれたはつを見つけた。
はつは、あさの姿を認めると、長屋の中に逃げ隠れてしまった。あさがいくら声をかけても、戸を固く閉め、返事もしなかった。
まとめ本文で書かなかったことを、感想と共に以下に書きます。
はつ(宮﨑あおい)のことが心配なあさ(波瑠)は、屋根に登って山王寺屋の様子を伺おうとします。出向いて行っても門前払いされるばかりなので、遠くから観察しようとしたのです。
その際、若木に登ってから屋根に飛び移ろうとしました。その様子を見ていた新次郎(玉木宏)が止めに入ります。木が細いので、あさが登ると折れてしまうと言うのです。
その時、新次郎はあさの「立派なおいど」のせいで折れてしまうと言うわけです。つまり、尻がデカイ、と。
ああ、毎晩お楽しみなんですね・・・、とスケベなことを考えながら見てしまってすみません。
ていうか、新次郎の尻フェチぶりはなかなかのものですね。初対面の時から、幼いあさ(鈴木梨央)が尻に折檻されている様子にニヤニヤしていましたから。
一方のあさは、未だに足繁く三味線の稽古に通う新次郎のことがちょっとおもしろくない様子。
芸事をするのは構わないのですが、三味線の師匠・美和(野々すみ花)が美女であることに嫉妬している様子。今後、一悶着あるんですかね。
その他、加野屋のふたりの番頭、雁助(山内圭哉)と亀助(三宅弘城)の女性関係についても軽く触れられていました。
大番頭の雁助は、40歳を超えて妻と娘に逃げられて、今は独身らしい。そのことを言われると烈火のごとく怒り出す。
中番頭の亀助(年齢不詳)は、今だ独身で、そんなことだから仕事もうだつが上がらないなどとからかわれています。
ところで、はつ(宮﨑あおい)の付き人のふゆ(清原果耶)。彼女は、女将・菊(萬田久子)によって暇に出されたはずなのだが、今日は落ちぶれたはつと一緒にいました。結局、クビにならなかったのだろうか?
(ちなみに、はつは他の家族とは離れ離れになっている様子。ふゆとふたりきりっぽかったです。)
ふゆがドラマからフェイドアウトしなかったってことは、亀助との結婚がありそうですね。
以前(第20回)、亀助がふゆを見た時、のぼせ上がるというシーンがありました。その時に、フラグが立ったっぽいし、今日の亀助の独身ネタが振られたし、その回収がありそう。
となると、独り身の雁助ですが、これは安直にうめ(友近)との再婚ルートですかね。
役者は両方吉本興業ですし、ギャグ要員としてまとめられるのではないかと予想するものであります。