実は、GLAYとLUNA SEAとL’arc-en-Cielの区別が付かないのだけれど、それはきっと、全て「L」が付いているせいだと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第104回めの放送を見ましたよ。
はつ(宮﨑あおい)の息子・藍之助(森下大地)が加野銀行に一人で訪ねてきた。加野銀行で働きたいというのだ。
藍之助は、和歌山の家族も大賛成して送り出してくれたと話した。父・惣兵衛(柄本佑)は両替商からみかん農家に転身した。それと同じように、自分も自分で進路を決めたいと思い、銀行員になることを決意したのだと言う。
あさ(波瑠)は、藍之助が嘘を付いていると見抜いた。はつが了承しているなら、事前に便りが届くはずである。しかし、今のところ何の報せもない。藍之助が家出同然で飛び出してきたのだろうと勘付いた。
しかし、新次郎(玉木宏)とも相談し、しばらくの間は藍之助の言葉を信じたふりをして銀行で働かせることにした。ここで追い返すと、和歌山にも戻らず、そのまま失踪するのではないかと懸念されたからだ。銀行で働かせ、自分の家に寝泊まりさせて監視しつつ、あさははつに手紙で連絡を取ることにした。
早速翌日から藍之助は社員見習いとして加野銀行で働き始めた。
藍之助はあさの甥にあたるが、身内だからといって贔屓はしなかった。一般の子弟と同じようにまずは雑用から始めさせた。藍之助自身もその境遇に不満を漏らすことなく、嬉々として懸命に働いた。大阪でも有名な銀行で働けることが心の底から誇らしかったのだ。
藍之助は、銀行支配人を務める山崎平十郎(辻本茂雄)に銀行員として大切なことは何かと教えを請うた。
山崎によれば、「嘘をつかないこと」がまず大事だという。
藍之助ははっとしたが、何食わぬ顔で続きを聞いた。
銀行家にとってはハッタリが功を奏する場面も多く、そのせいで嘘つきも多い。しかし、嘘のせいで人間関係が壊れると、金の流れも止まってしまうというのが山崎の持論だった。
山崎は求職中に多くの銀行や両替商を見て歩いた。その中で、加野屋は最も風通しが良かったのだという。上下の区別なく、店の者は互いに気さくに声をかけあっていた。あさも裏表がなく、いつも堂々としている。それですっかり加野屋のことが気に入って、ここで働くことを決めたのだという。
また、最近知ったというエピソードを藍之助に披露した。
明治維新の頃、政府は大阪で流通していた銀貨の使用を禁止した。そのため、両替商に預けている銀貨を金に換えようとした人々が殺到し、取り付け騒ぎが起きた。多くの両替商が右往左往する中、あさだけは肝が座っていたのだという。あさは客の一人ひとりから話を聞き、必要に応じて金を工面してやったのだという。
大阪の人々は、今でもその時のあさの態度に感謝しているのだという。それで、加野銀行ができた時は、恩返しとして口座を開設した者が少なくなかったのだという。
加野屋は江戸時代から250年の伝統があり、明治維新後の大阪でも信用を勝ち取り、社内の人間関係にも嘘がなく風通しが良い。銀行にとっては信用が何より大事であり、それを有することが加野屋の強みであると山崎はまとめた。
藍之助はますます加野銀行のことが気に入った。
千代(小芝風花)は高等小学校の4年生(現代の中学2年生相当)になった。
あさと新次郎は、千代の担任(むかいさとこ)に呼び出され、ふたりで会いに行った。
担任によれば、千代はあまり勉強に熱心ではないという。ただし、成績が悪いわけではなく、国語やそろばんの成績は優秀だという。
勉強が嫌いという点はわかっていたが、そろばんが得意だという話は初耳で意外だった。家ではそのような素振りは全く見せないからだ。
担任の本題は、親として千代の進路をどのように考えているか聞くことだった。
しかし、あさも新次郎も、千代の将来についてきちんと考えたことはなかった。その場では答えられなかった。
特にあさは、どうしたらいいのかわからず、戸惑ってしまった。
今日はいろいろ人情話っぽかったので、楽しく見ました。
色恋の話でウロウロする展開よりは好きです。