来週1月18日から始まるフジテレビの月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(出演: 有村架純、高良健吾)が我が故郷であるところの苫小牧市でロケが行われたという噂を聞いて俄然興味を持ったわけだけれど、先ほどあらすじを読んだところ「幼いころに女手ひとつで育ててくれた母を亡くした杉原音(有村架純)は、(中略)北海道のさびれた町で暮らしていた。」などと書かれていて、「なにぃ?さびれた町だと!」とプリプリした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第86回めの放送を見ましたよ。
ままごとで母親役をやっていた千代(中川江奈)は、あさ(波瑠)のように家事をせずに外で働く真似をした。その素振りを友達(かわさき鈴乃、細川凛乃)から笑われた。普通の母は家にいて家族の世話をするのが当たり前だと言うのだ。
千代は、あさが普通の母親とは違うのだと知らされた。それで、なぜ普通の母親と違うのかと、あさに直接質問した。
聞かれたあさは困惑し、うまく答えることができなかった。
千代が気にしていると知って、あさは自分が悪いことをしているのではないかと落ち込んだ。
新次郎はそんなあさを励ました。確かに、九州の炭鉱や大阪商人の寄り合い所に出かけてばかりで、ほとんど家にいない。家にいたとしても、店で算盤を弾いてばかりいる。しかし、それがあさの良い所なのだから、今さら気にしても仕方がないと慰めた。
そう言われると、あさも少し気が晴れた。
その頃、大阪商人たちは炭鉱業に進出するものが続出していた。あさが加野炭鉱を始めて10年経っていたが、やっと周囲が追いついてきたのである。あさは商人たちから炭鉱業についての説明を乞われると、喜んで説明した。
あさは幼い時から、疑問に思ったことはなんでも人に聞く質だった。多くの人はそんなあさに辟易していたが、祖父・忠政(林与一)だけは熱心に答えてくれた。そしてまた忠政は、いつかあさが人から尋ねられる立場になったらきちんと説明しなくてはいけないと教えられていた。
あさは、今こそ自分が人に説明をする時だと思い、炭鉱業について親切に話しているのだ。
ただし、あさは「普通の母親と違うのはなぜか?」という千代の質問にだけは答えられないでいた。それだけはずっと心に引っかかっている。
五代(ディーン・フジオカ)が加野屋を訪れ、久しぶりにあさと面会した。
加野屋の銀行経営について尋ねると、五代は今は時期ではないと回答した。確かに今は雨後の筍のように銀行設立が相次いでいる。しかし、その殆どは貴族や氏族が莫大な財力に任せて作ったもので、銀行経営の基本をわかっていない。それらは遅かれ早かれ、潰れていくだろうと予言した。加野屋は出遅れていることを焦る必要はないと諭した。
一方で、昔ながらの両替商が時代の変化の中で消滅していくという あさの考えは正しいと認めた。今は、じっと資金を貯めて将来に備えるのが良いと助言した。
近頃の五代は、北海道の開発を手がけているという。政府が北海道開発を進めているが、結果は芳しくない。五代に協力するよう要請があったという。北海道は農業や漁業、畜産、石炭など多様な資源があり、発展が期待できるため、五代も注力しているという。ぜひ加野屋にも手伝って欲しいというのだ。
あさは、千代のことを思った。ただでさえ、九州と大阪の往復で留守にしていることが多い。その上、北海道にまで出張することになると、ますます不在が増えることになるからだ。
しかし、あさは「大阪一の女商人」だと認められたことも嬉しく思った。千代のことを頭から追い払い、五代の北海道開発に協力することを約束した。
加野屋からの帰り道、五代は誰かにつけられていることに気付いた。
北海道開拓してください。バリバリと。
バリバリ夕張は炭鉱の町です。
現在は悲惨なことになってしまったようですが。
ちなみに、苫小牧市は近隣の木材を利用した製紙業が発展しました。まだ頑張ってます。