昨日の「大公」の謎が解けてすっきりした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第28回めの放送を見ましたよ。
はつ(宮﨑あおい)の行方を探していた新次郎(玉木宏)は、一家を見つけた。みすぼらしい姿で百姓の手伝いをして食いつないでいた。
彼らの新次郎に対する反応はそれぞれ異なっていた。
義父・栄達(辰巳琢郎)は、新次郎の姿を認めるや否や、走って逃げ出してしまった。
はつは、自分と会ったことを一切あさ(波瑠)には知らせないで欲しいと頼んだ。また、援助などの施しも一切いらないと気丈に断った。
惣兵衛(柄本佑)はすっかり日に焼け、健康的で朗らかな顔つきになっていた。新次郎の家が潰れず、激動の時代を生き抜いていることを妬むでもなく、喜んでいる様子ですらあった。彼は何かが吹っ切れた様子だ。
その夜、新次郎と惣兵衛は連れ立って飲みに出かけた。安い酒とうどんという質素な食事であったが、惣兵衛はひどく感激していた。
惣兵衛は、新次郎に今の心境を話した。彼は母・菊(萬田久子)のことを恨んでおり、いつか殺してやりたいと常々思っていた。しかし、今はその気も失せたという。それというもの、健気なはつの様子を見ていたら、自然と心が穏やかになってくるのだという。あさと同様、はつも神経が図太い女だと最近わかってきたと言って笑うのだった。
その時、惣兵衛は心に何か決意を固めかけていた。しかし、それを新次郎に言いかけて、やめた。新次郎は何も気づかなかった。
その日、あさは商人たちの寄り合いに出席していた。その日の会合は、政府の役人である五代(ディーン・フジオカ)が役所に商人たちを招待するという特別なものだった。集められた部屋は西洋の調度品が設えられ、とても豪華なものだった。いつもより大勢集まった商人たちも、部屋の物珍しい様子に興奮すると共に、五代から直接話しが聞けるとあって期待も高まっていた。
しかし、商人たちの期待はすぐに裏切られた。
五代は、英語交じりで、抽象的な将来展望を語るばかりだった。大阪を国内随一の商業都市とし、西欧との貿易を発展させたいという計画はなんとなく理解できた。
しかし、商人たちの懸案事項は、今日明日の金のやりくりであった。自分の店が潰れるかどうかの瀬戸際にある。日本や外国といった大きな視野や、即効性のない投資などには全く興味がなかった。商人の中には、五代は元武士のくせに西洋かぶれで話の意味が分からないなどと陰口を叩く者も出始めた。
会合後、あさだけが残って五代と話をした。商人たちの理解を得られずに意気消沈していた五代であったが、あさはとても勉強になったと感謝を述べた。
加えて、あさは姉・はつが行方不明で何も手に付かないことを打ち明けた。しかし、姉の事ばかり心配していても何も始まらないので、今は心配な思いを商売に向けて行くつもりだと決意を述べた。
五代は、山王寺屋などいくつもの商店が潰れてたことは、新政府の政策の失敗のせいであることを本心では認めていた。
その罪滅ぼしのためにも、大阪の商業を復興し、世界に誇れる街にすることが自分の使命だと決意を新たにするのだった。
あさが帰宅すると、京都の母・梨江(寺島しのぶ)から手紙が来ていた。
そこには、新政府の御用達となって、家の景気が上向いているとの報告があった。ただし、商売の都合により、東京へ移転する可能性も浮上していると記してあった。あさは、自分の育った屋敷がなくなるかもしれないことを少々寂しく思った。そして、はつと過ごした楽しかった日々を思い出さずにいられなかった。
しかし、それも一時だけのことだった。
あさの心は、はつへの思いを全て商いに向けるように燃えていたのだ。
惣兵衛(柄本佑)が朗らかなイケメンになっていて驚き。僕らのマドンナ・はつ(宮﨑あおい)も、貧乏だけれど愛のある幸せを掴んでくれるといいですね。
・・・いいんだけれど、そうなるといいんだけれど、先日のあさイチ(宮崎あおいさんがゲスト)で、夫婦関係を揺るがす事件が起きるらしいと知ったので、幸せそうな今の姿を見ていると心が痛みます。